Gif: X.com @heartereum

シャープな外観のわりに、ふわっとした反応。

発売から半年ほど経つTesla(テスラ)の電動ピックアップ、サイバートラックですが、ドアの角が鋭すぎて流血、洗車しただけで巨大文鎮化、オフロードでの数々の粗相、そしてリコールなどなど、まあまあ険しい道のりを爆走中です。さらに今「これ危ないのでは?」と話題になっているのがハンドルです。

上の動画では、サイバートラックでハンドルを左右に動かしたときのタイヤの反応が見られます。よく見ると、いやそんなによく見なくても、ハンドルを切ってからタイヤが動くまでに微妙な間があることがわかります。

推定1/8秒のラグ

一応Teslaの名誉のために申し添えると、サイバートラックのようなステア・バイ・ワイヤ(電子制御)のハンドルには、どんなメーカーのものでもラグはあります。ハンドルとタイヤが従来のクルマのように機械的につながってなくて、ハンドルの動きが信号として処理されてタイヤに伝わるので、その時間をゼロにはできません。

Engineering Explainedでは、Lexus RZのステア・バイ・ワイヤのシステムの詳細解説の中で、TeslaよりLexus RZのシステムのほうがよくできてるとしつつ、Lexus RZの問題点も挙げています。その問題の1つが、ハンドルのラグでした。Lexus RZのハンドル操作からタイヤの動きまでのラグは、停車中の場合、最大0.28秒と推定されます。

サイバートラックのラグについては、別のオンラインコミュニティでもっと前から指摘されていました。

今年2月の時点で、別のTwitterユーザーが同じラグを指摘する動画を上げていて、Hacker Newsのスレッドで話題になっていました。その動画は20秒のスロー動画ですが、普通の動画の速度に換算すると、ラグは0.125秒程度と推定されています。

ただ、仮にHacker Newsでの推定通り、サイバートラックのハンドルのラグが0.125秒だとしたら、Engineering Explainedが推定するLexus RZの0.28秒というラグよりは短いことになります。どちらも動画を元にしたざっくりの推定値なので、単純に比較しないほうがいいのかもしれません。

ラグがあってもいいのかも?

またYahoo! Newsでは、この動画の通りであっても別に問題ないのでは?とする声を紹介しています。その根拠は大きく分けて2つあります。

1つめは、そもそも普通の車のハンドルは、サイバートラックみたいに急に切れないということです。Redditにはステア・バイ・ワイヤでないFord F-150との比較動画が上がってるんですが、サイバートラックでは右から左へのフルのハンドル操作が0.67秒しかかからないのに対し、Ford F-150では1.67秒と、約2.5倍の時間がかかっています。サイバートラックは電子制御であまりにも速くハンドルを切れるから、その分あえてラグを持たせている、ということなんでしょうか。

2つめは、動画のサイバートラックが停車中であることです。サイバートラックのハンドルは、走行スピードが遅いときには少しの動きでも大きく反応し、逆に速いときには小さく反応するように作られてます。たしかに高速走行中、ちょっとの動きでギュイーンと曲がっちゃったら危ないですね。

そのせいか、今回の指摘ツイート動画にも、「これはラグじゃなくて安全機能です」みたいなコミュニティノートが付いてたんですが、記事翻訳してる間に消えちゃったみたいです。

というわけで、あらゆる角度から危険性の指摘が続くサイバートラック。これからもお騒がせが続くと思われますが、いろんな心配がすべて杞憂に終わり、みんな安全に乗れますように…!

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