貫いた新潟らしさ=恐れずつないで前進―ルヴァン杯サッカー
J参入から26年目。
新潟はクラブ初のタイトルにあと一歩届かなかった。PK戦の末に敗れた松橋監督は「少しはいい景色を見せてあげることができたかなと思う」。大会史に残る激闘だった。
0―2のハーフタイム。「舞台は整ったくらいの気持ちでやろう」。監督の言葉に奮起し、後半だけでシュート11本。途中出場のダニーロゴメスを軸に名古屋に襲いかかった。後半ロスタイムの土壇場にVARで得たPKから同点とし、再びリードを許した延長後半にも小見が2点目を挙げて追い付いた。
初の舞台でも新潟らしいパスサッカーを貫き、ファンをうならせた。GK阿部のパスミスで先制点を与えても、「チームのミス。みんながチームのためにというのが大事」と谷口。恐れることなく自陣からボールをつないで前進し続けた。
それも国立競技場の半分以上を埋めた熱いサポーターの後押しがあったからこそ。「新潟らしさは出せた。ここまでやれたのはチームの自信になる」と小見。悔しさを糧に、ファンと共に再び夢に挑む。