6000万円超え! 70人乗りのいすゞ「超すごい“精悍”モデル」登場! 画期的すぎる「段差なし・静音仕様」の新型「エルガEV」動画を公開
20年ぶり復活の「フルフラノンステ」 進化して登場!
いすゞは2024年7月16日、公式YouTubeチャンネルで新型路線バス「エルガEV」の走行動画を公開しました。
国内初のモデルだといいますが、一体どのような特徴があるのでしょうか。
エルガは2000年に登場した路線バスシリーズで、大型の「エルガ」と中型「エルガミオ」の2タイプに分けられます。
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現行型は2015年8月に発売された2代目で、15年ぶりにフルモデルチェンジを実施。
2灯式ヘッドライトの採用やスクエアなテールなどデザインのリフレッシュに加えて、これまでの直列6気筒ディーゼルターボエンジンに代わり、5.2リッターの直列4気筒ディーゼルターボエンジンを採用することで、環境性能・燃費性能を向上。
また、これまで設定のあった床面の高いツーステップやワンステップを廃止し、全車がノンステップ化しました。
前扉から中扉までのノンステップエリアでは、長さ・通路幅・室内高、後方段上部の室内高を拡大し、広々とした室内空間を実現。利便性・安全性の向上も図っています。
加えて、車いすの乗り降り時に利用できる反転式スロープや、前向き優先席、伝い歩き棒を新設するなどバリアフリー・ユニバーサルデザインに配慮しました。
ラインナップは通常のディーゼルエンジン搭載車だけでなく、日野製のディーゼルエンジンを搭載するエルガ ハイブリッドも2018年に追加されています。
新たに追加されたエルガEVは、現行エルガをベースにしたフルフラットノンステップバスで、2023年10月に開催された第1回「ジャパン モビリティ ショー 2023」で初公開されました。
フルフラットノンステップバスとは、通常のエルガのように中扉以降が1段高くなる前中ノンステップバスとは異なり、最前列から最後列まですべてフラットな床面になっているのが特徴です。
バスのバリアフリー化がはじまった1990年代後半から2000年代前半にかけては、各社の大型路線バスでもラインナップ追加が進み、初期のノンステップバスとして各事業者において導入が進みました。
いすゞでも先代の「キュービック」(LV832)や初代エルガ(type-B・LV834)の初期タイプにも設定されていましたが、いずれもエンジンや駆動部品配置の関係で、通路はフラットなものの座席が高い位置に設置され、着座性に難がありました。
さらに、専用部品や横置きエンジンが必須となるなど、コストや後部衝突安全にも課題があったことから現在の前中ノンステップが標準化され、いすゞにおいても2004年に実施したエルガの改良でフルフラットノンステップタイプが廃止となっています。
今回、新型エルガEVはエルガのフルフラットタイプとして20年ぶりの復活を果たすとともに、国内初のBEV(バッテリーEV)フルフラット路線バスとなりました。
新型エルガEVでは、リアアクスルの左右それぞれにモーターを内蔵した「インアクスルモーター」の採用や、バッテリーを屋根上と後部床下に配置することにより、フロアレイアウトの自由度が向上。フロアの低床化を実現できたといいます。
パワーユニットは最高出力125kW(170馬力)・最大トルク480Nmを発揮するモーターを2基搭載し、245.3kWhのバッテリーを組み合わせ、一充電走行距離360km(国土交通省届出値)とディーゼルエンジンのエルガ同等の動力性能を両立しています。
充電はCHAdeMOに対応し、3.2時間で20%から80%まで充電できるほか、災害時にはバッテリーから電源を取り出すことができるV2L(vehicle to load)に対応しました。
また、先進機能として運転手の状態を検知するドライバーステータスモニター、EDSS(ドライバー異常時対応システム)、自動パーキングブレーキ、ブラインドスポットモニターを搭載し、安全性能を向上。
さらに、コネクテッドサービス「プレイズム」を採用したことで、バッテリー・充電状態や故障などを離れた事業所で確認することができ、運行に活かすことができるとしています。
新型エルガEVの東京地区標準価格(消費税込)は6578万1980円で、まず70人乗りの都市型ショートホイールベース(ZAC-LV828L1)モデルから先行して発売されます。
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いすゞは2024年7月2日に、藤沢工場(神奈川県藤沢市)内の構内循環バスに新型エルガEVを採用し、同日より運行開始したと発表。今回、このエルガEVが走行する動画を公開しました。
いすゞ CN商品企画・設計部 バスCN商品企画グループ シニアエキスパートの熊田 哲也氏は動画で以下のように話します。
「構内を走行する車両をEV化することで、いすゞ自動車が排出する温室効果ガスの削減に貢献します。
まずは従業員のみなさんに乗ってもらい、製品の特徴を体感していただきたいです」
今後、通勤バスとして藤沢工場やいすゞプラザ、最寄り駅である湘南台駅との往復運行での利用も検討しているとしています。