巨人7−3広島(セ・リーグ=23日)――巨人は三回、浦田の犠飛などで2点を先取。

 五回に松本の適時打、七回に泉口の3点二塁打などで4点を加えた。戸郷は4連勝。広島は無駄な四球が失点に絡んだ。

 「なんとか打破しなきゃいけない」。決して本調子ではなかった巨人の戸郷が七回途中3失点と粘投できたのは、胸に誓っていた決意と無関係ではないだろう。「鬼門」とされるマツダスタジアムでの今季初登板で、負のイメージをぬぐい去る投球を見せた。

 細かな制球を欠いたものの、速球とフォークを効果的に交えた。六回まで3安打、押し出し四球の1失点のみでしのぎ、試合を作る。6点リードの七回、満塁のピンチで降板し、救援が打たれて計3失点となったが、今季4勝目。「悔いは残った」と反省しつつも昨季、10失点KOを含む0勝3敗、防御率9・31と苦戦したマウンドで奮闘した。

 復活への手応えを徐々に深めつつある。きっかけは5月中旬。理想のフォームを試行錯誤して探す中で、データ班から重心の高い、やや腰高の投げ方で好球を投げ込む映像を示された。

 戸郷の場合、一般的なフォームを模索するよりも、重心を上げた方が力強い球が投げられるのでは――。そんな助言を受け、右腕の角度、両脚の使い方など、多岐にわたる微修正に腐心していた戸郷は「『あっ、確かにな』と思った。言葉にすると立ち投げ、手投げに見えるフォームが、僕にとって正解。そこから感覚が戻ってきた」。5月19日に初勝利を挙げると、以降は「これならいける」と感じる球が増えてきた。

 「鬼門と言われる場所で勝ちがついたのは大きい。悔いの残る昨季を一つ払拭(ふっしょく)できた」と戸郷。完全復活への道のりは、まだ途上。それでも、さらに波に乗るきっかけにしたい120球だった。(佐野司)