“マチアプ疲れ”で「お見合い」にじわり回帰?初対面→3カ月のスピードで結婚を決断した夫婦が婚活のリアルを告白 “消化試合”のような「キツいお見合いも…」「婚活では人を頼るのもスキル」

出会いの手段として定着した「マッチングアプリ」。だが、近年“マチアプ疲れ”を感じる人が増えていることから、効率やタイパ重視で「お見合い」に注目が集まっているという。
【映像】お見合いでスピード婚した夫婦 実際のプロポーズの日の様子
ニュース番組『わたしとニュース』では、交際3カ月というスピードでプロポーズに至った夫婦を取材。そのリアルな「お見合い結婚」の実情を聞いた。
結婚相談所を介して2025年8月にお見合いした青木雄太さんと秀実さん。それぞれの仲人にアドバイスをもらいながら交際を進展させ、出会ってわずか3カ月というスピードで結婚を決めた。
2人ともマッチングアプリも試したそうだが、続かなかったという。
「相手の本気度がよく測れなくて、身元確認でも嘘つけちゃうというところも怪しかった」(秀実さん)
「マッチングしても会えなかったり、連絡が途切れたりというのも結構続いて。時間を非常に取られてしまうのはなかなか疲れる。マッチングアプリのマッチングと結婚相談所のマッチングの質はかなり違うんじゃないか」(雄太さん)
それぞれ10数人と「お見合い」を重ねた上で、雄太さんと秀実さんは「1対1の真剣な交際」に進んだ。そんな2人が“結婚の近道”になったと話すのが、結婚相談所の「仲人」の存在。交際期間だけでなく、結婚後も仲人のアドバイスには助けられているという。
「ギクシャクした時はどういうふうに対応しよう、こうしようとしておけば、長く夫婦生活が続けられるんじゃないかという仲人さんのアドバイスが今も本当に役に立っている。ちょっと喧嘩した時もすぐ5分後に仲直りして、みたいな。自分たちはどうしようかとお互いに話しあった」(秀実さん)
「『お見合い』や『仲人』と言葉だけ聞くと昭和とか一昔前のようなことに聞こえるが、人を頼るのも婚活では結構な“スキル”なのではないか。そういう意味だとマッチングアプリとは全然違うのかな」(青木雄太さん)
“消化試合”のような「キツいお見合いも…」婚活のリアルな実態

結婚相談所の「お見合い結婚」はどのような仕組みになっているのか。まずは仲人を介して「お見合い」を申し込み、相手が受ければ初対面。2回目以降のデートは「仮交際」と呼ばれ、この期間中は複数人と交際しても良いという。その後、お互いに好意を持てば1対1の「真剣交際」に進み、結婚を決断すると「成婚退会」に至る流れだという。
大手の結婚相談所では、入会から退会まで平均9カ月、中でも結婚を決めた相手と最初にお見合いしてからは平均3〜4カ月と、非常にスピーディーに展開していく。結婚相談所のある意味“合理的な”システムについて、番組でハレバレンサーを務める、東京大学IncluDE准教授の中野円佳氏は「無駄にダラダラ付き合って『結局違いました』となると、またゼロからやり直しになるため、そういうものなのかな」とコメント。
しかし効率的である反面、厳しいルールゆえの苦労も。雄太さんは、原則としてお見合いのキャンセルができないため、“消化試合”のようなお見合いも経験したと赤裸々に明かした。
「相手が喋る気ゼロとか、他に(本命の)仮交際の相手がいて、ただお見合いをこなしにだけ来ている人も。結構いろいろな事情の人がいて、時間が経つのもものすごく遅かったし、正直、『コーヒー代だけ払って早く出たい』と思うような、キツいお見合いもあった」(青木雄太さん)
このお見合いの“消化試合”について、中野氏は「キャンセル自由にしちゃうとドタキャンするからなんでしょうけど、お互い辛いですよね。ちょっともう違うなって(すぐわかる)」としみじみ。
これに、「婚活アドバイザー」の資格を持ち、マッチングアプリを8年使って結婚した、ABEMAニュースの楪望キャスターは、結婚相談所では当日キャンセルや遅刻をすると1万〜2万円ほどのペナルティーが発生するため、「コーヒー代の方が安いから会っておくか…」とお見合いの席に向かうケースもあると解説した。
また「仲人」と聞くと、昭和の“世話焼きおばさん・おじさん”が写真を持ってくるようなイメージを持たれがちだが、現在のシステムは大きく異なると楪キャスターは語る。
「仲人がお見合いの相手を選ぶわけではない。たとえば大手結婚相談所だと約10万人登録しており、仮に男性5万人、女性5万人とすると、お見合い相手を5万人の中から自分で検索して選ぶ仕組み。そしてお見合いしたい人を仲人に伝えると、仲人が相手の相談所の仲人に連絡をする。その仲人が登録者に伝えて双方の意思が合えばお見合いをする流れに。登録者同士が直接やりとりすることはないため、たとえお見合いを断られてもそこまで傷も負わなくて済む。仕組みとしてはマッチングアプリと似ていて、自分で相手を選びにいくという流れになっている」(楪望キャスター、以下同)
マチアプと結婚相談所の違いは?「お見合い」がいま若者たちに注目されるワケ

ではなぜ今、「お見合い」や「仲人」が注目を集めているのだろうか。結婚相談所「StartUp Life」の布施さんは、「サービスのパーソナル化」や「タイパ・コスパ思考」などが背景にあると解説する。
「誰かに相談できないと孤独を感じ、“婚活疲れ”につながる。結婚相談所は、仲人が1人1人に寄り添いフィードバックをするため、弱音も吐ける。また、より計画的に結婚にたどり着きたいという人が、結婚を目的として入会するため、マッチングアプリと違い“会員の目的”にズレがなく、『独身であること』の担保もされている」(布施さん)
「マッチングアプリ」と結婚相談所の「お見合い」は、具体的にはどのような点が違うのか。楪キャスターによると、お付き合いをしてからの重大ルールがあるという。
「結婚相談所の場合、トラブルを防ぐため、実は“お泊まり”と“婚前交渉”が禁止。これを破ると費用を支払ったうえで強制的に卒業となる」(楪キャスター、以下同)
また、マッチングアプリと比べると、結婚相談所は費用も相当かかるが…。
「入会から成婚退会までは総額30万〜50万円かかる。安心・安全・信頼・時間をお金で買うと考えれば、高いと思うか安いと思うかは人それぞれ」
アプリと同じく自分で相手を探しつつ、間に結婚のプロが介在することで、効率よく成婚を目指せる結婚相談所の「お見合い」が、“タイパ”を重視する現代の若者たちから見直されはじめているようだ。(『わたしとニュース』より)
