COCOON PRODUCTION 2025 Bunkamura オフィシャルサプライヤースペシャル 『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』

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2024年4月に開講した「コクーン アクターズ スタジオ」(主催/企画・製作:Bunkamura)第1期生の1年間の集大成となる発表公演(作:松尾スズキ/演出:杉原邦生)のタイトルと日程、会場が発表された。また、若い才能の発掘・育成を継続的に行っていくべく、「コクーン アクターズ スタジオ」第2期生の募集も決定した。

数々の脚本賞・シナリオ賞を受賞してきた松尾スズキが、自身が主任を務める若手のための演劇の学び場「コクーン アクターズ スタジオ」の発表公演のために新作ミュージカルを書き下ろす。タイトルは COCOON PRODUCTION 2025/Bunkamura オフィシャルサプライヤースペシャル『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』。名前のない役柄を演じるアンサンブルを題材にした青春群像劇だ。

演出は「コクーン アクターズ スタジオ」で常任講師を務め、骨太な演目に果敢に挑み次々と話題を呼んでいる杉原邦生。松尾スズキ作品では『シブヤデアイマショウ』(2021年)、『シブヤデマタアイマショウ』(23年)のコーナー演出を担当したが、作品全体の演出を手掛けるのは今回が初となる。

シニカルな笑いが特徴の松尾スズキによって紡がれる等身大の若き俳優たちの物語と、歌舞伎やシェイクスピアといった古典をもスタイリッシュに描く杉原邦生の演出でお届けする発表公演。松尾スズキをはじめとした多彩な講師陣から様々なスキルを学び、真摯に演劇と向き合ってきた「コクーン アクターズ スタジオ」第1期生の姿を劇場で観劇しよう。
公演日程は2025年3月20日(木・祝)~23日(日)の全6公演(本公演は一般公開)。休館中のBunkamura シアターコクーンを特別に復活させて公演が行われる。

作:松尾スズキ コメント

松尾スズキ

大劇場でよく見る、その他大勢を演じる名前も知らない俳優たち。
彼らは「街を行き交う人々」や「酒場の客」や「兵隊たち」や「娼婦たち」を演じながら、
この先の俳優人生をどう見据えているのか。
「群衆 A」から、名前のある俳優への脱却を夢見てあがく若い俳優たちを、
名の知れない新人たちが演じることで、
えもいえぬ説得力とエネルギーが生まれる可能性に、松尾はかけているのです。
「老境に入っても青春は書ける! だって経験済みだから!」
そう、松尾は言い張っているのです!
渋谷で再び生まれる演劇の混沌。
若さの痛さ、だささ、ばかばかしさ、
そこから醸し出されるなにがしかの美しさ。
それをぜひ、体験しに来てください。

そして、コクーンアクターズ スタジオ」第2期生の募集が決定。講師陣は第1期に引き続き、第一線で活躍するシアターコクーンゆかりの方々が担当。演技はもちろん、歌やダンス、パントマイム、時代劇の所作など、実践も交えながら1年間のカリキュラムを経て、演劇で求められる様々なスキルの習得を目指す。

講師コメント

■松尾スズキ(主任・演技)
初めて俳優養成所主任を務めて半年以上になりますが、実力のある生徒が集まったことを日々実感しております。
演技の「うまさ」にプラスして「おもしろさ」を身につければ「強い」俳優になる。
「強い」俳優は作品の質を底上げしてくれる。
そして、そういう俳優は常に需要がある。
これまでの体験から、そう信じて「俳優のおもしろみ」についてあれこれ試行錯誤しております。
ただ、わたしはどちらかというとアクの強い俳優と言われています。
だから、松尾の匂いがつき過ぎないよう、数名の演出家が講師として、
いれかわりたちかわり、さまざまな角度から授業をしているのです。
違ったタイプの演出家と経験を積めば、フラットな視野を持った俳優になると考えています。
強くて、立ち位置がフラットな俳優は、さらに需要がある。
そこにダンス、発声、時代劇所作、現役講師達による特別ワークショップ……、企業がバックにあるからできることを惜しみなく活用しているなあ、
と、しみじみ思うわけです。
そろそろ2期目の募集です。
教える我々にも得難い経験値はついているはずです。
新しい仲間にお会いしたい。
心がはやります。

■杉原邦生(演技)

杉原邦生

僕の授業では、僕なりの演劇の基礎というか、演劇の根っこみたいなものを共有したいと思っています。
まずは言葉。台本(戯曲)に書かれた言葉からどのように演技を立ち上げていくのか、その基本について。
次に身体。言葉をつかわずに身体のみで演技を立ち上げていく、その方法と可能性について。
それらを踏まえ、短編作品を創作・発表する。そんな流れと内容です。
レベルの高い授業だと思います。
なぜなら、この学び場から演劇界の戦力となる俳優が輩出されていくことを、本気で願っているからです。
だから、本気の人を、待っています!

■オクイシュージ(演技)

オクイシュージ

とある芝居(2、30代俳優が出演)を観てきたのですが、
それぞれプロで活躍している出演者達なので当然、基礎的な演技面に問題はありません。
しかしその中に、身のこなし、表情、セリフ強弱、リズム、間の取り方などにおいて他を圧倒するスキルを感じる俳優がいたのです。聞けばその俳優はやはりコントなどの「笑い」にも取り組んでいるらしく。コメディではない作品でしっかりそれが生きていた。
芝居における【笑い】は、コメディだけでなくストレートにも繋がる。俳優が身につけなくてはいけないごまかしの効かない絶対要素です。
『出来ないことが多い』『やり方もよくわからない』。
もしそれが皆さんの現在の俳優としてのスケール感なのだとしたら、少しづつ「やりたいこと」「やりたくないこと」を経験してスケール感を大きくしていけば良い。
その為の1年間に。そう思うのです。

■ノゾエ征爾(演技)

ノゾエ征爾

25年前、ENBUゼミ第1期の松尾スズキクラスでの1年間が、その後の私の大きな原動力になったことは言
うまでもなく。その松尾さんが、今こうして自らの手でそのようなクラスを立ち上げると聞いて、参加しない理由はなかった。
と書いた1年前から、今、第1期生の皆さんと授業を重ねる日々です。
自分の次の授業までに、少し時間が経って会う彼らの成長度合いに、毎度驚かされ、それはある種の感動とも言える。
ああ、そうじゃないか、演劇ってのは生々しく感動するものなのだ。そんなことを改めて、彼らから新鮮に思い起こさせてもらっている気がする。
新しい身体とまた出会えることがただただ嬉しく、期待が膨らむばかりです。

■藤間貴雅(日本舞踊・所作)

藤間貴雅

俳優を目指す方々にとって、「時代劇」や「伝統芸能」って学びたいけど、何を始めればいいのか
迷っている方々多いかと思われます。この授業は、リアルタイムでの撮影、上演しているテレビドラマ、演劇、映画の現場で必要とされる「和」の所作を解説し、限られた時間の中で、その内容に即したメソッドをピンポイントで訓練していくカリキュラムとなっております。国内外問わず再注目されている日本文化。是非このタイミングで、日本文化の素晴らしさを存分に拡散したいと思っているアクター志望の方々をお待ちしております。

■振付稼業 air:man(ダンス)

振付稼業 air:man

1つの場所で様々な演出家、芝居における笑い、海外も注目している日本文化の所作、心から湧き出る歌、様々なジャンルのダンスを学べる場所はなかなかないです。
俳優やエンタテインメントにとって、たくさんの引き出しを持つ事は大切な要素です。
「コクーン アクターズ スタジオ」は、たくさんの引き出しを作り、そして作り出す場所になるはずです。

■蔵田みどり(発声・歌唱)

蔵田みどり

自分の肉体で経験できることは有限です。やりたいと思った時、心から学びたいと思った時がタイミング。挑戦したことは結果はどうであれ、その経験が未来の自分の糧になります。
自分のために後悔しない選択ができたとき、必ず新しい道が生まれてくるもの。
やり遂げる自分の力を信じて、自分の道を切り拓きたいあなたのことをお待ちしております。
「コクーン アクターズ スタジオ」でお会いましょう。