会見で兵庫県知事選への抱負を語る清水貴之・参議院議員〈2024年10月10日午後 神戸市中央区・兵庫県庁〉

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 日本維新の会の参議院議員・清水貴之氏(50)が10日、兵庫県庁で記者会見し、近く維新を離党し、無所属で県知事選挙に出馬すると表明した。

会見で兵庫県知事選への抱負を語る清水貴之・参議院議員〈2024年10月10日午後 神戸市中央区・兵庫県庁〉

清水氏は、「今の兵庫県政を正常化するには、政党や党派で選挙をする場合ではない。対立ではなく協調。幅広く多くの人の声を形に変えたい」と述べ、現時点で維新からの支持や推薦を受ける考えはないとしている。

 福岡県生まれ。民放局アナウンサーを務め、退社後フリーアナウンサーを経て、2013年の参議院選挙で兵庫選挙区から出馬して初当選。現在は2期目。

 10月27日投開票の衆議院選挙で、兵庫8区から”くら替え”出馬する予定だったが、日本維新の会が、知事選に出馬を要請していた。近く維新に離党届を提出、参議院議員は自動失職する。

 今回の選挙戦について維新からは、「(無所属での出馬について)チャレンジすることに応援の声をいただいている」と話した。
 そして「1人で選挙は難しいので、昔の仲間などのサポートを受けながら進めていきたい。最近逆風が吹いている“維新隠し”ではない」と強調した。

 具体的な政策の取りまとめを現在行って いる清水氏は、まず「ひょうごリスタート」と、「五国創生(※)」という2つのキーワードを挙げ、沈滞した兵庫県政の雰囲気を払拭し、明るい話題を提供したいと抱負を述べた。

 さらに「斎藤元彦・前知事が進めてきた行財政改革をさらに前に進め、教育無償化などを視野に入れる」と話したが、「斎藤前知事の政策をそのまま引き継ぐのではない」と強調した。

 また、「この半年間の兵庫県政を見ていると、公益通報への対応や議会とのやりとりで問題があった。私は議会だけでなく、職員・県民ともコミュニケーションをとりながら進める」と訴えた。

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 兵庫県知事選挙は10月31日告示、11月17日投開票。
 清水氏のほかに、失職した前知事・斎藤元彦氏(46)、前兵庫県尼崎市長・稲村和美氏(51)、元経済産業省官僚・中村稔氏(62)、日本共産党が推薦する医師・大沢芳清氏(61)、元同県加西市長・中川暢三氏(68)、レコード会社経営の福本繁幸氏(58)ら過去最多の7人が立候補する見込み(10月10日現在)。

※「五国」〜兵庫県は摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という、歴史や風土が異なる地域で構成される