治安戦略アナリスト・小比類巻文隆氏が自身のYouTubeチャンネルで「【大分県佐伯市】通り魔か? 男女4人重軽傷、刺される「無敵の人」に至る要素を、元刑事が解説」を公開した。大分県佐伯市で発生した男女4人殺傷事件について、逮捕された容疑者の不可解な行動から、犯行の動機と刑事責任能力の有無について元刑事の視点で鋭く分析している。

動画の冒頭、小比類巻氏は7月13日午前に大分県佐伯市のTSUTAYA佐伯店周辺で発生した刺傷事件の概要を説明。逮捕された44歳の理学療法士の男が、無関係とみられる男女4人を次々と襲った点から、「被害者を選択する上で無差別性が強い事件」と指摘した。

続いて、法務総合研究所による「無差別殺傷事犯に関する研究」の調査結果を引用し、犯行の動機が大きく5つに分類されると解説。「自己の境遇に対する不満を無関係な他人にぶつけるもの」や、「極刑や自己の破滅を求めるもの」など、いわゆる「無敵の人」に至る心理状態を提示した。その上で、容疑者が仕事や人間関係、将来への強い不満や行き詰まりを抱えていた可能性について言及した。

さらに、小比類巻氏が最も注目したのが、容疑者が犯行直後に逃走せず、刃物を持ったまま市内の医療機関へ向かった点だ。「なぜ店舗から逃げ続けるのではなく、包丁を持ったまま医療機関へ向かったのか」と疑問を呈し、助けを求めたのか、あるいは自暴自棄による行動なのか、この不可解な足取りが「動機を解明するうえで非常に大きな意味がある」と強調している。

最後に、事件の異常性から精神疾患が疑われる可能性についても触れたが、「精神疾患があるからといって暴力的であるわけではない」と断言。安易な偏見を戒めつつ、刑法39条に基づく刑事責任能力の有無を含め、今後の慎重な捜査と真相究明の必要性を訴えて動画を締めくくった。

チャンネル情報

元警視庁刑事・国際捜査官。1993~2023年警視庁。爆弾処理班配属後、警視庁中国語通訳を経て国際捜査官に。以降、国内外の銃器・薬物犯罪の情報収集、秘匿捜査に従事する。ほか殺人、強盗、誘拐事件などあらゆる捜査に参加。退官後、30年に及ぶ警察人生の知見を世の中へ貢献すべく治安戦略アナリストとして活動中。