【韓国】「北朝鮮を“敵”と呼ぶなら平和共存は無理」統一部が国防白書の見直し要求 政府内で対立浮き彫り「北朝鮮政権・軍は我々の敵」

写真拡大 (全2枚)

韓国で2026年末に発刊される「2026国防白書」で「北韓(北朝鮮)政権は我々の敵」という表現が維持されるかどうかをめぐる論争が広がるなか、統一部は6月18日、「北韓を主敵と規定した状態では、主敵である北韓と平和共存を追求することはできない」と明らかにした。

【注目】金正恩氏、韓国を「同族から永遠に排除」と断言

統一部の当局者は同日、政府ソウル庁舎で報道陣に対し、国防白書の主敵論争に関する統一部の立場として「韓半島(朝鮮半島)の平和共存は李在明(イ・ジェミョン)政権の確固たる政策目標だ」と強調した。

そのうえで「主敵の概念は、過去の廬武鉉(ノ・ムヒョン)、文在寅(ムン・ジェイン)政権の延長線上で議論されるべきであり、国防白書上の表現もこうした文脈から検討される必要がある」として、国防部に関連意見を伝える方針を示した。

これに先立ち、今年年末に発刊予定の「2026国防白書」で「北韓政権と北韓軍は我々の敵」という表現が削除または変更される予定であるとの報道に対し、国防部はこの日午前、「事実ではない」としたうえで「北韓政権と北韓軍が我々の敵であるという立場に変わりはない」と発表した。

国防白書は政府の国防政策の基本方針を盛り込んだ文書で、2年周期で発刊される。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権下の2023年初めに発刊された「2022国防白書」が最新版であり、「2024国防白書」は2024年12月3日の非常戒厳騒動のあおりを受けて発刊されなかった。

(写真=サーチコリアニュース編集部)

国防白書における北朝鮮への「敵」「主敵」という表現は、政府の対北安保観のバロメーターとしての役割を果たす。主に保守政権では該当の表現が含まれ、進歩政権では削除されてきた。

韓国が北朝鮮を主敵とする概念は、「ソウル火の海」発言をきっかけに1995年の国防白書に初めて明記された。廬武鉉政権下の2004年の国防白書では、「敵」の代わりに「直接的な軍事脅威」などの表現で記述された。

李明博(イ・ミョンバク)政権は、2010年の哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島ヨンピョンド)砲撃をきっかけに「北韓政権と北韓軍は敵」と表現し、朴槿恵(パク・クネ)政権まで維持された。

該当の表現は文在寅政権の発足に伴い姿を消したが、尹錫悦政権下に発刊された「2022国防白書」で6年ぶりに復活した。

(記事提供=時事ジャーナル)