新紙幣発行記念イベントに出席した岩渕氏と登坂氏。(C)SOCCER DIGEST

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 東京都スポーツ文化事業団は7月3日、新紙幣発行を記念して、新五千円札の肖像となる津田梅子氏が創立した津田塾大学と共催でイベントを実施。なでしこジャパンで長年活躍した岩渕真奈氏が、元女子レスリング日本代表の登坂絵莉さんと共にゲストとして登壇した。

 ワールドカップ優勝メンバーで、ドイツ、イングランドのクラブでもプレーした岩渕氏は、昨夏に現役を引退。セカンドキャリアでは、同じ1993年生まれの登坂氏と「スポーツを通して人生を豊かにする」活動をしており、この日も日常生活に活きる世界での経験を力強く伝授した。

 締めの挨拶では「この中に150年後に新紙幣になっている人がいるかもしれない」とエール。可能性は無限大で、挑戦する大切さを説いた。

 いち人間として共感できるエピソードの数々で、参加者が興味深そうに頷く姿が印象的だった。
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 トークショー後には、津田塾大学の学生を含む総勢50名の参加者が、新五千円札にちなんだ「5000メートルリレー」を行ない、登坂氏がAチーム、岩渕氏がBチームのアンカーを担当した。

 それぞれ円陣を組み、気合十分のなか号砲が鳴ると、追いつけ追い越せのデッドヒート。そして第25走者の2人に、ほぼ同じタイミングでバトンが渡り、雰囲気は最高潮に。誰もが自然と立ち上がり、気付けば熱い声援を送る状況だ。

 気になる結果は...なんと全くの同着で引き分けという、これ以上ない結末を迎えた。

 リオ五輪で金メダルに輝いた登坂氏は、「オリンピックより緊張しました。皆さんがこんなにめっちゃ頑張って繋いできたバトンて重すぎます(笑)。最後は苦しかったですけど、その思いが力になりました」と改めてスポーツの素晴らしさを噛みしめた。

 また、岩渕氏も「みんなで一緒に何かを成し遂げる楽しさを、ものすごく感じられました。最後、勝てなかったのが悔しいですけど! 誰ですか、走順を決めた人?(笑)めちゃめちゃ優秀」と声を弾ませた。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)