サカはアキレス腱を痛めており、今大会は途中出場が続いている。アンソニー・ゴードンもノニ・マドゥエケも、この日は相手を外から破る怖さを十分に出せなかっただけに、サカのコンディションは決勝トーナメント以降の行方を左右する要素の一つになるかもしれない。
 
 なおタイムズ紙は、トゥヘル監督がリバプールの17歳FWリオ・エングモハを代表メンバーに入れなかったことを「悔やんでいる」と伝えた。 この快速ウインガーは、少なくともガーナ戦で先発したサイドアタッカーたちに欠けていた大胆さと予測不能性を備えている。エングモハを招集しなかった判断が、今後どのような意味を持つのかも注目される。

 ベリンガムにとっても苦い一戦だった。「22歳359日」で代表50試合に到達し、イングランド史上最年少記録を更新したが、内容は記念試合にふさわしいものではなかった。苛立ちが見え、ガーナの選手やスタッフとやり合う場面もあった。

 タイムズ紙が「代表キャリアでも最悪級の出来」と厳しく評したように、この日のベリンガムは苦戦した。ただし、ベリンガム個人の問題というより、チーム全体が解答を見つけられなかったことの影響は大きいように見えた。
 
 英メディアの受け止めも、単なる取りこぼしというより、優勝候補としての課題を示すものだった。

 BBC放送は、ガーナのケイロス監督が「イングランドには解決策がなかった」と繰り返したことを紹介した。タイムズ紙は、交代選手を投入しても続いた苦しみを「支配しながらも仕留められない苦痛」と描いた。

 テレグラフ紙は、トゥヘル監督が両手で顔を覆う姿を取り上げ、イングランドが優勝候補としての評価を下げたとした。スポーツサイトのアスレティックが「あまりにも見慣れた光景」と表現したのも印象的だ。初戦で期待を高め、第2戦で停滞する。近年のイングランドが大会で繰り返してきた光景が、また戻ってきたのである。

 優勝候補という言葉には、それ相応の説得力が必要だ。前から来る相手を勢いで打ち破るだけでは足りない。深く守る相手をどう崩すのか。支配率78%の先に、何を作れるのか。

 ガーナ戦は、その問いをイングランドに突きつけた。トゥヘル監督のチームが次に示すべき答えは、そこにありそうだ。

文●田嶋コウスケ

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