北海道「ニセコ」のグリーンシーズンにアクティビティ&グルメ三昧!

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冬は極上のジャパウ(Japan+Powder snow=Japow)を楽しめると、世界中からスキーヤー、ボーダーが集まる北海道のニセコ。円安もあり人気が過熱ぎみで、「海外からの観光客が多すぎて歩くこともままならない」「富裕層向けのレストランやホテルばかり増え、おカネがかかりすぎる」との声があるのも事実です。

が、夏は一転! たとえば「ニセコ東急 グラン・ヒラフ」(以下、グラン・ヒラフ)なら、冬期に比べ人の数は圧倒的に少ないうえ、とってもお得に滞在できるのです。今回の後編では、グリーンシーズンならではのアクティビティや、グラン・ヒラフを拠点に楽しめる、この地域ならではの食、お酒の魅力に迫ります!

サマーゴンドラで山頂へ! 「NEST813」から羊蹄山を望む

ここをブッキングできれば、ニセコへの旅は成功したも同然……といわれるコンドミニアムホテル「綾ニセコ」(冒頭写真)に、リーズナブルなお値段(冬期の10分の1の価格とも!)で滞在できた翌朝。いい天気だなあと思いつつエントランスを出ると、真正面にドーンと羊蹄山が見えた(上写真)。感動! 今日も東京は猛暑と聞くが、ニセコは涼しく、空気がカラッとしていてすがすがしい。何より周囲の緑が濃い!

またサマーゴンドラ(エースゴンドラ)に乗って標高813mにある山頂駅まで行き、駅2階のレストラン「NEST813」で焼きたてパンなどの朝食をいただく。下界は快晴だったのに、この高さまでくると、ときおり窓の外はスッポリ雲に覆われる。かと思えば、また日が差してきたり。あまりに快適、手軽に来られるので気づかないが、ああ、ここは山の上なんだなあと実感する。

大人も夢中になれる! 「NACアドベンチャーパーク」

そして山から下りたら、森の中のアスレチック「NACアドベンチャーパーク」に挑戦だ。グラン・ヒラフの森の中に設置された、難易度の異なる11のアスレチックコース。今回挑戦するのはもちろん、ビギナー向けの「YELLOWアドベンチャーコース」だ。

最初に、インストラクターが装備のつけ方、世界基準の安全装置「Click it!」のつかいかたを詳しく説明してくれる。Click it!は、2本の命綱が連動して、どちらかが必ずつながっている状態になる最新システムだそうで、正しくつかわないとコースの先には進めない仕組み。だから、きわめて安全なのだ。最初は「えーと、ここを持って、こっちのフックをまず外して……」なんて考える時間も多いが、コツさえつかめば目の前の「エレメント」(ロープ、ワイヤー、丸太や板でつくられた遊具=課題)に無心で挑めるようになる。体だけでなく、頭もつかわないとなかなかスムーズに進めないが、ひとつのコースを制覇して、最後のジップラインをシューッとわたるときの爽快感、達成感ときたら!

ここはビギナー向けのコースもあるが、全体的には難易度が高く、世界中から愛好家が“挑戦”に訪れるのだという。いや〜、いい経験になりました。

見た目より簡単! 誰でも楽しめるリバーカヤック

続いてチャレンジしたのはリバーカヤック。グラン・ヒラフから、牽引トレーラーにたくさんのカヤックを積んだミニバンに揺られること約5分、着いたのは、尻別川に架かる大きな橋のたもとだ。インストラクターたちとアクティビティ参加者で協力しながら、一艘ずつ川にカヤックを下ろし浮かべていく。

このカヤックは、カヤックの上に座って漕ぐ「シットオンタイプ」なので、穏やかな川面などでは非常に安定感がある。ズブの素人でも、すぐスイスイ進めるようになるのだ。

川幅が広くておだやかな尻別川にパドルを入れるたび、ポチャンとやわらかな水の音が響き、グイとカヤックが前進していく。まわりにもアクティビティ参加者がたくさんいるのに、とても静か。水面と自分の距離がとても近いので、川と一体化しているような気にもなって、落ち着く。リバーカヤックって、癒やしのスポーツなんだなあ……。

冒険家が運営するワイナリーが準限界集落を変える!?

お次はグラン・ヒラフから国道5号線を北へ車で1時間ほど走って仁木町、余市町エリアへ。このあたりにはワイナリーがたくさんあって、ワイン好きなら一度は訪れたい地域なのだ。

まずは「Niki Hills Winery」へ。準限界集落といわれた仁木町の耕作放棄地を整備して2014年に創業、作家で環境保護活動家の故C・W・ニコルさんの助言に従い、荒れていた森も整えた。2019年からは自社畑のブドウによる醸造もスタートさせている。いまでは33ヘクタールの敷地内に醸造所、ブドウ畑、ナチュラルガーデン、レストラン、宿泊施設を備える大きなワイナリーだ。

というわけで、こちらのレストランで、ワイン6種類のテイスティングつきのランチをいただいた。試飲したなかでは、赤の「ピノ・ノワール2024」が一番好みだったが、ケルナー100%の白で、低温発酵のフラッグシップ・ワイン「HATSUYUKI 2025」ほか、どれも甲乙つけがたい。ちなみにNiki Hillsは、オーナーの石川和則さん、総支配人の舟津圭三さんともに、著名な冒険家でもある。南極を歩いて横断したときの話など伺いつつワインを飲(や)れば、また格別に違いない。

地元のボタニカルで世界的なジンをつくる「ニセコ蒸溜所」

さて、今度はまたニセコに戻って、ウイスキーやジンをつくる「ニセコ蒸溜所」へ。といっても、ここは日本酒「八海山」で有名な、新潟県の八海山酒造がニセコ地域の超軟水に惚れ込んで2019年に設立したばかり。ウイスキーの初蒸溜は2021年の3月だから、ウイスキーたちはまだ樽の中でじっくり熟成中。場内を案内してくれた総支配人の林知己さん(下写真)によれば、

「私どもは繊細で上品ながらもバランスの取れたジャパニーズ・ウイスキーを目指しておりまして、しっかり熟成させてから世に出したいと考えています。一般には日本でつくって日本で貯蔵して3年以上経ちますとジャパニーズ・ウイスキーを名乗れますが、弊社では10年くらいはと考えていまして、発売時期は未定でございます」とのことだ。

その代わり、というわけではないが、ここではきわめて評価の高いジン「ohoro(オホロ)」がつくられ、世に送り出されている。オホロはアイヌ語で「続く」を意味する。サステナブルでありたいの想いが詰まったジンなのだ。

「スタンダードなジン(ohoro)は、ニセコ町産のヤチヤナギや和ハッカをボタニカルに使用しています。いろんなカクテルのベースになるジンで、さまざまな世界大会でいくつも最高賞をとっています」(林さん)

試飲していて、とってもおいしかったので、Ohoroのスタンダードとハッカを土産に購入してニセコ蒸溜所をあとにした。次来たときには、ここでつくられたウイスキーを買えるようになっているだろうか。

真狩村の朝採れ野菜や地元食材を活かした極上フレンチ

ニセコ蒸溜所から国道5号線を東へ。道の駅ニセコビュープラザあたりで右折し、羊蹄山のふもとをなぞるように南東に向かうと、真狩(まっかり)村に入る。この村の森の中に佇むのが、北海道を代表するオーベルジュ「maccarina(マッカリーナ)」だ。

ホテルは4室しかなく、レストランでは真狩村で穫れた野菜を中心に、羊蹄山のふもとに湧き出る伏流水もつかってコース料理を提供している。山からの風を感じながらディナーをいただくと、さすがはミシュラン掲載店、感動的な旨さだ(以下、コースの模様)。

上写真のほかに、真狩村産のメイクイーンをこんがり焼いてパウダー状にしたものをかけた、アツアツの超おいしいジャガイモのスープもあり、最後はデザートに夏らしくスイカもいただいて、満腹、満足。ここまで足を延ばしたかいがあったと、心から思える素敵なディナーだった。

そして「綾ニセコ」に戻って、また英気を養う。明日は何をしようか? グラン・ヒラフを拠点にすれば、北海道の西部の名所やグルメスポットはアクセス良好。まだ間に合うから、せひグリーンシーズン中にいらっしゃい!

Text:舩川輝樹(FRaU編集長) Photo:ニセコ東急 グラン・ヒラフ(綾ニセコ、Niki Hillsとニセコ醸造所の外観)、舩川輝樹

【前編】北海道の大自然を満喫!「ニセコ」はグリーンシーズンも素晴らしい!!