米国のオースティン国防長官(右)と会談する中谷防衛相(左)(19日午後、ナポリで)=田村直広撮影

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 【ナポリ(イタリア南部)=田村直広】中谷防衛相は19日午後(日本時間同日夜)、訪問先のイタリアで、米国のオースティン国防長官と会談した。

 両氏の対面での会談は初めてで、日米同盟の抑止力・対処力を強化する方針を確認した。

 中谷氏は冒頭、「同盟強化のため、あらゆる取り組みについてスクラムを組み、ワンチームで緊密に連携していきたい」と呼びかけた。オースティン氏は「米国の日本の防衛に対するコミットメント(関与)は揺るぎないものだ」と語った。

 両氏は、自衛隊と米軍が連動して進める指揮・統制枠組みの見直しを加速化するため、連携していくことも申し合わせた。日本は今年度末、陸海空3自衛隊の「統合作戦司令部」を創設し、米側は在日米軍司令部を「統合軍司令部」として再編する。

 会談で、石破首相が掲げる日米地位協定見直しについて言及があったかどうかは明らかにされなかった。

 中谷氏は19日夕(同20日未明)には英国のジョン・ヒーリー国防相、イタリアのグイド・クロセット国防相と会談する。次期戦闘機の共同開発事業を管理する国際機関「GIGO(ジャイゴ)」の年内設立に向けて準備状況を確認する予定だ。