北海道旅行:札幌・小樽を公共交通機関で巡る vs レンタカーで道央を走破する費用の差

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国内旅行の行き先として、常に高い人気を誇る北海道。 楽しい計画の途中で絶対に無視できないのがリアルなお金の話です。   実は今、北海道の旅行コスト、特に「車の維持・移動にかかる費用」が地味に高騰している現実も見逃せません。 せっかくの楽しい旅行で「現地に行ってみたら、予想外の出費でお財布がピンチになった」 という事態は避けたいところですよね。   そこで今回は、札幌・小樽・旭川エリア(道央エリア)を2泊3日で巡る旅を具体的なモデルコースとして設定し、「レンタカーで走破するルート」と「JR北海道のフリーパスで巡るルート」の総額コストを徹底比較しました。   実際に旅に出てみないと気づけない隠れたコストの罠まで、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点からシミュレーションした結果をお伝えします。

2泊3日「道央めぐり」の王道ルートを想定

今回のシミュレーションでは、女子旅や学生旅行で圧倒的な人気を誇る2泊3日の王道コースをベースに検証します。 移動スケジュールは図表1の通りです。 総移動距離は約350kmから400km。 北海道ならではの大移動プランです。

総移動距離は約350kmから400kmという大移動になります。 これを車と鉄道で動いた場合、サイフへのダメージはどう変わるのかを順に検証していきましょう。

パターンA:レンタカーで道央を走破! に潜む4つの罠

まずは自由度が高いレンタカープランです。 好きな音楽をかけて、道の駅に寄り道しながら進むドライブは魅力的ですが、近年の物価高の影響を最も受けているルートでもあります。
 

(1)レンタカー代の基本料金(高騰中)

現在、北海道のレンタカー代(コンパクトカークラス・免責補償込み)は、レギュラーシーズンでも1日あたり約8000円から1万2000円が相場です。
・3日間(48時間から72時間利用):約2万7000円
 

(2)ガソリン代(高止まりの現実)

総走行距離を約400km、実燃費をリッター15km、レギュラーガソリン1リットルあたり175円で計算します。
・400km ÷ 15km × 175円 = 約4600円
 

(3)都市部の「駐車場代」

旅の初心者が最も見落としがちなのが、現地での駐車場代です。 札幌や旭川の主要駅周辺、小樽の観光地周辺は、基本的にすべて有料駐車場を利用することになります。 現地で発生する駐車料金の内訳は図表2の通りです。

 

(4)高速道路代(ETC料金)

新千歳から札幌、札幌から小樽、札幌から旭川、旭川から新千歳をすべて高速道路(ETC利用)で移動した場合の料金です。
・高速道路代合計:約1万1500円
これら車に関わる全ての維持費・移動費を合算したシミュレーション結果は図表3の通りとなります。

自由な反面、ガソリンや高速代、駐車場代などの細かい出費が積み重なり、トータルでは4万円を超えてきます。 さらに、万が一別の空港で車を返す場合は、ここに数千円から1万円を超える「乗り捨て料金」が上乗せされるため注意が必要です。

パターンB:JR北海道の「フリーパス」で巡る圧倒的コスパ

続いては、鉄道を使ったプランを見ていきましょう。 運転の手間がなく、移動中も全員でワイワイ楽しめるのが電車旅の魅力。 そんな鉄道旅行の強い味方になるのが、JR北海道が国内旅行者向けに展開している割引プランや各種フリー切符です。
今回は、エリア内の特急列車・快速・普通列車の普通車自由席が乗り放題になる各種フリーパス(3日間・4日間用)をベースに移動費を算出します。
 

(1)JRフリーパス代

・札幌・富良野エリア周辺パス(大人1名分):約1万円
 

(2)駅から先の「ローカル交通費」

電車旅の弱点である、駅から観光地までのバス代などを加算します。
・旭川駅 ➔ 旭山動物園路線バス往復):1000円
・美瑛駅 ➔ 青い池(路線バス往復):1100円
・ローカル交通費合計:約2100円
鉄道と公共交通機関を利用した場合の1人あたりの総額は図表4の通りとなります。

移動費のベースは、1人あたり約1万2100円に収まります。 レンタカーを3名で割った場合の約1万4700円と比較しても、1人あたり約2600円、3人合計なら7800円ほど浮く計算になります。
もしこれが2人旅だった場合、レンタカーは1人あたり約2万2050円まで跳ね上がるため、JRのパスを使った方が圧倒的に安くなるという逆転現象が起きます。

結論:コストだけじゃない!? タイパと体力の損得勘定

金額面ではJRのフリーパスに軍配が上がりましたが、それぞれのメリットとデメリットを理解して選ぶことが大切です。
 

迷わず「レンタカー」を選ぶべきグループ

・参加人数が4人以上の場合
4人で割れば、車に関わる総額コストは1人あたり約1万1000円となり、JRパスより安くなります。
・荷物が多い、お土産を大量に買いたい
キャリーケースを持って駅を移動する手間がないのは大きなメリットです。
・美瑛・富良野の奥地まで攻めたい
バスや電車の本数が極端に少ないエリアをストレスなく回るなら、やはり車が適しています。
 

「JRフリーパス」がおすすめなグループ

・参加人数が1人から2人の場合
車のコストを分散できないため、JRパスを選んだ方が賢明です。
・運転免許取りたて、ペーパードライバー
北海道の道は走りやすい反面、スピードが出やすく、慣れない土地での長距離運転は事故のリスクや疲労が倍増します。
・移動中も楽しみたい
運転手への気遣いが不要で、全員で車内で駅弁を食べたり、おしゃべりに集中したりできます。
 

まとめ:見せかけの安さに騙されないで!

一見、 「レンタカーの方がみんなで割れるから安い」 と思いがちですが、高騰するガソリン代や、現地で発生する駐車場代、高速代を合計すると、実はJRのフリーパスを利用した方がサイフに優しいケースが多々あります。
旅の予算、メンバーの運転スキル、そして何を一番楽しみたいかを比較して、自分たちのグループにぴったりの移動手段を選びましょう。
 

出典

NEXCO 東日本(東日本高速道路株式会社)「ドラぷら」
JR北海道(北海道旅客鉄道株式会社)公式サイト
旭川電気軌道株式会社
道北バス株式会社
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー