5G対応の新グーグルスマホ「Pixel 9 Pro」をファーストインプレッション!

既報通り、Googleが5G対応の新しいフラッグシップスマートフォン(スマホ)「Pixel 9」および「Pixel 9 Pro」、「Pixel 9 Pro XL」を正式発表し、日本を含む1次販売国・地域ではPixel 9およびPixel 9 Pro XLが2024年8月22日(木)に発売され、Pixel 9 Proが2024年9月4日(水)に発売されました。日本ではグーグル(以下、Google Japan)が運営する公式Webショップ「Google ストア」のほか、各機種ともにNTTドコモやKDDI・沖縄セルラー電話の携帯電話サービス「au」、ソフトバンクの携帯電話サービス「SoftBank」からも販売されています。

販路はドコモショップやauショップ、ソフトバンクショップ、量販店、公式Webストア「ドコモオンラインショップ」および「ahamoサイト」、「au Online Shop」、「ソフトバンクオンラインショップ」などで、日本で販売される製品は各販路ともにおサイフケータイ(FeliCa)に対応した日本向けモデルとなっており、型番はPixel 9が「G1B60」、Pixel 9 Proが「GWVK6」、Pixel 9 Pro XLが「GQ57S」となり、各機種ともに5GはSub6のみでミリ波(mmWave)には対応していません。

また各機種ともに内蔵ストレージの異なる複数のモデルがラインナップされており、Google ストアで取り扱われる内蔵ストレージと本体色としてはPixel 9が128GB(Peony、Wintergreen、Porcelain、Obsidian)と256GB(Peony、Porcelain、Obsidian)、Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLが128GB(Porcelain、Obsidian)と256GB(Rose Quartz、Hazel、Porcelain、Obsidian)、512GB(Porcelain、Obsidian)となっており、NTTドコモなどではこれらのうちの一部は取り扱われなかったり、公式Webストア限定販売だったりします。

価格(金額はすべて税込)はGoogle ストアではPixel 9の128GBモデルが128,900円、256GBモデルが143,900円、Pixel 9 Proの128GBモデルが159,900円、256GBモデルが174,900円、512GBモデルが194,900円、Pixel 9 Pro XLの128GBモデルが177,900円、256GBモデルが192,900円、512GBモデルが212,900円で、有料の補償サービス「Google Preferred Care」はPixel 9が17,000円、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLが29,000円となっており、Google ストアではPixel 9シリーズの購入時に同時加入できるほか、他の販路も含めて購入後30日以内ならGoogle ストアにて申し込みが可能です。

また購入特典としてPixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLはAIサービス「Gemini Advanced」が使える「Google One」のAIプレミアムプラン(6カ月分)の無料トライアル、Pixel 9はGoogle Oneの2TBプラン(6カ月分)の無料トライアル、Pixel 9およびPixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLともに健康サービス「Fitbit Premium」(6カ月分)と動画配信サービス「YouTube Premium」(3カ月分)の無料トライアルがそれぞれプレゼントされます。なお、NTTドコモやau、SoftBankで取り扱われるモデルや価格、キャンペーンなどについてはすでに紹介している記事をご覧ください。

前回はPixel 9とPixel 9 Pro XLの開封して外観や同梱品、基本機能、ベンチマークなどを紹介しましたが、今回は少し遅れて発売となった本命と見られるPixel 9 Proの日本向け製品を同じく開封して外観や同梱品などを写真や画像、動画を交えて紹介したいと思います。なお、基本機能などについてはPixel 9 Pro XLと同じなので前回の記事をご覧ください。一方、本記事では新たにPixel 9 ProとPixel 9やPixel 9 Pro XL、さらには前機種「Pixel 8」との違いも確認しています。

なお、紹介している本体色は主に黒系のObsidianですが、他のカラーバリエーションについてもPixel 9の似た色との違いも含めて軽くチェックしています。またGoogle ストアで販売されている製品はオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)となっているほか、NTTドコモやau、SoftBankで販売される製品も購入時にはSIMロックがかかっておらず、ソフトウェア更新のタイミングも同じで各社向けアプリもプリインストールされていないため、Google ストアと同じSIMフリーモデルとなります。


Pixel 9 Proのパッケージ(箱)。すでに紹介しているPixel 9やPixel 9 Pro XLと同様のタイプ

Pixel 9とPixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLはともにGoogleブランドで展開しているPixelシリーズの最新フラッグシップモデルで、2021年に発売された「Pixel 6」および「Pixel 6 Pro」ではじめて搭載された自社カスタムのチップセット(SoC)「Tensor」の最新版「Tensor G4」を搭載し、さらに高性能化してこれまでにないPixel史上最高の機能が満載となっているほか、従来は通常モデルとProモデルの2モデルがラインナップされていましたが、Pixel 9シリーズではProモデルに大画面なXLモデルが追加されました。

Tensor G4はGoogle史上最も効率的で高性能なSoCで、Google DeepMindと共同で設計したことによって最先端のAI機能を実行するように最適化され、スマホなど向けでは初めてマルチモダリティなオンデバイスAI「Gemini Nano」を実行でき、既存の前機種のPixel 8シリーズが搭載している「Tensor G3」と比べてオンデバイスAIで3倍の性能となっているほか、毎秒45トークンを処理できるようになっています。またオンデバイスAIをより活用できるように内蔵メモリー(RAM)も増量され、Pixel 9は12GB、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLは16GBを搭載しています。さらにPixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLにはベイパーチャンバーが内蔵され、安定した性能が発揮できるとのこと。


Pixel 9 Proのパッケージは箱が本体背面が印刷された本体色と同じ色の包装紙で覆われ、底面にあるシールを剥がすと包装紙が箱から外せるようになっています



底面のシールを剥がして包装紙を外しているところ。この仕組みによって箱部分が各本体色で共通化できるというメリットもあると思われます



Pixel 9 Proの箱を開けたところ。箱はグレーで上面にPixel 9 Proの背面のイメージ図が印刷され、側面に「Google Pixel 9 Pro」という製品名が記載されています

主な違いはPixel 9 ProとPixel 9 Pro XLでは画面サイズ・解像度とそれに伴う大きさ、重さ、バッテリー容量くらいで、逆にPixel 9とPixel 9 Proは画面サイズは同じですが、本体色や外観の表面処理(仕上げ)、RAM容量、ベイパーチャンバーやリアカメラの望遠カメラ、UWB、温度センサーの有無などとなっています。パッケージはPixel 8や「Pixel 8 Pro」までのものから刷新され、Pixel 9 ProではPixel 9やPixel 9 Pro XLとともに共通して新たに本体色に合わせた色合いの梱包紙で箱が覆われており、底面に2箇所ある未開封を示すシールを剥がすと、梱包紙が外せてグレーの箱が現れます。

箱を開けるとスマホ本体が背面を上にした状態で現れ、スマホ本体を取り出すと、下にUSB Type-Cケーブルが収納されており、箱の上蓋側にSIMピンや簡易セットアップマニュアルなどの紙類が入ったスリーブケースが収納されています。また梱包材は100%プラスチックフリーとなっています。同梱品はこれだけで、従来まで付属していたUSB Type-C to Aアダプターが省かれているほか、引き続いて画面保護フィルムなどは同梱されていないため、必要なら別途購入する必要があります。なお、純正品として専用の純正ケースが用意されており、Google ストアでは5,720円で販売されています。



Pixel 9 Proの同梱物。Pixel 9 Pro本体のほか、USB Type-CケーブルおよびSIMピン、簡易セットアップマニュアルなどの紙類



本体は半透明の保護紙で覆われています。写真は保護紙から本体を引き出しているところ

ディスプレイは各機種ともに上部中央にパンチホールが配置され、Pixel 9がActuaディスプレイ(OLED)、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLがSuper Actuaディスプレイ(LTPO OLED)で、Pixel 9もPixel 8と比べると35%明るくなっており、3機種ともにコントラスト比200万:1や24bitカラー(1600万色表示)、アスペクト比9:20、HDR対応は共通で、違いは明るさがPixel 9では最大1800nits(ピーク2700nits)、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLでは最大2000nits(ピーク3000nits)となっているほか、Pixel 9はスムーズ ディスプレイ(60〜120Hz)ですが、Pixe 9 ProおよびPixel 9 Pro XLはスムーズ ディスプレイ(1〜120Hz)となっています。


Pixel 9 Proの画面が付いていない状態のディスプレイ面

外観はこれまでのPixel 6シリーズから続く背面の象徴的なカメラバーが継承されつつも、新たにカメラを前面中央に配置した洗練された新しいデザインに進化しているほか、Pixel 8は背面側、Pixel 8 Proは背面側と前面側の端がラウンドしていましたが、Pixel 9シリーズでは背面側も前面側もラウンドしておらず、側面がフラットになりました。これにより、ライバルの「iPhone 14」および「iPhone 14 Pro」、「iPhone 14 Pro Max」とリアカメラモジュールのデザイン以外はかなり似たデザインとなりました。

素材としてはPixel 9 Proでは画面を覆う前面と背面パネルともに強化ガラス「Gorilla Glass Victus 2」(Corning製)、側面などのフレームが100%リサイクル素材のアルミニウムを用いており、表面の仕上げがPixel 9 Pro XLと同様に背面パネルはマット加工の絹のような仕上げ、側面フレームは光沢のあるポリッシュ仕上げとなっています。なお、表面の仕上げがPixel 9は異なっており、背面パネルが光沢のあるポリッシュ仕上げ、側面フレームがマットなサテン仕上げです。一方、大きさはPixel 9とPixel 9 Proは同じで、どちらも彫刻のような美しい輪郭は手に心地良くフィットするようになっています。


Pixel 9 ProのObsidianの背面。マットな黒系で、非常に落ち着いた印象となっており、指紋はそれほど目立たないものの、手などの脂などは若干気になるかもしれません



Pixel 9 Proの各カラーバリエーションの背面パネル。左からPorcelainおよびRose Quartz、Hazel、Obsidian

引き続いて防水・防塵(IP68準拠)となっているほか、Pixel 8シリーズと比べて2倍の耐久性を実現しているということです。サイズおよび質量はPixel 9が約152.8×72×8.5mmおよび約198g、Pixel 9 Proが約152.8×72×8.5mmおよび約199g、Pixel 9 Pro XLが約162.8×76.6×8.5mmおよび約221g、本体色はPixel 9がPeonyおよびWintergreen、Porcelain、Obsidianの4色、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLがPorcelainおよびRose Quartz、Hazel、Obsidianの4色展開となっています。

カメラはフロントカメラがPixel 9では約1050万画素CMOS(Dual PD)+広角レンズ(F2.2、画角95°)、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLでは約4200万画素CMOS(Dual PD)+広角レンズ(F2.2、画角103°)で、新たにオートフォーカス(AF)に対応してより鮮明な自撮り写真を撮影できるようになっています。またリアカメラは各機種で以下の構成となっており、Pixel 9ではメインの広角カメラと超広角カメラを搭載し、超広角カメラはPixel 8の約1200万画素CMOSから約4800万画素CMOSへ大幅に進化し、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLではメインの広角カメラと超広角カメラ、望遠カメラを搭載しています。

<Pixel 9>
・約5000万画素CMOS(Octa PD、1/1.31型)+広角レンズ(F1.68、画角82°)
・約4800万画素CMOS(Quad PD、1/2.55型)+超広角レンズ(F1.7、画角123°)

<Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL>
・約5000万画素CMOS(Octa PD、1/1.31型)+広角レンズ(F1.68、画角82°)
・約4800万画素CMOS(Quad PD、1/2.55型)+超広角レンズ(F1.7、画角123°)
・約4800万画素CMOS(Quad PD、1/2.55型)+望遠レンズ(F2.8、画角22°、光学5倍ズーム)


大きさ比較として左からPixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLを前面にして縦向きに置いて並べたところ



Pixel 9(左)とPixel 9 Pro(右)を背面にして横向きに置いて並べたところ。両機種は縦横だけでなく厚みも同じ



こちらはPixel 9 Pro XL(左)とPixel 9 Pro(右)を背面にして横向きに置いて並べたところ。Pixel 9 Pro XLのほうが明らかに大きいのがわかります



Pixel 9とPixel 9 Proは本体色や背面パネルおよび側面フレームの表面仕上げが異なるだけでなく、基本的に各パーツの配置も同じではあるものの、唯一、Pixel 9 Proには本体上部側面にmmWave アンテナカバーが配置されています。ただし、Pixel 9 Proの日本向け製品はmmWaveには非対応なのでご注意ください



Pixel 9 Pro(左)とPixel 9(右)の白系カラーであるPorcelainの違い



Pixel 9 Pro(左)とPixel 9(右)の黒系カラーであるObsidianの違い



Pixel 9 Pro(左)とPixel 9(右)にはともにピンク系カラーがありますが、白系や黒系とは違って色名が違っており、Pixel 9 ProはRose Quartz、Pixel 9はPeonyとなっています

バッテリーも電池容量がPixel 8では4575mAh、Pixel 8 Proでは5050mAhでしたが、Pixel 9およびPixel 9 Proでは4700mAh、Pixel 9 Pro XLでは5060mAhに増量され、電池持ちもPixel 9ではPixel 8と比較して画面をオンにした状態でアクティブに使用した場合に約20%長くなっているとのこと。また急速充電もPixel 8では最大27W、Pixel 8 Proでは最大30Wでしたが、Pixel 9およびPixel 9 Proは最大27Wのままですが、Pixel 9 Pro XLは最大37Wとなり、Pixel 9とPixel 9 Proでは30分ほどで55%まで、Pixel 9 Pro XLでは30分ほどで70%まで充電可能となっています。なお、3機種ともにワイヤレス充電(Qi)およびバッテリーシェアにも対応。

その他、USB Type-C端子(USB 3.2)やステレオスピーカー、マイク×3、空間オーディオ、ノイズ サプレッション、電源キー、音量上下キー、Wi-Fi 7に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be準拠(2.4GHzおよび5GHz、6GHz)の無線LAN(2×2+2×2 MIMO)、Bluetooth 5.3(デュアルバンド)、NFC Type A/B、位置情報取得(デュアルバンドA-GNSS/GPS・GLONASS・Galileo・BeiDou・QZSS・NavICなど)、近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロメーター、磁力計、気圧計、緊急SOS、災害情報アラート、自動車事故検出、安全確認、Google VPN、セキュリティ コプロセッサー「Titan M2」など。

機種Pixel 9Pixel 9 ProPixel 9 Pro XL
大きさ152.8×72×8.5mm152.8×72×8.5mm162.8×76.6×8.5mm
重さ198g199g221g
本体色Peony
Wintergreen
Porcelain
Obsidian
Rose Quartz
Hazel
Porcelain
Obsidian
Rose Quartz
Hazel
Porcelain
Obsidian
画面6.3型OLED
1080×2424ドット
442ppi
60〜120Hz
最大輝度1800nits
ピーク輝度2700nits
6.3型LTPO OLED
1280×2856ドット
495ppi
1〜120Hz
最大輝度2000nits
ピーク輝度3000nits
6.8型LTPO OLED
1344×2992ドット
486ppi
1〜120Hz
最大輝度2000nits
ピーク輝度3000nits
SoCTensor G4Tensor G4Tensor G4
RAM12GB16GB16GB
ストレージ128GB
256GB
128GB
256GB
512GB
128GB
256GB
512GB
電池容量4700mAh4700mAh5060mAh
急速充電最大27W最大27W最大37W
ワイヤレス充電/バッテリーシェア⚪︎/⚪︎⚪︎/⚪︎⚪︎/⚪︎
背面カメラ50MP(広角)
48MP(超広角)

光学ズーム2倍
超解像ズーム最大8倍
50MP(広角)
48MP(超広角)
48MP(望遠)
光学ズーム10倍
超解像ズーム最大30倍
50MP(広角)
48MP(超広角)
48MP(望遠)
光学ズーム10倍
超解像ズーム最大30倍
前面カメラ10.5MP(広角)48MP(広角)48MP(広角)
生体認証顔/指紋顔/指紋顔/指紋
防水・防塵IP68IP68IP68
FeliCa/NFC⚪︎/⚪︎⚪︎/⚪︎⚪︎/⚪︎
緊急SOS⚪︎⚪︎⚪︎
UWB⚪︎⚪︎
温度計⚪︎⚪︎
OSAndroid 14Android 14Android 14

一方、UWBおよび温度センサーはPixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLは搭載していますが、Pixel 9は非搭載。また各機種ともに3.5mmイヤホンマイク端子やワンセグ、フルセグ、赤外線通信、microSDカードなどの外部ストレージスロットは非対応。携帯電話ネットワークは日本市場向け製品はPixel 9およびPixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLともに共通して対応周波数帯が以下のようになっており、SIMカードはnanoSIMカード(4FF)サイズのスロットが1つあるほか、eSIMを搭載しています。OSはAndroid 14をプリインストールし、OSバージョンアップおよび新機能「Pixel Feature Drop」の追加、セキュリティーアップデートは7年間提供されます。

5G NR: n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n14, n20, n25, n26, n28, n30, n38, n40, n41, n66, n71, n75, n77, n78, n79
4G LTE: Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 14, 17, 18, 19, 20, 21, 25, 26, 28, 29, 30, 32, 38, 39, 40, 41, 42, 48, 66, 71, 75
3G W-CDMA: Band I, II, IV, V, VI, VIII, XIX
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

またカメラにもAIが活用されてさまざまな機能が使えるようになっており、優れたカメラ性能と再設計された画像処理によって写真や動画で周囲をより正確に捉えることができ、グループ写真を撮影する時に撮影者はいつも写真に写ることができませんが、新たに追加された「Add Me(一緒に写る)」機能を使えば、三脚を用意したり、周囲の人に撮影をお願いすることなく、その場にいる全員が揃った写真を生成することが可能となります。さらに暗い場所でも高品質のパノラマが撮影できるようになっています。

編集マジックの「オートフレーム」を使用すると、古い写真も新しい写真もフレームや構図を自動調整してくれ、編集マジックの「イマジネーション」では「写真に写っている野原に花を追加する」などのように写真上で見たいものを入力してアイデアを形にでき、Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLで利用可能な動画ブーストはさらに優れた処理を実現し、ビデオ夜景モードの処理速度が2倍になり、さらに望遠カメラを使って動画でも超解像ズームで最大20倍の高解像度ズーム動画を録画することもできるため、ズームインした動画の撮影に役立ちます。


Pixel 9 Proの左右側面。右側には電源/スリープキーや音量上下キー、アンテナラインが2つ、左側にはアンテナラインが2つのみ



Pixel 9 Proの上下側面。上側にはmmWave アンテナカバーおよび上部スピーカー、上部マイク、下側にはUSB Type-C端子とスピーカー、nanoSIMカードスロットが配置。なお、3.5mmイヤホンマイク端子やmicroSDカードなどの外部ストレージスロットは非搭載



Pixel 9 ProのnanoSIMカードスロットを取り出したところ。SIMはnanoSIMカードに加え、デュアルeSIMに対応しており、デュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)がサポートされています

ホーム画面は「Pixel Launcher」、カメラアプリは「Pixel Camera」などとなっており、既存のPixelスマホと基本的に同じです。なお、プリインストールされているアプリのうちで「おサイフケータイ アプリ」や「おサイフケータイ 設定アプリ」、「おサイフケータイ Webプラグインセットアップ」、「デバイスを探す」、「Google ドキュメント」、「モバイルFeliCaクライアント」、「保護者による使用制限」、「Google 翻訳」、「Fitbit」、「Gemini」、「Google ウォレット」、「Google ニュース」、「Google One」、「Google Pixel Watch」、「Google Play services for payments」、「Google Home」、「Keep メモ」あたりはアンインストールが可能となっていました。

また現時点では日本においては利用できませんが、Pixel 9シリーズの新機能である衛星通信を利用した「緊急SOS」はハードウェアとしては日本向け製品も対応しており、さらに温度センサーによる「温度計」アプリもPixel 8シリーズでは上位モデルのPixel 8 Proのみで、サイズの小さなPixel 8やPixel 8aは非対応でしたが、今回、Pixel 9 Proは対応しています。その他にもリアカメラもPixel 8やPixel 8aでは広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラで、望遠カメラは非搭載でしたが、Pixel 9 Proでは対応しているので、小さめの機種としてはかなり進化していると思われますが、逆にPixel 8やPixel 8aよりも大型化しているため、少しでも小さいほうが良いという人には残念なところかもしれません。


Pixel 8(左)とPixel 9 Pro(右)を前面にして縦向きに置いて並べたところ。高さはPixel 8が150.5mm、Pixel 9 Proが152.8mm



Pixel 8(左)とPixel 9 Pro(右)を背面にして縦向きに置いて並べたところ。同じ黒系のObsidianですが、Pixel 8シリーズは各機種ともに背面パネルは光沢のある仕上げなので、Pixel 9 Proのマット加工とはかなり印象が違い、個人的にはPixel 9 Proのほうがかなり高級感があるように感じます



Pixel 8(左)とPixel 9 Pro(右)を背面にして横向きに置いて並べたところ。幅はPixel 8が70.8mm、Pixel 9 Proが72.0mm


厚みはリアカメラ部分の突起を含めない場合にはPixel 8が8.9mm、Pixel 9 Proが8.5mmとなっており、Pixel 8は背面側の左右端がラウンドしているため、より持ちやすく感じました。なお、重さはPixel 8が187g、Pixel 9 Proが199gで、側面フレームはPixel 8がマット仕上げ、Pixel 9 Proが光沢のあるポリッシュ仕上げ




記事執筆:memn0ck


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