シックなデザインに惚れ惚れ。男の腕元を格上げするグランドセイコー 45GS復刻モデル
グランドセイコーの歴史に大きな足跡を残すヘリテージモデルが、現代ならではの技術で蘇ります。
11月9日発売の「グランドセイコー Heritage Collection 45GS復刻デザイン 限定モデル SLGW004・SLGW005」(423万5000円・134万2000円)は、同ブランド初の手巻き10振動ムーブメント搭載モデルとして1968年に発売された「45GS」をデザインソースとした数量限定モデル。クラシカルなルックスながら、パワーリザーブ80時間を実現した最新ハイビートムーブメントを搭載。調和のとれたシックなデザインが男の手元を格上げします。
▲「SLGW005」
機械式腕時計のムーブメントにおいて、精度の高さや安定性を示すのが振動数。ムーブメントの心臓部であるテンプが振動する数のことで、一般に振動数が多ければ多いほど精度が高いと言われています。
世界の時計業界が腕時計の高精度化にしのぎを削り始めたのは1950年代後半のこと。60年代には8振動、1966年には世界初の量産10振動時計が登場しています。
▲45GS「キャリバー4520」モデル
設立当初から国産最高峰の機械式時計を目指し、時計の本質を飽くことなく追求し続けてきたグランドセイコーも、1968年には国産初の自動巻10振動モデル「61GS」を発表。次いで手巻き10振動モデルとして発表されたのがこの「45GS」です。ブランド初の手巻きハイビートムーブメント“キャリバー4520”を搭載したこのタイムピースは、姿勢差や時計外部からのさまざまな干渉に屈することなく、安定した精度を発揮。1967年に発表された「44GS」譲りの調和の取れたデザインとともに、評判を集めました。
そんな「45GS」を現代の技術で再現させたのが今回の限定モデル。歪みなく磨かれた鏡面を連ねたフラットな表面とケースサイドの緩やかなカーブ、エッジを利かせたシルエットを特徴とする優美なケースはオリジナルモデルに忠実に倣うもの。
また、ダイヤルの12時位置に配置された“SEIKO”ロゴや、6時位置に配置された“GS”ロゴと“HI-BEAT 36000”の文字、そしてオリジナルのルーツである第二精工舎のロゴマークなども当時のデザインを完璧に再現するものです。
▲「SLGW004」
ムーブメントに関しては、今年の4月にスイス・ジュネーブで開催された「Watches and Wonders Geneva 2024」において世界の称賛を集めた最新手巻きムーブメント“キャリバー9SA4”を搭載。
歴史的な名品“キャリバー4520”同様、毎秒10振動のハイビートが精度の安定性を確保。一方で、動力ゼンマイからの動力を効率良く調速機構に伝える独自の“デュアルインパルス脱進機”と、2つの動力ゼンマイを備えた“ツインバレル”が、最大80時間というロングパワーリザーブを実現しています。
さらにこの“キャリバー9SA4”は、巻き上げる際の感触や音、さらに各パーツの審美性や機構の動きなど視覚的な楽しさも提供します。
例えば、巻き上げ時に動力ゼンマイが逆回転するのを防ぐ“こはぜ”と呼ばれる部品は、「グランドセイコースタジオ 雫石」がある盛岡市のシンボル・市の鳥として定められているセキレイから着想を得たもの。1968年のオリジナルモデルでは裏ぶたにメタルバックを採用していましたが、今回の復刻モデルでは、この美麗なムーブメントの魅力を存分に楽しめるよう、シースルーバック仕様に。香箱に取り付けられた角穴車と“こはぜ”が嚙み合う様子を、まるでセキレイがついばんでいるような動きとともに楽しめます。
ラインナップはケースと美錠に豪奢な18Kイエローゴールドを採用した「SLGW004」(423万5000円)と、ステンレススチールケースに身を包んだ「SLGW005」(134万2000円)の2モデル。数量はイエローゴールドモデル「SLGW004」が世界限定200本(うち国内175本)、シルバーモデル「SLGW005」が世界限定1200本(うち国内425本)となっています。
>> グランドセイコー
<文/&GP>
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