四谷で本格和食ディナーならここ!若き実力派の大将が営む人気店
四谷三丁目駅から徒歩6分。荒木町の最深部にある日本料理店『四ッ谷 みね村』。
数々の名店で腕を磨いた店主が営む実力店は、大人の和食ディナーに最適だ!
季節の香りを伝えるカウンターでの食事こそ、大人の嗜み
店主も『多仁本』の大将と面識があり、大半を譲り受けた店内。イスはそのままで、カウンターは削って塗り直した。ほっこりと温かみのある照明も譲り受け、使っている
開業当初からここを目がけて訪れる食通がいたのは、店主・峯村翔平さんの経歴が影響している。
油で炒めた静岡産桜海老と筍、木の芽を炊き上がりの土鍋ご飯に混ぜ、香り高く仕上げる。土鍋は開業祝いに『鮨 ます田』の大将が贈ったもの。米は新潟の農家から直送されるしんのすけ米
『銀座 矢部』『南青山 いち太』『鮨 ます田』と錚々たる店で研さんを積み、独立すると各店からの客が集まった。
それぞれの師匠が客たちに峯村さんを紹介していたのも、実力と誠実さを兼ね備えていたからだろう。弱冠33歳。
「自分の作った料理にどういう反応をされるのか真摯に受けとめたい」とカウンターに立つ料理人は、今後の伸び代も大きい新鋭だから、いまのうちに行くことが賢明だ。
端正な料理の数々に、大将の実直な人柄がにじみ出る
神奈川・小柴漁港からの太刀魚を炭火で焼く。魚は10年以上知る豊洲の仲卸や、各地の港から直送されるものを使用
派手に仕上げずとも華やかさを感じる料理を提供する。
「ほっこりとした味わいのそら豆は焼きもの全般と相性がいいです」との店主の言うとおり、太刀魚のふわっとした身と香ばしさに豆の香りと食感がはまる。ほんのりとした甘さも効いて、白ワインとの相性も良いひと品
それは太刀魚の炭火焼にそら豆をのせるなど、季節の組み合わせを楽しむ心が利いているから。
小鍋の具材となる仙台牛と、蕗、こごみ、うるいなどの山菜。
食材からでる出汁を大切に、鰹だしと酒、薄口醤油、塩だけの鍋汁でいただく。
山菜のうるいを梅肉で和え、土佐酢のジュレをかけてホタルイカと合わせた前菜。
品のある酸味がホタルイカの旨みを引き立てる。ギヤマンガラスの器の美しさで優雅な佇まいに。
修業先での経験と技が随所に光る
茨城の「常陸秋そば」の蕎麦粉を使い、提供する日の環境に合わせて蕎麦を打つ。運ばれた時点で芳醇な香りが漂う。
『南青山 いち太』在籍時に大将とふたりで蕎麦を打っていた店主にとって特別なひと品。
『鮨 ます田』のレシピのたまご焼きと金柑のアイスクリーム。芝海老のすり身が入ったたまご焼きは、銅板で1時間かけて焼いたもの。すべてコース(10品¥28,875)より
当日打った蕎麦のあとのデザートが、鮨店のたまご焼きを添えたアイスクリームという意外性もこの店でしかないこと。
店はミシュラン一ツ星を維持する和食『多仁本』の跡地に立地。移転に伴い紹介を受けて開業した。暖簾の字は店主の修業先『南青山 いち太』の大将が応援の意味も込め書いたもの
満足度から少し歩きたくなり、小道に潜むバーに入り隠れ家をはしごするなんてデートも叶う。
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