NEC軽井沢72ゴルフトーナメントで優勝した安田祐香(左から2番目)【写真:柳田通斉】

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NEC軽井沢72ゴルフ最終日

 国内女子ゴルフツアー・NEC軽井沢72ゴルフ最終日が16日、長野・軽井沢72ゴルフ北C(6590ヤード、パー72)で行われた。首位で出た安田祐香(NEC)が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算23アンダーとし、2位に7打差をつける圧勝を飾った。自身初の完全優勝、初のホステスV、ツアー通算3勝目。計26バーディーは、アニカ・ソレンスタムが保持していた3日間大会の最多バーディー優勝(24)を23年ぶりに更新する快挙となった。キャディーは姉の美祐さんが担当。姉妹タッグでは初めての優勝で、母・美香さんも「それが何よりうれしい」と実感を込めた。

 表彰式が終わると、青空の下、安田はトロフィーを持って、父・光祐さん、美香さん、美祐さんと記念写真に納まった。その後は、キャディーとして支えてくれた美祐さんとツーショットで愛らしい笑みを浮かべた。

 ウィニングパットの後には、美祐さんと抱き合った。

「姉がうるっときていたので、私もうるっとなりました(笑)。お互いにいろんな思いがあったので」

 仲の良い3歳違いの姉妹。これまでの2勝は別のキャディーと飾っていただけに、グリーン脇で見守っていた美香さんにもこみ上げるものがあった。

「姉妹で組んでいる時に『良いスコアが出たらいいな』と思っていましたので、何よりそれがうれしいです。ホステスプロとしてプレッシャーもある中、やりきった姿を見て素晴らしいなと思いました」

 重圧のかかる一戦。母が徹底したのは「いつも通りの日常」を保つことだった。特別な「勝負飯」を用意するようなことはしない。

「私は運転しておにぎりを握るだけなんです(笑)。いつもと同じ時間に同じものを食べて、アップをしてコースに入る。そのルーティンを壊さないようにするだけです」

 母が送迎する車内で手作りのおにぎりを頬張り、決まった時間に会場へ入る。ルーキーイヤーに首痛や腰痛に見舞われ、「ケガばかり」と心ない言葉をかけられた時期もあった。それでも安田は弱音を吐かず、自ら課題と向き合い続けたという。

「本人も悔しい思いがあったと思います。でも、それをバネにして『何が足りないか』を自分で静かに考えていた。小さい頃から自分で決めたことはやり通す子でしたから」

姉妹の性格は正反対、姉は「ポジティブなタイプ」妹は「クールで穏やか」

 美祐さんは、ルーキーイヤーの20年から安田のキャディーを務めている。自身も10歳から大学まで競技ゴルフを続け、関西でタイトルも獲得していた。だが、自身に影響されて7歳でゴルフを始め、アマチュアのナショナルチーム入りし、高校卒業後にプロテストに一発合格した妹を支えることを決断。ここまでともに歩んでいる。

「性格はクールで穏やかですね。選手としては、昔から最高のショットメーカーです。ケンカすることはないですよ」

 安田いわく、美祐さんは「私と正反対で行動派だったり、ポジティブなタイプ」。パッティングラインは毎ホール、各々で読んでいる。美祐さんがその理由を明かした。

「決めるのは本人ですが、聞かれた時に答えられるように準備をしています」

 2人にとっての癒しは、2匹の愛犬。この日もギャラリーが掲げる愛犬の画像パネルを見つけては「かわいいね」と顔を見合わせ、和んでいたという。

 そんな姉妹をロープ外から見守った美香さんは、目を細めて言った。

「それぞれの選んだ道で幸せになってくれたら、親としてはそれだけで十分です」

 家族の温かな絆に支えられ、安田はさらなる高みを目指していく。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)