Image: OpenAI

やっとChatGPTに真の「使える感」が…。

生成AIのChatGPTに感じてきた不満のひとつが「正確なソースを示してくれ」でした。検索機能を持つカスタムGPT(プラグイン)を使っても、いい加減な情報元を提供されることもしばしばで、「自分でググったほうが早い」と感じることが多かったんですよね。

ついにChatGPT Searchが登場

そして待ちに待った瞬間が。7月にGPT Searchの先行バージョンが一部のユーザーに提供されてから4カ月足らずで、満を持してリアルタイムAI検索機能を備えたChatGPT Searchが公開されました。

ChatGPT Search導入によって、ユーザーはリアルタイムのデータを含むより正確な回答を得られるようになります。特定の地域の天気やニュース、株価やスポーツの試合結果といった情報がリンク付きで提供されるようになりました。

検索エンジンとの違いは、これまで通りの自然な会話のなかでより正確で奥行きのある情報にたどり着ける点でしょう。ChatGPTの回答が本当かどうかを自分で確認する作業が完全になくならないとしても、情報元が示されれば、情報ソースを求めて検索エンジンに飛ぶ時間と手間を省けるので、かなり便利になりそうです。

現在のところ、ChatGPT PlusとChatGPT Teamに加えて、SearchGPTの招待待ちのユーザーが利用できます。なお、EnterpriseとEduユーサーは今後数週間で、無料ユーザーは今後数カ月のうちにChatGPT Searchを利用できるようになります。

ワンクリックでリアルタイム検索

Image: ギズモード・ジャパン

使い方はとても簡単。ChatGPTに質問する前に、初期設定ではグレーになっている「ウェブを検索」をクリックすると、色がブルーの「検索する」ボタンになります。あとは知りたいことを入力して実行するだけで、情報ソースへのリンク付きで回答が提供されます。

試しに東京の天気予報を尋ねてみたら、上のGIF動画のような感じでした。なぜ江戸川区の住所で検索しているのかは100%ミステリーです。

ChatGPT Searchを使うと、メインのウィンドウに信頼度の高い検索結果から生成した回答が提供されます。回答の下にある「情報源」ボタンをクリックすると、サイドペインに回答で引用した情報源(引用)と、その他の検索結果(検索結果)が表示されます。上の動画では「検索結果」だけが表示されています。

この機能があると、検索エンジンでその他の情報を探すタスクを減らせるので、思った以上に便利だと思います。

ChatGPT Searchは、ニュース業界と提携して、ユーザーに対してより信頼の高い情報を提供すると述べています。提携先として、AP通信やフィナンシャル・タイムズ、ル・モンド、ロイター、The Atlantic、タイム、Vox Mediaなどが名を連ねています。引用や検索結果として表示される情報源は、これらの提供先に限定されません。

これまでだと、プラグイン(カスタムGPT)を使わないと集められなかった特定分野(学術論文や特定の機関など)の情報にも、ChatGPT Searchだけでたどり着けるケースが増えそうです。

Chrome用の拡張機能もありますが、検索エンジンを乗っ取られてしまうので、ChatGPT Searchと自分の好きな検索エンジンを併用したい人は、拡張機能を使わないほうがいいと思います。

ちょっと試してみて、使い込むともっと便利になりそうな気がしています。情報源が提供されるだけで時間と労力を減らせるのもうれしいですけど、情報を疑ったり自分で正しいリンクを探したりしなきゃいけなくなったときの小さな精神的ストレスが減るのはもっとうれしいかも。

Source: OpenAI (1, 2)

Reference: Chrome Web Store

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