20日、明治安田J2リーグ第35節が行われた。

シーズンが佳境に入る中、J1昇格争いも最終盤に。3位のV・ファーレン長崎の結果も影響するところだったが、長崎はアウェイでブラウブリッツ秋田に逆転勝利を収めた。

2位の清水エスパルスは昇格PO進出を目指す7位モンテディオ山形をホームに迎えての一戦。この試合に勝利すれば自力でのJ1昇格を決められることに。引き分けや負けでも昇格の可能性があったが、長崎が勝利したために勝利が必須となった。

試合は清水の大声援が響く熱気のこもったスタジアムで行われた中、清水は22分にチャンス。右CKからのクロスにファーサイドで高橋祐治がヘッドも枠を越えていく。

すると山形は23分、清水のバックパスのミスをついたディサロ燦シルヴァーノがボールを奪い、ボックス内に持ち込んでシュートも、ゴールとはならない。

清水は32分にチャンス。バイタルエリアで混戦になった中、ボックス内左から乾貴士が右足アウトで浮き球のパスを送ると宮本航汰がヘッドで合わせるも、GK後藤雅明が横っ飛びでビッグセーブを見せた。

ゴールレスで迎えた後半は清水がより前に圧力をかける展開に。70分にはボックス手前でパスを受けた乾が中央へパス、これを後方から駆け上がったルーカス・ブラガが受けてシュートも、ミートしない。

山形は74分、カウンターから土居聖真がボックス左でクロス。ファーサイドに飛び込んだディサロが合わせるが、シュートはサイドネットを揺らした。

すると75分、ついに清水がゴールをこじ開ける。右サイドからのクロスのこぼれ球をカルリーニョス・ジュニオがシュート。GKがセーブするも、こぼれ球を北川航也が詰めて清水が先制した。

勝利すれば昇格を自力で決められる清水だったが、山形も黙っていない。途中出場した2人でゴールを奪う形に。80分、自陣からのロングフィードを坂本亘基がボックス内左でしっかりトラップ。溜めてからパスを出すと、ニアゾーンに後方から走り込んだ高橋潤哉が受けてニアを打ち抜き、山形が同点に追いつく。

交代選手2人でゴールを奪い粘りを見せた山形。清水も勝利して昇格を決めるためにしっかりと勝ち越しを狙いにいく中、87分に山形がセットプレーで逆転する。

ボックス手前右でFKを得ると、小西雄大の左足クロスをファーサイドに飛び込んだ後藤優介がヘッド。交代出場した後藤が古巣の昇格を阻止する一撃を決め、山形が1つ前に出る。

アディショナルタイムは昇格のために2点が必要な清水が猛攻。94分にはCKの流れから乾がミドルシュートも枠の外に外れる。

最後まで清水が勝利を目指して攻め込んだが、無情にもタイムアップ。引き分けることもできずに逆転負けで、リーグ無敗のホーム・IAIスタジアム日本平で初黒星。山形はこれで6連勝とし、昇格争いに食い込んできた。

清水エスパルス 1-2 モンテディオ山形

【清水】

北川航也(後30)

【山形】

高橋潤哉(後35)

後藤優介(後42)

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