「打撃だけなら差が出る」打者専任より守備重視の声 大谷翔平のMVP有力論に元エ軍同僚が反発「最高峰の85イニングだけじゃ比較の余地ない」

今季も圧巻の活躍を続けている大谷(C)Getty Images
MLBのレギュラーシーズンは、すでに半分を消化し、優勝争い、ひいてはポストシーズン進出争いが白熱している。その一方で巷ではMVPを巡る議論も激化している。
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もはや一種の風物詩ともなりつつある。ナショナル・リーグにおけるMVP議論の中心にいるのは、ドジャースの大谷翔平だ。個人としては過去3年連続で栄冠を手にしてきたメガスターは、今季も筆頭候補と目されている。
根強く推される理由は、やはり投打の圧倒的なパフォーマンスにある。打者としては打率.296、26本塁打、出塁率.400、長打率.552、OPS.952と上々の数値をマーク。今年6月に悪化した左膝の影響で後半戦の登板を見送っている投手としても14先発で計85.2イニングを消化し、防御率1.79、WHIP0.95、奪三振率9.98のハイアベレージを残している。
後半戦で投打二刀流が実現できていないとはいえ、前半戦の登板内容を含めて、今季の大谷が残しているインパクトはやはり特大。打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標『WAR』もリーグトップ水準の6.3と安定している現状を考えても、“連覇”の可能性は高いと言える。
もっとも、大谷のMVP再戴冠に対する異論は当然上がっている。MLBの公式ネット局『MLB Network』の討論番組に出演した元メジャーリーガー、エンゼルス時代の同僚であったクリス・ヤング氏は「現時点で他が圧倒的だと言い切ることはしないが、この状態のままシーズンが進めば、得票も変わりえる」と指摘。大谷が敗れる可能性を論じた。
「例えば、PCA(カブスのピート・クロウ=アームストロングの愛称)が今の活躍を続け、オオタニがレギュラーシーズン中に投げないとなったら世間はWARや他の指標を見直す必要が出てくる。打撃だけなら差が出始めるからだ。もちろん、ショウヘイのやってきたことを無視しているわけじゃない。前半戦の活躍は贔屓目を抜きにしても異次元だった。ただ、彼が投げた85イニングがどれほど素晴らしかったとしても、中堅手として150試合以上に出場し、球界最高水準の守備を続けた選手と比較になるだろうか」
打者だけなら指名打者であるため、守備もこなしているライバルが有利という見方を示したヤング氏は、こうも続けている。
「もしも、ショウヘイの年間盗塁数が10未満で終わった場合、PCAが40盗塁を決め、あらゆる指標で上回ったら、『最高峰の85イニング』だけじゃ『球界最高の打力と守備を維持して150試合』は比較の余地がない」
最終的にどのような評価が下されるのか。レギュラーシーズンが佳境に入っていく中で、大谷の個人パフォーマンスへの関心はより高まっていきそうだ。

