“手取り増やす”と「若者現役世代に特化政策」で国民民主が大躍進…名簿足りず“3議席”他党に 東京15区で“若い世代”が激突
今回の衆院選で28議席を獲得した国民民主党。躍進の要因は「若者現役世代」に特化した政策。東京15区では“若い世代”の候補者たちが激突。選挙戦で吹き荒れた若い風とは…
国民民主党の想定外のハプニング
自公大敗の総選挙から一夜。一時800円以上も値を上げたきょうの日経平均株価。その理由の1つとして、国民民主党の躍進を上げる声もあった。
「いやーよかった!」と国民民主党の玉木雄一郎代表も思わず喜びを口にする。なぜなら国民民主党は公示前から実に4倍増となる28議席を獲得したのだ。
“手取りを増やす”政策を掲げ、支持を訴えた今回の衆院選。最終日での演説でも多くの聴衆が集まった。
次々と寄せられる当選の知らせに、党の開票センターでは当選者のボードの位置を何度張り替えるなど、てんやわんや。
さらに、国民民主党にとって想定外のハプニングも起こった。
それは比例代表の候補者名簿が足りず、本来獲得できるはずだった。北関東ブロックと東海ブロックのトータル3議席を、他の党に譲らざるを得なかったのだ。
若い有権者に響いた政策
本当であれば28議席でなく、31議席だった国民民主党。
想定外ともいえる躍進の要因について、玉木代表は「(推進する政策を)若者現役世代に特化してやっていこうと。どうしても与野党とも高齢者向けになってしまうのは、今の民主主義の中で仕方がないんですけど…」と語る。
若者現役世代に特化した国民民主党の政策は、確かに若い有権者に響いたようだ。
FNNの出口調査では、20代と30代で立憲民主党や自民党を引き離す3割程度の支持を集めていた。
町で国民民主に投票した人に聞いてみると、こんな声が聞かれた。
就活生(20代):
大学生で103万円の壁で、アルバイトを年末に調整して休んでいる人が結構多くて、そういった問題に対して具体的な政策を示してくれた。
20代男性:
高齢者向けの政策よりかは、若手向けの政策が多いかなって思った。自民党以外って考えで。
東京15区で激突した若い世代
若い世代が変えていく今後の国会や政治のあり方。それは平均年齢35.6歳という、若い候補者たちが立候補した東京15区にも見られていた。
この選挙区では、立憲民主党の前職・酒井菜摘氏が2度目の当選を果たしたが、その酒井氏に1000票あまりの差に肉薄したのが無所属で立候補した須藤元気氏だった。
テーマは金をかけない選挙。選挙カーを使わず、デコチャリ「元気号」で選挙区内をくまなく回る。これまでにない体力勝負の戦いが一定の支持を集めた形だ。
そして、この東京15区で注目された1人が全国最年少、NPOの元理事長でZ世代の論客として知られた大空幸星氏(25)。
自民党が持つ「政治と金問題の負のイメージ」を刷新すべく戦った初めての選挙は、小選挙区で3番手に敗れたものの、比例での復活当選を果たした。
そして、10月28日午後5時過ぎ、江東区内の事務所を訪れた大空氏は、支援者らへ国政報告会を行なった。
自民党 大空幸星氏(25):
同世代でも政治の世界の中で働いているという姿を見せていくことも重要な側面。
今回の選挙戦で吹き始めた若い世代の風。これからの政治にどう浸透していくのか注目だ。
(「イット!」10月28日放送分より)