内田恭子「自身と向き合う《マインドフルネス》を学んだことで、余裕を持って子どもと向き合えるようになった。そして、もう1つの変化は…」
2006年にフジテレビを退社後、フリーアナウンサー・タレントとして活躍。私生活では二児の母でもある内田恭子さん。現在は、認定MBSR講師の資格を取り、マインドフルネストレーナーとして活躍の場を広げています。そんな内田さんは、日本最大級の音声配信プラットフォーム『Voicy』で『内田恭子のゆるんでいきましょう』を配信中。その中から選りすぐりの話題をお届けします。今回のテーマは「マインドフルネスってなに?」です。
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マインドフルネスは瞑想だけじゃない
忙しい毎日、たくさんの役割や責任を担いながら、私たちは生活をしています。
このチャンネルは、そんな現代人が抱えているたくさんの役割や仕事を、この時間だけはちょっとおろして、固まった頭や心をゆるめていく、そんなチャンネルにしていけたらなと思っています。それでは、今日もゆるんでいきましょう。
さて、今日はどんなことを話そうかなと思っていたんですが、『内田恭子のマインドフルネスでゆるんでいきましょう』というからには、 マインドフルネスについて、いろいろと皆さんにお伝えしていければいいかなと。
「マインドフルネス」という言葉、皆さんもいろいろなところで、聞いたり触れたりしたことがあるかもしれません。それでも「マインドフルネス」って、なんかふわっとしてよくわからないよな、という方が多いんじゃないかなと思います。
マインドフルネスのイメージを、私のセッションに来てくださる方に聞いてみると、リラックスや、頭を空っぽにする、そんな答えが多く返ってきます。
確かにイメージとしては、座禅を組んだり、邪念を取り除いたりと、じっとしてなきゃいけないというイメージがあると思います。でも、実はマインドフルネスって、とっても自由で、そして自分に優しいものだと、私はやっていて感じています。
そして何よりも素晴らしいのは、実はマインドフルネスは、瞑想だけじゃなくて、日常生活で使えるスキルがたくさんあるんですね。
例えば、仕事、子育て、人との付き合い方、何か意思決定をする時とか。日常のいろんな場面で、マインドフルネスな考え方や見方、その要素がとても役に立ってきます。
ですから、このチャンネルでは、難しいことは考えず、みんなにもっと気楽に、マインドフルネスってどんなものなのかをお伝えしていきます。
そして、ちょっとでも興味を持って、取り入れてみたいなって思ってもらえるようになればいいなと考えています。
イメージ(写真:stock.adobe.com)
マインドフルネスと出会って変わったこと
マインドフルネスはもともと、日本の座禅がベースになっています。その座禅にある、宗教的な要素や、頭を空っぽにしないといけないといった難しい要素を取り除いて、西洋科学とくっついたものが、マインドフルネスだと考えてもらえれば、わかりやすいんじゃないかなと思います。
私がやっているマインドフルネスは、医学的エビデンスで裏付けされているものなんですが、そのことについても、このチャンネルでゆくゆくお話ししていきたいと思います。
私がマインドフルネスを始めて、人に教えるようになって、何が変わりましたか、とよく聞かれるんですが、まず大きく2つあります。
1つ目は、子育てにおいての子どもとの向き合い方。そして2つ目は人との付き合い方。この2つが、私にとって大きく変わったところだと思っています。
まず、子育て。これが本当に、自分でもびっくりするくらい一番大きく変わったところだなと感じています。子育てをしている方だったら誰でも経験したことがある、子どもに対して感情的になってしまうこと。それが、少しずつ減ってきたように思います。
大人であっても人間なので、ついつい感情的になったり、一つの考えにとらわれてしまったりして、実際には思っていないことや、言いたくない言葉を子どもにぶつけてしまうことってありますよね。
けれど、マインドフルネスを学ぶことで、自分の考えや、自分の感情を客観的に見るということができるようになってきます。
そうすると、一時の感情に振り回されず、余裕を持って人や子どもと向き合う、ということができるようになります。
実際できるようになると、いかに私たちは、自分たちの感情や思考に振り回されていたのかと、気付くんですね。
それが一つ目の大きく変わったところです。
自分のままで接していっていいんだと思えるように
そしてもう一つは、人との付き合い方が変わりました。
これも簡単には説明することは難しいのですが、ざっくりと言うと、私は表に出る仕事をしているため、どうしても相手から先入観や、作られたイメージで接されることが多い気がします。
そして私の方でも、相手のイメージを壊しちゃいけないとか、イメージと違ったことをして相手に悲しい思いをさせてはいけないなと、勝手に考えてしまっていたのですね。
また、アナウンサーなのだから、常にきちんとしてないといけないとか。そんなことを思ってしまって、以前は相手との間に少し壁を作ることが多かったと思います。
昔からの友達や、心を許している人にはそのままの自分を出すことができますが、なかなか初対面でそれは難しいですよね。普通の生活をしていても、初対面の人に最初から自分をさらけ出すのはなかなか難しいことだと思います。
私をよく知っている方や、この放送を聞いていくと、おいおい私のポンコツさ、いい加減さがよくわかると思のですが、私は全然きちんとしていない人間です。
けれども、画面に出ている時は本当の自分ではないので、アナウンサーのイメージを崩さないように、人と接していた時期もありました。
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それが、マインドフルネスをやっていくうちに、自分らしくあること、そしてそれに対してこうであっていいんだなと思えること、そういった気持ちが強くなったんですね。初対面の人やあまりよく知らない人に対してでも、自分のままで接していっていいんだな、と思えるようになってきたのです。
そうしたらね、とっても楽になったんです。
なんだろう、作らなくていい。「相手のイメージ通りにしなくてはならない」という思いが取れた時に、肩の力がストーンと抜けるような、そんな楽な感じになりました。
そんなわけで、マインドフルネスを学ぶことは、ただ瞑想をするとか、自分自身に目を向けるということだけではなくて、自分のものの見方や価値観や自分自身の在り方、そういったことすべてに影響するものなんだな、と思っています。
今後はこのチャンネルを通して、 皆さんにその楽しさや素晴らしさ、 そんなものをお伝えできたらいいなと思っています。
それでは皆さん、今日もゆるんでいきましょう。
※本稿は、Voicyチャンネル『内田恭子のゆるんでいきましょう』の音声配信の一部を再編集したものです。