村田製作所とともにアイデアをカタチに!共創プロジェクト「KUMIHIMO Tech Camp with Murata 2024」の仕掛人に聞く

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左が株式会社村田製作所 新規事業推進1部 シニアエンジニア 伊藤貴紀氏、右が同社 技術管理部 渡邉太一氏
株式会社村田製作所が2024年10月24日より開始した「KUMIHIMO Tech Camp with Murata 2024」は、世の中に新たな価値を生み出すアイデアを広く募集し、そのアイデアを同社とともに形にする共創プロジェクトだ。4回目の開催となる今回は、同社が指定する製品や開発品にとらわれないオープンエントリー制を採用し、あらゆる部品や技術でアイデアを支援する。面白いプロジェクトであるだけに、関心を持っている人も多いだろう。そこで、本プロジェクトの事務局メンバーである同社新規事業推進1部シニアエンジニアの伊藤貴紀氏、技術管理部の渡邉太一氏に話を伺った。

■アイデア実現のための共創プロジェクト
――簡単に自己紹介をお願いします。
伊藤氏:私は、ヘルスケア関連の新規事業推進に従事しております。KUMIHIMO Tech Camp with Murata(以下KUMIHIMO)は新規事業創出を目的とした活動ですので、その流れで事務局のメンバーとして参加しております。

渡邉氏:技術管理部の渡邉でございます。主に研究開発のマネジメントを担当し、弊社がどのような技術開発を行っているかを「見える化」しています。特に社内において、技術開発者と事業開発者が同じテーブルで新規事業の方向性について議論できることを目的に「見える化」に取り組んでおります。

――「KUMIHIMO」の概要について教えて下さい。
伊藤氏:KUMIHIMOは、スタートアップや大学などが持つ新しいビジネスアイデアを、弊社のハードウェアの活用によって実現することを目指す共創プロジェクトです。

KUMIHIMOでは、コンテスト形式でアイデアを募集し、選考の結果、弊社と共創することが決まった場合には、単に部品を供給するだけでなく、その部品をどのように活用するか、アイデアをどのように実現するか、さらには量産方法や販売戦略まで、アイデアのフェーズに応じて異なる共創を進めていきます。アイデアの実現に向けて、各段階で共に取り組んでいくプロジェクトです。

――どのような背景で生まれたのでしょうか?
伊藤氏:お互いに足りない部分を補い合いながら、アイデアの実現に向けて取り組むプロジェクトであるため、「共創プロジェクト」と呼んでいます。

ハードウェアはソフトウェアと比べて開発に時間がかかるため、特にスタートアップ企業ではそのプロセスがアイデアの実現を妨げることがあります。そこで、ハードウェアに強みを持つ企業として、弊社が様々なハードウェアを提供し、アイデアの実現を加速させることで、スタートアップ企業や関連業界全体の活性化を図ることを目指しています。このプロジェクトは、現副社長の岩坪の「日本のスタートアップが独自性を活かしてグローバルにビジネスを展開できる環境を整えたい」という想いから始まりました。

――このプロジェクトに期待していることは何ですか?
伊藤氏:10年、20年後にアイデアが実現し、世の中に普及したとき、「振り返れば、弊社のKUMIHIMOがそのきっかけだった」と言っていただけるようになれば、私たちもこのプロジェクトを実施した甲斐があったと感じられると思います。

――今までの応募アイデアの中で、特に記憶に残っているものを教えて下さい。
伊藤氏:昨年でいえば、最優秀賞を受賞した株式会社Xenoma(以下、Xenoma)の着衣型心音心電計が挙げられます。Xenomaは、心電計を組み込んだ衣服を用いて自宅で心電データを収集する技術を既に実現していますが、弊社の音響センサとの共創により、心音も測定できる状態を目指しています。これにより、心電と心音の両方のデータを取得し、より高精度な循環器疾患の検知が可能になることが期待されています。