福岡・奈良(左)から花束を受け取る福岡・岩崎(撮影・栗木一考)

写真拡大 (全2枚)

 J1アビスパ福岡の岩崎悠人が4日、移籍後初ゴールを決めた3日・柏戦前の一場面について舞台裏を明かした。

 試合前には田代雅也とともにJリーグ通算200試合達成を祝うセレモニーがあった。田代は家族から花束を受け取ったが、岩崎は奈良竜樹主将から渡された。現役選手がプレゼンターになるのは異例だった。

 岩崎は「お父さんにお願いしようと思ったけど、出るのが恥ずかしいみたいで。奈良ちゃんのサッカーはもちろん、サッカー以外の行動もすごく尊敬している。だからお願いしようかな、と」と頼んだ。思い出に残る場面となり、その後、同点で迎えた後半追加タイムに移籍後初得点し、チームの勝利に貢献。「奈良ちゃんから受け取った試合でゴールができて良かった」とほほ笑んだ。

 岩崎は、奈良が10月下旬に始めた、地域に根付くクラブを目指してサポーターの要望に応える活動「ROOT PROJECT」(ルートプロジェクト)にも関心を持ち「今取り組んでいることを自分もやりたい」と参画を志願する。奈良も「自分から賛同してやりたいと言ってくれる人が増えた方が、いろんな活動ができる。いろんなニーズがあるので」と歓迎した。

 岩崎は得点後、同じ滋賀県出身で元プロ野球ソフトバンクの松田宣浩さんが決めポーズにしていた「熱男」ポーズの前にやっていた「謎のポーズ」についても説明した。長谷部茂利監督に向かって片膝を立て、腕を組むポーズ。岩崎は「あれはキングダムであるポーズ。シゲさん、大将軍なんで」。中国の春秋戦国時代を舞台に描かれた人気漫画の1シーンをイメージし、今季限りで退任する長谷部監督へ敬意を示していた。