Toshlというシンガーの凄味と奥深さ。それと同時に、龍玄としという人間の純粋さと無垢さ。そのどちらも体感できるのが、7月1日にリリースされる『IM A SINGER VOL.4』である。

Toshlによるカバーアルバムシリーズの第4弾は、アニメソングをメインにした内容となった。その新旧の名曲たちを真正面から歌う彼のボーカルは、時に激しく力強く、また別の瞬間には極めて優しくて、切ない。この振り幅と表現力こそがToshlというシンガーの魅力だ、と同時に、その向こうにはひとりの人間としてのシルエットもまた浮かび上がってくる。

今ここで、改めて強調する意味はあると思うので、断言する。これだけ圧倒的な歌を歌えるToshlは、途方もなくピュアで、途方もなく純粋な人間性の持ち主でもあるということを。

主催するアニソンフェス<ANISON LEGENDS FES JAPAN>の開催が目前に迫る中、Toshlはとてもポジティヴでオープンな雰囲気とともに、アルバムのことや今の自身の考え方や感覚について語ってくれた。こちらこそ「ありがとう」という言葉を返したくなる取材現場だった。

   ◆   ◆   ◆

■アニソンはアンタッチャブルな感じだった
■かなりの覚悟でここに飛び込んできたんです

──第4弾となるカバーアルバムなんですけど、聴いていて、すごくグッときました。アニメソングって、それぞれの作品のエモーショナルなところや繊細さなどのドラマ性を含んでいるものが多いんですが、それがToshlさんの歌とすごくマッチしていると思うんです。

Toshl:ありがとうございます。すごくうれしいです。もう今回のアルバムを作った甲斐がありました(笑)。

──(笑)。それでお聞きしたいんですが、今回のこのシリーズがアニソンのカバーが中心になったのは、どういうところから始まってるんですか?

Toshl:順番で言うと、「愛をとりもどせ!!」からですね。3年ぐらい前にこの曲を歌うお話がきて、それで2年半前ぐらいにレコーディングをして……そこから「『北斗の拳』の新作、いつ始まるんだろうね?」みたいな感じだったんですけど(笑)。

──オンエアが始まるまでに期間があったんですね。

Toshl:はい。ただ、そこで自分なりに、“やっとアニソンシンガーの仲間入りをさせていただいた!”という気持ちがあったんですよ。それで、もし次の『I AM A SINGER』を作ることになったら、アニソンをテーマにしたアルバムにしたいなと思ったんですね。それからやっと「アルバムつくりましょうか」というお話になって。レコーディングが始まったのが1年前ぐらいですね。

──じゃあToshlさんとしては、アニソンを歌っていこうという気持ちは、近年ずっとあったわけですね。

Toshl:そうですね。「愛をとりもどせ!!」は自分にとっては聖なる曲で、それを歌わせていただけたわけですよ。そしてカバーアルバム『IM A SINGER』では、これまでいろいろテーマを持ってやってきましたけど、“いよいよアニソン、きたか!”と。僕にとっては一番大きなハードルというか……アニソンは今まで、ちょっとアンタッチャブルな感じだったんです。アニソンは相当な覚悟がないと対峙してはいけないんじゃないかなっていう気持ちがあったんですね。ただ、こうしてきっかけがありましたので、ここは“チャレンジする時が来たんだ”と腹を括りまして。だから、かなりの覚悟でここに飛び込んできたんです。

──なるほど、納得できます。本作には、それだけの熱量を感じたんです。

Toshl:うん、だから自分なりに、本当に覚悟の1枚なんです。今までもチャレンジだったんですけど、さらにハードルの高い、分厚い壁へのチャレンジというか。

──ではそこで、どんなふうにこの曲たちを選んでいったんですか?

Toshl:そうですね、アニソンってひと括りにしても膨大な数がありますので、自分が子供の頃から好きだったアニメとか、よく口ずさんでいたアニメソングとか、あるいは多くの方に支持されてる歌とかを自分なりに挙げて、リストを作っていって。そこからスタッフの意見を聞いて、ファンの皆さんにもそれとなくアンケート取ったりして、そこから絞って絞って……ある程度、年代別とか、いろんな多くの方に届けられるようにとか、精査していきました。カバーの許可が取れるものも取れないものもありますので、そんな中で打診をしていって、最終的に決まったのが今回の曲になります。

──わかりました。ではToshlさんご自身が特に歌いたい気持ちが強かったのは、どの曲ですか?

Toshl:まあ全部、強いんですけど(笑)……「紅蓮の弓矢」は、ぜひともトライしたい曲でした。僕がRevoさんのコンサートにうかがったのがもう7〜8年前になるんですけど、彼の楽曲は好きだったんですよね。シンフォニックとハードロックと、あらゆるジャンルが融合したような独特の大きな、それでいて緻密な世界観を表現していらっしゃって。“そこに僕の歌を乗せたらいい感じになるんじゃない?”と思ってたんですよね。当時はRevoさんに曲を書いてほしいと思ってたぐらい、あの世界観が好きなんです。Linked Horizonの世界が好きでした。

──はい。スケール感がある、壮大な表現をするアーティストですよね。

Toshl:そうですね。なので、今回はそれが叶ったことは本当にうれしかったです。あとRevoさんはルックス的に、僕にちょっと似てると思っていて。二人で並んだら面白いんじゃないかなと(笑)。

──そういえば、お二人ともサングラスをかけてますね(笑)。

Toshl:だからステージを観てる時も、“僕が登場して、隣にスッと並んだらウケるんじゃないかな?”と思ってたぐらいです。なので、いつかは二人で並んで一緒に歌ってみたい、というのが僕の夢ですね(笑)。それも含めて、今回「紅蓮の弓矢」にチャレンジさせていただきました。

──さらにこの曲ではGLAYのHISASHIさんがギタリストとしてレコーディング参加しています。

Toshl:今回「紅蓮の弓矢」のアレンジャーとして、これまでも何曲かご一緒させていただいた村山潤さんを指名させていただきました。この素晴らしい曲にハマるギタリストとして、真っ先にHISASHIさんのお顔が浮かんでいましたので、GLAYさんのサポートメンバーでもある村山さんに「今回のこの曲にはアニソン超絶LOVEなHISASHIさんしかいないから、HISASHIさんにギターを弾いていただけないか、ダメ元で聞いてみてください!」と熱い圧をかけて(笑)、お声をかけていただいたんです。それを受けてHISASHIさんも「僕しかいないでしょ!?」っていう感じで受けてくださったみたいで(笑)。本当にカッコいいの極致のギターで、素晴らしい大輪の花を添えていただきました。

──わかりました。選曲の中で、Official髭男ismの「ミックスナッツ」は新しい部類ですよね。

Toshl:はい。「ミックスナッツ」は、単にヒゲダンさんが好きで、ヒゲダンさんの楽曲にトライしたいという気持ちがあったんです。ヒゲダンさんは音楽番組とかでお会いした時に、僕に「ファンです」と熱くおっしゃってくださって。こちらもヒゲダンさんの曲を聴いてると、今の最先端の音楽を勉強させていただいてる感じがするんですね。なので、ちょっと恩返しも含めて「ミックスナッツ」を選びました。いくつか候補はあったんですけど、「ミックスナッツ」が自分には一番合ってるんじゃないかなと思って。なので、ヒゲダンさんのイメージをなんとなく残しつつも、ピアノのジャジーなアレンジを入れたり、そこからスピードメタルに寄せていったりしましたね。そのへん、ヒゲダンさんに喜んでいただけるといいなと思います。

──ですよね。すごくダイナミックな展開になっています。

Toshl:そうですね。自分もアレンジャーさんと一緒にデモを作っていて、これはけっこうイケるんじゃないかな?と思いました。

■どんな高い音だろうが、全部声で表現する
■このチャレンジをやって本当に良かった

──カッコいいと思います。で、アルバムの中で、意外だったのが『セーラームーン』の曲だったんですよ。Toshlさんは女性シンガーの歌もたくさん歌っていますが、しかし「ムーンライト伝説」はさすがに意外な感じが強いです。

Toshl:ですね。やっぱり、意外性も大事ですから(笑)。セーラームーンは女の子たちの憧れであり、思い出で……彼女たちの基礎を作ったようなアニメでもあるし、そういう歌でもあると思うんです。たとえば僕が仮面ライダーのお弁当箱とか水筒なんかのグッズを集めていたように、たぶん女子でセーラームーンのグッズを集めてた方は非常に多いんじゃないかと思っていて。そのぐらい、幼少時からの思い出が詰まった歌だと思うんです。もちろん男性ファンも多いんですけれど。今回はそこにあえて寄せていくというか、僕の乙女心を炸裂させたいな!と(笑)。そこに自分もフォーカスを当ててやってみたいな、と思いました。

──乙女心ですか(笑)。まさに世代を超えて人気がある作品ですからね。では次の「魂のルフラン」は?

Toshl:これは以前、「残酷な天使のテーゼ」を歌わせていただいたんですけど、その『エヴァ』(新世紀エヴァンゲリオン)の世界観の中で、「魂のルフラン」は異質な曲と言ったらいいんでしょうか。男性として聴くと、母性があふれているというか……もう《私に還(かえ)りなさい》から始まりますから、もう“還ります”みたいな、丸まりたくなるところがあって(笑)。そこから宇宙が広がっていくというか、独特な安心感があって……それがまた美しい曲なんですよね。それを今風にアレンジして僕が歌ったらまた面白い世界観ができるんじゃないかな?というヴィジョンが見えていたので、選ばさせていただきました。

──なるほど。母性に包まれたい、そんな感覚というか。

Toshl:うんうん、守られたい男心というか。そういうのがありましたね。

──歌を歌うにあたって、そういうニュアンスまで解釈しながら歌っているわけですね。

Toshl:そうですね。アニソンは、多くの方々の人生に深く関与してるんですよね。その人にとって、大切なものじゃないですか。だから失礼のないように、大切なものを壊さないように、自分は関与していかなきゃいけないと思うんです。そういう意味で先ほど「ハードルが高い、壁が厚い」という表現をしたんです。だから楽曲をすごく聴き込んだし、ひとつひとつの歌詞も自分なりに解釈して、それを歌う側の人間としてどう表現していくのかを研究していきましたし。毎回そうですが、今回はその研究に時間を費やすことが、特に大切でしたね。そういうことの学びにもなりました。

──それだけの歌になっていると思います。では「secret base 〜君がくれたもの〜」はいかがでしょう? これもオリジナルは女性グループの歌唱曲ですね。

Toshl:『あの花』(=あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。)は、僕がいろんなアニメを見てきた中で、おそらく一番泣いた作品なんです。何でしょう……あの青春感というか、せつなさというか。なので、歌ってみたいなという気持ちは大きかったですね。さっきドラマ性と言われましたけど、そのドラマ性というものは、アレンジとか音使い、楽器選びとかにも僕は反映させてきたつもりなんです。で、この曲は、みんなの心の中にある夏休み……少年の頃、少女の頃の夏の思い出というか、そんなイメージなんですね。だからオルゴールのサウンドから始まったり、懐かしいような音を入れてみたり、そんなふうにアレンジをして。で、最後に転調して、10年後の8月に飛ぶ、みたいなドラマチックなイメージを膨らませながら作っていきました。

──そうですね。だからアルバムをこうして聴いてくると、徐々にその少女性や少年性というナイーヴなところに、その深みに、だんだん連れて行かれてる気がします。1〜2曲目は盛り上がったけど、だんだんと透明な、美しいものに帰結していってると思うんですよね。それは続く「虹」もそうなんですよ。

Toshl:ありがとうございます。今回はバラードが少なめだけど、やっぱりバラードで締めたいな、というのがあって。いくつか候補がある中で、自分が歌いながら泣けた曲はどれかな?と思うと、どうしても「虹」だったんですよね。『ドラえもん』の映画のストーリーも含めて、みんなが深いところでキューンとくる歌を(カバー曲の)最後に持ってきたかったんです。

──はい。すごく純粋で、心が清らかになる感覚があります。

Toshl:やっぱりどの曲も歌が強いし、曲が美しいですよね。特に「虹」は多くの人の心にストレートに入ってきて、それを“そうだよな” “ありがとう”みたいな気持ちをストレートに感じさせてくれるんです。本当に純粋な曲だと思うんですよね。

──ええ。そして、それをまっすぐに歌えるToshlさんもすごいと思います。

Toshl:いやいやいや(笑)。これ、レコーディング的には一番最後に歌った曲なんです。順番的にも、最後に持ってきたかったんですよね。だから最後に「虹」を……ある意味泣きながら歌うことができて、このアルバムを作れたんだと思う。ありがたさとか、感謝とか、周りの人たちに対するいろいろな思いも含めて、そうして心を込めて歌えたことが、自分にとっては本当にうれしかったですね。

──そうだったんですね。しかもそこで自分自身が歌いながら泣いてしまう曲を選ぶのは、Toshlさんが持つイノセンスを表してると思います。

Toshl:いえいえ(笑)。ありがとうございます。やっぱり歌って、そういう純粋なものなんでしょうね。先ほどお話したように、その人の子供時代とかイノセントなもの、ピュアネスみたいなものを、歌は包み込んでくれてるじゃないですか。僕もそれを歌っていくことで大切なものを取り戻して、つかんでいったんじゃないかな。それがきっとまっすぐな歌として現れてくれたのかな、と……今思えば、そんな感じもします。

──いい話ですね。で、8曲目からはオリジナル曲なんですけど。「ブチかませ」はボカロPであるさたぱんPさんから提供された楽曲なんですね。

Toshl:これは“何か面白いことできないかな?” “今っぽいことで何かできないかな?”と探してた時に、ボカロというものを思いついて。“本来であれば機械が歌う楽曲を俺が歌ったらどうなるの? それは面白いチャレンジじゃないかな”と思ったんです。で、いろんなボカロPさんの楽曲を聴いた中で、さたぱんPさんが“一番面白そう、相性が合いそう”だと感じたので、「どうですか?」って話をさせていただいたら、「ぜひ楽曲を書かせてください!」ということだったので。チャレンジでしたね、これは。

──さたぱんPさんは自身のYouTubeチャンネルで「刺激的に歌ったり弾いたり、刺激的なボカロ曲作る」と自己紹介を書いているほどの方で。そういう意味ではToshlさんのアグレッションなところに合ったんだろうなと思いました。

Toshl:そうなんですか。いや、めっちゃ刺激的でしたね。ボーカルディレクションも彼に任せたんですけど、「もう忌憚なく、どんどんリクエストしてくれ」と言ったら、若いから何でも言ってくるんですよ! 途中からたぶん僕のことを機械だと思ってたと思う(笑)。で、僕も言われたら“必ずやってやる!”と思う人間なんです。“どんな高い音だろうが、どんな低い音だろうが、全部声で表現する!”と。だからボーカル録りに一番時間がかかったのはこの曲ですね。

──そうですよね。そもそも曲自体がボカロ仕様だし、歌うのが難しそうです。

Toshl:複雑なんですよね。あとハーモニーもたくさんあって、聴こえてないような声までたくさんあるんです。それを機械じゃなく、人間味を持って、歌うことにチャレンジしました。しかもさたぱんPさんは、そこの追求に忖度がないんです(笑)。おかげで、“え? 僕、まだこんな声出るんだな” “こんな領域まで行けるんだな”とか、そういう新たな扉を開けていただきましたね。その意味ではまさに刺激的なレコーディングだったし、このチャレンジをやって本当に良かったなと思いました。

──そうだったんですね。曲自体もハードロックやヘヴィメタルだったり、Toshlさんの音楽性のルーツのひとつがしっかり盛り込まれていますよね。

Toshl:そうなんです。だから曲のことはもう大丈夫だと思ってました。彼もギター弾きで、非常にテクニカルなギターを弾く方なんですね。で、歌詞はいろいろあったんですけど、最終的には「さたぱんPさんが思う僕のイメージをぶつけてくれ」という感じで。そうしたら、“オリジナルであれ!”というメッセージになったんですよ。それは最初の段階からあったんですけど、彼が“オリジナルであれ、そういう道を行け!”みたいなイメージをされてることが、僕にはうれしかったですね。“唯一無二で行ってくれ、自分の道を進んで行け!”みたいな。さたぱんPさんのその歌詞に応援していただいたようなイメージです。僕は今の若者にそういうふうに見られてるのかなって思うとうれしかったし、だったらそれを思いっきり表現してやろうと思って。ガナリからシャウトから、もう全部入れました(笑)。

■さらなる光が見えたんです
■光のその先が見えて、またきらめいた

──いやぁ、テンションの高い曲になっています。そして最後の2曲が、Toshlさん自身が作った新曲ですね。

Toshl:そうです。「運命の閃光」を書いたのは、1年ちょっと前ぐらいですかね。当時、自分の中にいろんなことが起きて……生きるとか死ぬとか、そういうことを考えさせられる出来事があったんです。“今を生きてる”とか“当たり前に思ってることが当たり前じゃないな”と思うような時がありまして、この思いを歌にしてみたいなと……そこで“ありがとう”という言葉が出てきたんですね。それを伝えたい人、伝えたいものはいっぱいあるな、っていう感覚から生まれた楽曲です。

──この歌に僕はすごく胸を締め付けられたんです。Toshlさんの歌のすごさを感じるアルバムなんですけど、曲単位で言うと僕はこれが一番好きなんですよ。

Toshl:えー、本当ですか? うれしいな。

──今のToshlさんが生きてる姿、生きていこうとしている姿がものすごく見えるんです。特に《あなたの紡いだ優しさが / 紅(あか)い悲しみをそっと解どいてゆくよ》というフレーズにはかなりグッときました。Toshlさんはこういう人なんだなって、ものすごく感じます。

Toshl:そうですか(笑)。ありがとうございます。だから、いろんな経験とか思いを経て……こうして曲を作れて、それをまた、皆さまに届けられる機会を与えていただけることだって、当たり前じゃないことなんですよね。長年歌わさせていただいてますけども、本当にいろんな方のおかげだなという思いは、痛切に感じています。歳を重ね経験を重ねてくると、さらに深く感じるようになっていますね。そういうところから紡いでいった歌でもあります。

──そして最後は「煌めきは風」という曲ですけれど、これも心にしみる歌です。

Toshl:だとしたら、良かったです。これは「運命の閃光」ができて、もう1曲はどういう曲を作ろうかなと思った時に……以前、羽生結弦さんとアイスショー<Fantasy on Ice 2019>でご一緒させていただいた時に、僕のオリジナルの「マスカレイド」と「CRYSTAL MEMORIES」という曲を演舞してくださったんですね。その時に「僕はこの曲をToshlさんの中に入って演じます」と言ってくださって。“それはすごいな、中に入っちゃうんだ?”みたいに思って、その羽生さんの言葉のイメージがずっとあったんですね。そんな中でふと、「運命の閃光」を聴いた側、ありがとうと言われた側は、今度はどんな思いでそれを返したくなるんだろう?と思ったんですよ。そっち側(相手の側)に入ったらね。なので、端的に言うと、「運命の閃光」のアンサーソングになってるんです。

──なるほど。そこで「煌めきは風」という言葉が浮かんできたのも、すごいことですね。

Toshl:それは、自分もありがとうと言ってもらったら、やっぱりすごくうれしいし、“何かの役に立てたのかな” “喜んでもらえたのかな”と、ときめいたり、きらめいたりする思いを……それを風に乗せて、もう一度その方に返したいと思ったんです。もらったら、お返ししたい。で、それをお返しされたら、またお返ししたい、みたいな、そういう“ありがとう”のリレー、喜ばせ合戦みたいなものがイメージにあって。そのきらめきをまた風にして戻して届けていく、みたいな。それでそんな言葉が生まれたんです。

──わかりました。このアルバムを作り終えて、ご自身で気づかれたこと、新しく発見されたことって、何かありますか?

Toshl:まだまだできる、と思いました。

──まだまだできる、ですか。それはどういうことですか?

Toshl:うん……今回、<ANISON LEGENDS FES JAPAN>(7月4日@石川県立音楽堂 コンサートホール)というフェスを初めてプロデュースしてるんですけど、これは7年前に和田アキ子さんのフェス<和田アキ子 50th ANNIVERSARY「ワダフェス〜断れなかった仲間達〜」>に出演した時のことがあったからなんですね。出演させていただいたのは日本武道館だったんですけど、和田さん、周りのスタッフの皆さん、共演者の皆さん、それからファンの皆さんがすごく……愛と感謝にあふれているような空間だったんですね。みんなでそのフェスを盛り上げて、和田さんへのお祝いと、歌の感動で、感謝にあふれてたんですよ。で、僕もその一員になれて、いつかこういう夢のようなフェスを…Toshlフェスみたいなものをやってみたいと思ったんですね。それが7年前です。それを今回やっと実現することができます。その準備のために、本当に今までしたことのないような仕事をたくさんしていて。

──ええ、おそらくそうだろうと思います。

Toshl:はい。でもプロデューサーとしてフェスを作っていて、やったことのないことがたくさんあって、そのことが自分の勉強になったんですね。それをやってきた自分に対して“よくやったな”って……まあ、まだ本番を迎えてないですけど(笑)、よくやれてるなって思うんです。だから“いろんなことにまだまだチャレンジできるんだな”って思ってるんですよ。歌もですけど、歌じゃないこともですね。そこでさらなる光が見えたんです。それこそ「煌めきは風」に《光の先へ》という歌詞があるんですけど、その先が見えて、またきらめいたな、という感じがしています。

──すごくポジティヴな感覚ですね。では最後の質問です。Toshlさんはベテランの域に達していると思いますが、これから先は、どんなシンガーでありたいと思っていますか?

Toshl:どんなシンガーでありたいか?……うーん……今思ってるのは、言葉にすると、“明るく楽しく幸せありがとう”という感じですね(笑)。

──“明るく楽しく幸せありがとう”ですか?

Toshl:うん、やっぱり自分は何かものを発せられるシンガーでありたいし。その表現の仕方としてはいろんな角度からのアプローチがあると思うんですけども。それが届いた時、聴いていただいた時に、幸せな気持ちになったり、何かの力になったり、一歩前へ進むような勇気になったり…とかね。その人の必要な時に寄り添える歌を発せられる、また、そういう歌を歌える、そんな歌手でありたいな、というふうに思います。

──とても素敵だと思います。それはToshlさんなら、きっとやってくださると思います。

Toshl:やるときゃやります!(笑)。今日はありがとうございました。

──こちらこそありがとうございました。

取材・文◎青木 優
撮影◎緒車寿一

 

初回限定盤
初回限定盤

■アルバム『IM A SINGER VOL.4』
2026年7月1日(水)発売
購入リンク:https://toshl.lnk.to/ias4PR
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
TYCT-69388 \6,050(税込) \5,500(税抜)
【通常盤(CD)】
TYCT-69389 \3,630(税込) \3,300(税抜)
※初回限定盤と通常盤のジャケット写真は異なります
【UMストア限定セット(CD+BD+GOODS)】
\9,350(税込) \8,500(税抜)
2026年7月31日(金)発売
※2026年5月31日(日)23:59販売終了

▼CD収録全10曲 ※初回限定盤 / 通常盤共通 
01.愛をとりもどせ!!
02.紅蓮の弓矢
03.ミックスナッツ
04.ムーンライト伝説
05.魂のルフラン
06.secret base 〜君がくれたもの〜
07.虹
08.ブチかませ
09.運命の閃光
10.煌めきは風
▼Blu-ray収録内容 ※初回限定盤のみ
「煌めきは風」(弾き語りLive)
「運命の閃光」(弾き語りLive)
『Toshl SELF LINER NOTES OF “IM A SINGER VOL.4”』
「ブチかませ」MUSIC VIDEO

●初回封入特典:オリジナル ダイカットステッカー(全5種類のうち、いずれか1枚封入)
●CDショップ別購入者特典
・Amazon.co.jp:スマホポーチ
・楽天ブックス:アクリルキーホルダー
・セブンネットショッピング:マルチショルダーバッグ
・その他店舗 共通特典:B2告知ポスター
※チェーン別特典が付くショップは共通特典対象外となります
※ショップにより特典が付かない場合がございます

■先行配信「ブチかませ」
配信リンク:https://toshl.lnk.to/buchikamasePR
■先行配信「愛をとりもどせ!!」
配信リンク:https://toshl.lnk.to/awtPR

 

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