【特集】実は国内トップシェア?「マッサージチェア」と信州の意外な関係
特集です。温泉施設などにあるマッサージチェア。実は信州と意外な関係があったんです。
200円で得られる安らぎの時間。マッサージチェアです。
利用したことがある!という方も、多いのではないでしょうか。こちらの温泉施設では、合わせて4台を設置。1か月に約200人が利用するという人気ぶりですが。
五味徳人記者
「心地よい時間を提供してくれるこの業務用マッサージチェア。実はメイドイン信州なんです」
高校生
「やばい。めっちゃ気持ちいい。これ、いいわ、これ最高!無言になってもいいですか」
生徒や教職員は、無料で利用できるそうです。
高校生
「こういうのが施設とかに1台あるだけで、息抜き的にすごくいいと思います」
実はこのマッサージチェア、木島平村生まれ。従業員約50人の「相生電子」が製造しています。工場にずらりと並んでいるのは、その名も『あんま王』。業務用のマッサージチェアに特化している会社は珍しく、業務用としては国内トップシェアとも言われるシリーズです。
本体は中国の工場で組み立てられ、最終的なパーツの取り付けや調整作業が木島平村で行われています。そんな工場の中を見渡してみると。
(何をやっているんですか?)
相生電子医療機器部 髙橋潤さん
「いま体感検査をしています」
実はこれも、れっきとした仕事の1つ。モーターの強弱やコントローラーの動作確認、さらには異常な音がないかなどの、最終チェックです。
相生電子医療機器部 髙橋潤さん
「実際にお客さまが乗る状況と同じ状況で、1台あたり10分くらい検査します」
(もみ心地は?)
「気持ちいいです」
厳しい検査を全てクリアした製品が、全国へ出荷されています。
相生電子の創業は1983(昭和58)年。かつては大手メーカーの下請けとして、半導体部品を製造。その後、工場などのシステム制御盤の製造へと軸足を移していきます。そして、業務用マッサージチェアを作り始めたのは、14年前。
相生電子 城田充晴社長
「当時、相生電子としても新しい事業をつくりたいというフェーズ(段階)でしたので。やったことがないことだけど、挑戦してみようということで『あんま王』の事業が始まった」
きっかけは、神奈川県に本社を置く健康機器の販売会社が製品化を企画したことでした。高い技術力と医療機器の製造免許を持っていた相生電子がタッグを組む形で、2012年に『あんま王』が誕生しました。
それから14年。シリーズの売れ行きは着実に伸び、2024年秋には累計販売台数2万台を突破しました。今では、会社の売り上げの6割以上を占める主力商品です。
相生電子 城田充晴社長
「お客さまからのヒアリングに基づくデータではあるんですけれども、業務用としてはトップを取らせていただいているかなと思います」
相生電子によると、家庭用のマッサージチェアを業務用で利用しているケースもあり、全体の把握が難しいものの、業務用での国内シェアは6割から7割に上るのではないかといいます。
ここ数年、販売台数は伸びています。
相生電子 城田充晴社長
「徐々に商業施設での利用が増えたりとか、もしくはコインランドリーという事業体が増えたり、設置していただく業種業態が増えてきたということが背景にあるかなと思います」
病院やスポーツジムなど定番の温浴施設以外での設置が拡大。利用シーンの広がりが、追い風となっています。今年3月には5号機となる最新モデルを発売。
相生電子 城田充晴社長
「こちらが『あんま王V』になります」
プライベート空間を確保する「フェイスフード」など、これまでの人気機能は継承。その上で、誰もが適度に気持ちよく感じられるよう、もみ心地を追求しました。そんな最新モデル、一番の改良点は。
相生電子 城田充晴社長
「『あんま王V』からは4か国語に対応するということで標準搭載しております」
英語ガイダンス
「Shoulder position detection is complete. Starting the massage.(肩位置の検出が完了しました。マッサージを開始します)」
日本語に加え、英語、中国語、韓国語を標準対応にしました。
相生電子 城田充晴社長
「インバウンドのお客さまも、日本にかなり増えてきているものですから、例えば英語の対応ができないか、中国語の対応ができないか、ということもお客さまからよくお問い合わせいただくことではございましたので」
駅や空港の待合室などにも設置されるようになり、外国人利用者の増加が後押ししました。時代のニーズに合わせて進化を続けながらも、これからも「木島平村産」にこだわり続けます。
相生電子 城田充晴社長
「この地で創業させていただいて40年以上、この場でやらせていただいているものですから、私たちもこの村でこの日本全国に置いてあるマッサージチェアを作っているんだよということを広く発信していきたいなというふうに思っています」

