3回、スイングをアピールするもボールとなり、悔しがる巨人バッテリー(撮影・飯室逸平)

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 「阪神1−0巨人」(22日、甲子園球場

 送りバントの判定を巡って、巨人・菅野が怒りの表情を見せた。

 三回1死一塁で打席には才木。送りバントの指示で、2ストライクからの3球目にバットを出したように見えたが、判定はボール。さらに4球目のカットボールに送りバントを試みて空振りしたように見えた。苦虫をかみつぶした表情を浮かべた才木は、判定を待たずに一塁側ベンチに戻ろうとしたが、なんと判定はノースイング。

 まさかのジャッジに菅野は、ウソだろといった怒りの表情を浮かべ、三塁側ベンチの阿部監督は呆然とした表情だった。一度は空振り三振と観念した才木は目を丸くしながら打席に戻り、続く5球目に捕手前への犠打を決め、一塁走者の木浪を二塁に進めた。

 2死二塁から近本が左前打を放って一、三塁と好機は広がり、中野が先制の右前適時打を放った。

 巨人はその後、六回無死満塁などの好機で決定打を欠いて完封負け。菅野は今季最多の125球を投げ、8回1失点と力投したが、15勝目を挙げることはできなかった。右腕は試合後、判定に関して「やっていればいろんなことがある。審判の人たちだって大事な試合だって分かってるだろうし。いろいろそういうものを考えるより、頭を切り替えることに意味があると思う。何百試合も投げて、絶対ストライクだろ、絶対振ってるだろということは何回も経験した。ピッチャーにとって大事なストライクだけど、言っても、考えても仕方ないし、イラついても仕方がないから」と大人の対応を見せ、2位・阪神に1ゲーム差に迫られたことについては「悲観する必要はないし、ウチの有利は変わんないし」と語った。