とちぎテレビ

ことし1月に発生した能登半島地震の被災地にボランティアの派遣を行っているNPO法人が、10月4日に栃木県庁で会見を開き、現地の状況や活動を報告するとともに、ボランティアへの参加を呼びかけました。

NPO法人とちぎボランティアネットワークは、今年1月に発生した能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市に、毎週金曜日から日曜日にかけてボランティアを派遣しています。先週現地でボランティアとして活動した4人が、被災地の状況を報告しました。

輪島市では、9月21日から22日にかけて降った大雨の影響で、川の氾濫や土砂崩れなど大きな被害が出ていて、その週末に訪れた4人は、復興に向けて動いていた住民には精神的なダメージが大きいと話しました。

(ボランティアに参加した渡邊貴也さん)

「地震被害に追い打ちをかけるように今回の水害が発生した。そこでボランティアがなかなか入ってこないとなると絶望感を覚え、『自分たちの地区が県外から見捨てられているのでは』という気持ちを持たれている方がたくさんいると感じた」

輪島市では停電や断水が続いている場所があり、仮設の集会場には自衛隊による給水が定期的に届く状況だったといいます。

初めてボランティアに参加した大学生の小栗駿一さんは「まだ家の入口にも泥や木が放置されている。小学生も作業せざるを得ない状況で、幼い子の生活環境が崩れてしまっている」と説明し、その上で「学生など力のある若い人たちの力が必要」と協力を呼びかけました。同じく初めてボランティアに参加し、家の中に入った泥をかき出す作業を行った増田璃玖さんは「1日半作業を手伝ったが、人手が必要だと改めて感じた」と訴えました。

(ボランティアに参加した柾木美登利さん)

「その場でお話を聞くだけしかできないが、被災地の皆様はお話をする相手を求めています。1回でもいいです。1人でも多くの人に、時間をつくって現地に足を運んでほしいと思います」

とちぎボランティアネットワーク(電話番号:028ー678ー3155)では、被災地の石川県輪島市に向けてのボランティアを、毎週金曜日から2泊3日で派遣しています。参加はホームページに掲載されているグーグルフォームで受け付けています。また、毎週土曜日には、現地とオンラインでつないで、参加者への説明会とボランティア活動する人たちによる報告会が行われています。