令和の世に「トラック野郎」現る!? 超ド迫力「ギラギラ電飾」に「富士山&えびす像」が超カッコイイ! “走る芸術”な「唯一無二のトラック」奈良で販売中

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ド迫力ギラギラパーツに富士山…「令和の一番星号」現る!

 2024年9月上旬現在、中古車情報サイトに、かつて一大ブームを巻き起こした「デコトラ」が掲載されています。
 
 いったいどのような個体なのでしょうか。

三菱「キャンター」デコトラ仕様(画像提供:オートショップLAVANCE)

 1975年に登場した大ヒット映画「トラック野郎」に魅せられて、一大ブームになったのが「デコトラ」です。

【画像】超カッコいい! これが「令和のデコトラ」です(50枚)

 トラック野郎はもともとアメリカのトラッカーの生き様を日本風に解釈した映画で、トラックに派手な装飾を施し、トラックドライバー同士で競い合うといった内容でした。

 装飾で代表的なのは、外装の手書きによるペイントで主に荷室側面や背面に施されていることがほとんどです。

 イラストのモチーフになっているのは、龍などの伝説上の生き物や富士山などの日本の風景が描かれることが多い傾向です。

 さらにステンレスを多用した外板やミラー、フェンダーなどのエアロパーツ、マーカーランプを使用した電飾部品の装着がデコトラの特徴となっています。

 また、内装にも手が加えられることがほとんどで、上質な手触りのモケット生地や豪華シャンデリアが装着されるものも数多く見受けられました。

 当時のトラックドライバーは過酷ではあったものの、高度経済成長期の社会に対する高い貢献度や、収入もサラリーマンの倍以上稼げることもあって、若者のあこがれの職業のひとつでした。

 このようなデコトラは1980年代ぐらいにかけ、街中でも目にする機会が多かったのですが、映画・トラック野郎の回を重ねるごとに過激なシーンが発端となり、警察による規制強化が厳しくなったこともあって、次第に姿を消していきます。

 そして現在、デコトラの絶対数こそは減少傾向であるものの、昭和の雰囲気を感じるデコトラが一部残っており、根強いファンもいます。

 そんな希少なデコトラですが、2024年9月上旬、中古車情報サイトに掲載されており注目を集めています。

 その個体は奈良県広陵町に拠点を構えるオートショップLAVANCEで、ベース車両は走行距離29万kmの1995年式三菱「キャンター」です。

 キャンターは、発売から60年以上が経過した小型トラックの代表モデルで、その高い評価は世界70ヵ国以上で販売されています。

 そのキャンターの内外装をフルカスタムすることで、個性的なデコトラが誕生しました。

 外装はサイドパネルには鯛や富士山、えびすさまが手描きで描かれており、ミラーやバンパーの外装パーツのほとんどは、ステンレスやメッキの華やかなものに換装されています。

 また、ミラーアームやフロントバンパーは大型のタイプに変更されたほか、シートキャリアはキャビン並みの超大型タイプが取り付けられることで、小型トラックとは思えぬ、デコトラらしい迫力あるエクステリアに仕上げられています。

 もちろんデコトラでおなじみのロケットやサイドバンパーも装着済みで、注目度は満点です。

 そしてデコトラといえばきらびやかな電飾ですが、現在のデコトラらしくLEDを採用することで、色彩の美しさだけでなく、省電力にも貢献しています。

 内装もシートからステアリングのほか、天井やドアトリムまで赤のレザーで張り巡らされ、豪華さを演出。

 また、トラックの荷室スペースはリビングルームのような改装が施されており、ソファベッドと52インチモニターが設置されています。

 このような現在では珍しいデコトラの中古車ですが、カスタムについて販売元のオートショップLAVANCEの担当者は以下のように話します。

「当車輌を製作した理由としては、デコトラが元々好きだったためです。

 なお、内装は大きく変更した一方で、エンジンなどはマフラーを除き変更はしておりません。

 仮装こそ外部に委託したものの、他の部分は弊社の方で改造いたしました。とくにこだわったのは外装部分のデコレーションを全て手書きで描いたところです」

※ ※ ※

 今回のデコトラは中古車情報サイトに諸費用込みで1100万円(税込み)にて掲載されています。

 また、オートショップLAVANCEでは、「今後も似たような車両を作っていく」と、デコトラについて意欲的な姿勢を見せています。

 なお、今回の車両は多くのメディアでも取り上げられており、イベントで展示した際にはかなりの反響を得られていたとのことです。