元日産会長・カルロス・ゴーン被告が講師 開催した超高額「 315万円セミナー」でご満悦写真

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ご満悦の表情を浮かべ、檀上で挨拶をする写真の男性。日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(70)だ。

金融商品取引法違反などの罪で起訴され、ゴーン被告は’19年12月にレバノンへ逃亡した。日本とフランスから国際逮捕状が出ているゴーン被告だが、逃亡先のカトリック系大学でなんと『教授』としてビジネスセミナーを開催している。

「『ビジネス戦略とパフォーマンス』と名付けられたセミナーは今年で4回目。ゴーン氏の人脈で著名な経営者などを世界中から招き集中講義を行っています。ゴーン氏は『次世代を担うレバノンの若い起業家に、私のグローバルな経験を引き継いでもらいたい』と話すなど、毎回張り切っていますよ」(大学関係者)

セミナーのパンフレットによると、エグゼクティブを対象に3月から5月までの6日間に12回のセッションを開催。20人限定で3時間の講義やワークショップを行った。講師にはイタリアの鉄道事業者のトップやシャネル日本法人の元社長などが名を連ね、参加費は2万ドル(約315万円)。オンライン受講でも1万5000ドル(約236万円)と超高額だ。

プライベートでも、ゴーン被告はセレブな生活を満喫していると知人が語る。

「銀行、プライベートクラブ、ワイナリーなどを所有し、日産から返還訴訟を起こされているベイルートの豪邸に現在も夫人と住んでいます。最近もテレビ番組で、自身への容疑は日産や司法当局が作り出した陰謀に過ぎないと話していました。ゴーン氏が強気でいられるのは、レバノンと日本の間に犯罪人引き渡し条約がないため。『レバノンにいる限り何でも手配できる』と豪語しているそうです」

ゴーン被告は昨年5月、10億ドル(約1575億円)の損害賠償を求めて日産を提訴。しかし、同年9月の予備審問は日産側が欠席したため進んでいない。

「非公式ですが、日本との関係を重視するレバノン外務省はゴーン氏が提訴した裁判関係書類の日産への転送を拒否しています。日産関係者がレバノンで裁かれることになりますから」(同前)

レバノンの国家安全保障局長などを務めた弁護士のアントワーヌ・トラボルシ氏が、ゴーン被告の提訴を批判する。

「日産在籍時代に起きたことについて訴えているため、レバノンとは何ら関係のない裁判です。日本で裁判を起こして進めるべきでしょう」

都合の悪い展開から逃げるため、ゴーン被告はレバノンに居座り続けそうだ。

『FRIDAY』2024年7月5・12日号より

取材・文:形山昌由
ジャーナリスト