注目が集まる(ACCことアレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員)/(C)ロイター

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【トランプ2.0 現地リポート】

「ミシガンのマムダニ」が民主党上院予備選に勝利 「急進左派では本選で勝てない」という常識を覆すか

 急進左派が激戦州ミシガンの民主党予備選で大躍進してから1週間、同じくパープル・ステートのウィスコンシン州では、期待されたほどの広がりを見せることはできなかった。

 前回お伝えしたように、「本選で保守共和党を倒せるのか」という疑問は根強く、急進左派の勢いに、ブレーキがかかったという報道もある。

 ところがこの結果からは、別の大きな変化が浮かび上がる。左派も中道派も、候補者が若くなっているのだ。

 既にニューヨークでは、民主社会主義者のマムダニ市長(34)が次世代リーダーとして注目されている。先週、ミシガン上院選候補となったアブドゥル・エルサイード氏は41歳。今回ミネソタ上院候補に当選したペギー・フラナガン氏は46歳。急進左派系候補者には、40代以下の若手が目立つ。

 中道左派でも、ウィスコンシン州知事候補となったデビッド・クロウリー氏は40歳。また、コネティカット州の下院予備選では47歳の候補が78歳の現職を下した。

 もうひとつ、それをはっきりと可視化した出来事がある。AOCことアレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員の「卵子凍結」の公表だ。

 36歳のAOCは、84歳のバーニー・サンダース上院議員からバトンを受け取る存在と目されている。まだ2028年の大統領選への出馬は表明していないが、否定もしていない。

 それでもニューハンプシャー州の世論調査では、ブティジェッジ元運輸長官(44)を抜き、民主党大統領候補の首位に立っている。大統領選が行われる28年、AOCは38歳になる。卵子凍結のプロセスを公にしたことで、「出馬への準備か」という臆測が一気に広がった。

 しかし、それ以上に印象的なのは、このニュースがAOCの「若さ」と「女性であること」を改めて可視化したことだ。

 もし出馬すれば彼女は、将来子どもを持つ可能性を自ら確保しながら、同時に世界で最も重い政治的ポストを目指すという、これまでほとんど見たことのない女性候補になる。仕事か出産かという二者択一を迫られるのではなく、自分自身で人生の時間を設計する。その選択を隠さず公にする。

 民主党で進んでいる世代交代は、単なる若返りではない。政治家としての生き方の常識まで、世代とともに入れ替わろうとしている。

(シェリーめぐみ/NY在住ジャーナリスト)