ディープシークはなぜ土木人材を募集するのか?―中国メディア
2026年8月19日、中国メディア・北京日報は、人工知能(AI)モデル開発企業のディープシーク(DeepSeek)が土木などのインフラ人材の募集を開始したことを挙げ、AI業界の競争軸がアルゴリズムから物理インフラ基盤の構築争いへ移行していると報じた。
記事は、ディープシークが公式サイトでデータセンターチームの求人情報を掲載し、電気、空調、自動化、エネルギー、土木などの専門人材を募集していると紹介。勤務地は杭州、北京、内モンゴル自治区ウランチャブ市で、求人情報の中で「現在のインフラ革命はAIを支える超大規模な計算資源クラスタである」とのメッセージを掲げていることを伝えた。
また、複数の報道によるとウランチャブでは約1ギガワット規模の大型AIデータセンターを建設する具体的な計画を進めているとも紹介した。
そして、これまで効率的なアルゴリズムとエンジニアリングの最適化により少量のGPUで高品質なモデルを運用してきた同社においても、モデルのパラメータ規模の拡大や利用量の爆発的増加に伴い、計算資源のコスト増加や供給の安定性が不可避の課題となっていたと指摘。今年6月に約500億元(約1兆1800億円)の資金調達を完了したことを機に、自前で計算資源インフラを構築する戦略へ舵を切ったと解説した。
記事はまた、こうしたインフラ投資の加速が業界全体の動向になっており、智譜AI(Z.ai)がヘテロジニアス(異種混在)計算ソフトウェア企業の中科加禾(XCore Sigma)を買収し、すべて国産のAIチップを使用した1GW級の国産AI計算資源データセンターの建設を進めていることを紹介した。
さらに、アリババ(アリクラウド)も韓国で第3データセンターを開設し、Agentic AI(代理型AI)サービスの展開などに向けて大規模な投資を行うこと、テンセントが2026年1〜3月の設備投資額を前年同期比18%増、前四半期比84%増と急増させてサーバーインフラ投資を加速させていることも伝えた。
記事は、トップ集団にとどまるためのインフラ投資は一日たりとも止められない状況にあるという業界関係者の声を紹介し、計算資源の基盤をより堅牢かつ効率的に構築できた企業が長期戦の主導権を握ることになると結んだ。(編集・翻訳/川尻)

