【左足首のテーピングはどんどん分厚く、出血も…】安青錦が「満身創痍の名古屋場所・復活Vで大関復帰」の“大きな代償”
名古屋場所で大関・霧島、関脇・熱海富士との巴戦による優勝決定戦を制した安青錦。夏場所の全休で関脇に陥落していたが、史上初の10勝以上での大関返り咲きと優勝を同時達成した。担当記者が言う。
【写真】溜席の着物美人が「ワンピ×レース」で名古屋場所に登場
「夏場所の全休は場所前の出稽古で左足首を痛めたことが原因でした。名古屋場所を迎えても痛めていた左足首は完治しておらず、初日からテーピングを巻いて登場し、日を追うごとに分厚くなっていった。中日の隆の勝戦では土俵下に転がり落ちて左足親指から出血。周囲の目も気にせず支度部屋でアイシングをしていた。東京からかかりつけ医を呼んで出場を続ける満身創痍の戦いでした」(担当記者)
中日の一番での負傷を受けて師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)とも休場するかの相談がなされたというが、本人の強い意志で出場を続けたとされる。9日目に大の里、10日目に豊昇龍と横綱を連続して下し、11日目に10勝目をあげて大関復帰を決めた。ただ、患部はどんどん腫れていき、「10勝した時点で休場する説もあった。しかし、周囲が星を落として単独トップとなり休むに休めなくなった」(同前)というなかで千秋楽を迎えた。若手親方が言う。
「巴戦は長引けば不利のため根性で乗り切った。基本的に今場所はケガをしていない右足から踏み込んでいた。パワーは欠けることになるが、仕方がない対応だった。しかし、巴戦が決まると支度部屋で左足から踏み込む練習を何度もしていた。優勝を決めた一番では左足で技を仕掛ける場面も。右膝のケガを抱えながら"鬼の形相"で優勝した貴乃花を思い起こさせる一番だった」
ただ、喜びも束の間、8月は暑くて移動距離も長い過酷な夏巡業がある。
「本場所も巡業もすぐに休む横綱や大関と違って、安青錦の姿勢は協会幹部にも評価されている。14日目の霧島戦を休場した横綱・豊昇龍に激怒した八角理事長だったが、違和感があればすぐに休場する大の里にも呆れている。今後、安青錦が横綱昇進を狙う時にはハードルも低くなるのでは。ただ、無理をしたツケも心配され、来場所も完治しないまま土俵に上がる可能性が残る。本調子でなく再びカド番となれば、体が大きくないだけに"万年大関"にもなりかねない」(同前)
満身創痍の復活Vの代償は小さくはなさそうだ。
※週刊ポスト2026年8月14・21日号
