他人事ではない「山林火災」 注意すべきことは?県の担当者に聞く【徳島】
2月から3月にかけ、全国で大規模な山林火災が相次いで発生しています。
山間部の多い徳島も、これは決して他人ごとではありません。
山火事発生のメカニズムや注意すべきことなどを、県の担当者に聞きました。
2月26日に岩手県大船渡市で発生した大規模山林火災。
しかし、県土の多くを山間部が占める徳島にとってこれは、決して「対岸の火事」ではありません。
( 渡辺大世 記者)
「綾里方面に向かう赤崎町蛸ノ浦の県道9号です。山肌は黒く燃え、辺りは焦げ臭いにおいが漂っています」
221棟の建物が被害を受け、うち54棟が全壊しました。
火災の被害を受けた女性は。
( 渡辺大世 記者)
「このコップは?」
(家が全壊した人)
「このコップは家で使っていたやつ。息子がさっき来てこれだけ残ってたよって渡してくれた」
「これしか残ってなかった。あとは見れないですね。ちょっと(被害が)ひどいので」
一時、1896世帯4596人に避難指示が出され、平成以降、国内最大規模となった大船渡の山林火災。
3月は愛媛や岡山などでも、相次いで山林火災が発生しました。
そして徳島でも。
(河野将明 記者)
「美馬市美馬町の山中で、白い煙が上がっているのが確認できます。」
3月23日、美馬市美馬町の雑木林などが、約800平方メートルにわたって焼ける火事がありました。
(河野将明 記者)
「ヘリコプターからの散水で、消火活動が行われています」
幸いけが人はおらず、火事は発生から約7時間後に消し止められました。
全国各地で相次いだ山林火災。
消防庁に勤務した経験を持つ、県消防保安課の奥田理悦課長は、林野火災の実態について次のように話します。
(県消防保安課・奥田理悦 課長)
「全国の林野火災の件数は、年間1300件ほどです。本県では年間で、8~20件程度となっています。」
では、そもそも林野火災はなぜ起きるのでしょうか。
(県消防保安課・奥田理悦 課長)
「空気が乾燥して風が強い2月~4月ごろに林野火災が多発する傾向にあります。出火原因としましては、焚火、野焼き、山林への火入れなどとなっています」
徳島で起きた雑木林の火災では、出火当時、隣接する敷地の一角で営業する食品工場の関係者が「前の日の朝、紙屑を燃やしていて、消えたと思ったが、その火が燻っていたのかもしれない」と話していました。
( 渡辺大世 記者)
「日本での山林火災は人的要因?」
(県消防保安課・奥田理悦 課長)
「欧米のように雷であったり、樹木がこすれ合って自然発火するという現象は、あまり見られない」「幸いそこまで大規模な山林火災は徳島県内では過去起こっていないですが、やはり危険性は全国同じだと思う」
岩手や愛媛で起きた山火事は、広範囲に燃え広がり「延焼の恐れがなくなる」状態の「鎮圧」まで1週間以上かかりました。
再燃の恐れがなくなる「鎮火」には、今なお至っていません。
徳島に住むわれわれに、奥田さんはこう警鐘を鳴らします。
(県消防保安課・奥田理悦 課長)
「林野火災は一度延焼しますと、消火に非常に多くの時間と人手が必要になります。県民生活にも多大な影響を与えることになります。野焼きの結果、延焼して甚大な被害が及んだ時に、個人として重大な責任に問われる可能性もございます。火災が起きやすい枯草のあるところでは焼却しないこととか、強風時、乾燥時には焼却を控えるということを徹底していただきたい」
