ザルツブルクが連敗ストップ、フェイエノールトを破り今季CL初白星…上田綺世、川村拓夢は欠場

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 チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第4節が6日に行われ、フェイエノールト(オランダ)とザルツブルク(オーストリア)が対戦した。

 フェイエノールトはここまでエールディヴィジではやや取りこぼしも目立つものの、欧州の舞台では悪くない戦いを披露。9月19日に行われた第1節レヴァークーゼン(ドイツ)戦こそ0−4で落としたが、その後はジローナ(スペイン)、ベンフィカ(ポルトガル)相手に連勝を飾った。今節はここまでCLで3連敗と苦しむザルツブルクを本拠地『デ・カイプ』に迎える。

 前節ベンフィカ戦で自身CL初ゴールを決めた上田綺世は、ハムストリングの負傷によって年内の公式戦全試合を欠場していることがクラブより明かされている。一方でザルツブルクに所属する川村拓夢も、開幕前に左ひざのケガに泣かされており、両クラブに所属する日本人選手2名がともに欠場となった

  フェイエノールトは8分、敵陣でのボール奪取から素早くボールを繋ぎ、最後はボックス右のスペースへ走り込んだイゴール・パイシャオンが右足を振り抜いたものの、シュートはGK正面。その後は両者隙を探り合う展開となり、チャンスの数は限定的なまま前半アディショナルタイムに突入する。

 このままスコアレスでハーフタイム突入かと思われた45+2分、試合の均衡が破れる。ザルツブルクは敵陣でボールを奪ったところから左サイドへボールを渡し、前を向いたオスカル・グローフが深い位置まで侵入すると、切り返しから右足でクロスボールを供給。最後はボックス内でフリーになっていたカリム・コナテがヘディングシュートを沈め、ザルツブルクが今季のCL4試合目にして大会初ゴールを奪った。

 後半に入ると、次の1点もザルツブルクに生まれた。58分、ボビー・クラークが蹴った右コーナーキックのボールをカミル・ピアトコフスキーが頭で繋ぐと、ボックス左に落ちたボールにコナテが反応。ダイレクトでニアサイドを撃ち抜き、ザルツブルクが待望の追加点を記録した。

 ホームで負けるわけにはいかないフェイエノールトは、ゲルノト・トラウナーやダヴィド・ハンツコらがフィニッシュまで持ち込む場面を作りながら、ゴールネットを揺らすことはできない。このまま終盤に突入すると、80分にはやや長くなったボールに対して足裏を見せたクリス・ケヴィン・ナジェに対して、レッドカードが提示される。

 フェイエノールトは残りわずかな時間ながら、10人で2点を追いかけることとなったが、直後の81分には反撃の狼煙を上げる。敵陣右サイドからのクロスボールはクリアされたものの、セカンドボールにアニス・ハジ・ムーサが反応。見事なファーストタッチで相手をかわすと、左足で狙い澄ましたシュートを流し込み、1点を返した。

 だが、この直後には再びフェイエノールトが窮地に立たされる。セカンドボールを回収し、スピードを上げてボックス右へ侵入したニコラス・カパルドがハンツコに倒される。主審は1度は見逃したものの、OFR(オンフィールドレビュー)によって判定が変更。ザルツブルクにPKが与えられた。キッカーを務めたコナテは決めればハットトリックのチャンスだったが、強烈なシュートはクロスバーに嫌われた。

 それでも、ザルツブルクはこのクリアボールを回収したところから攻撃を組み立てると、左サイドを縦に破ったクラークが相手を引き付けてマイナスへ折り返す。フリーで前を向いたダウダ・ギンドが左足で強烈な一撃を叩き込み、再びリードを2点に広げた。

 試合はこのままタイムアップ。この結果、3連敗中だったザルツブルクが、敵地でフェイエノールトを破り、今大会初勝利を記録した。

 次節は26日に行われ、フェイエノールトはマンチェスター・シティ(イングランド)と、ザルツブルクはレヴァークーゼンと、ともに敵地で対戦する。

【スコア】
フェイエノールト 1−3 ザルツブルク

【得点者】
0−1 45+2分 カリム・コナテ(ザルツブルク)
0−2 58分 カリム・コナテ(ザルツブルク)
1−2 81分 アニス・ハジ・ムーサ(フェイエノールト)
1−3 86分 ダウダ・ギンド(ザルツブルク)