家づくりの収納で、棚の奥行きを決めるのに悩む人は多いのでは。パントリー、シューズクローク、LDK横の畳コーナーに、奥行き30cmの収納棚を設置した4年ほど前に地元工務店で家を建てた日刊住まいライター。現状では、その収納力と使い勝手に満足しています。奥行き30cmの棚にものを収めていくと、どのような様子になるのか、詳しくレポート。

30cmあれば、わが家の場合大抵のものが収まる

筆者は夫とふたり暮らし。4年ほど前に地元工務店で、延床面積35坪の2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと小上がりの畳コーナー、水回り。2階には個室とクローゼットのある間取りです。

1階のキッチンパントリー、シューズクローク、リビング横にある畳コーナーの収納は、すべて奥行き30cmの可動棚にしました。この奥行きにした理由は、リビング周辺に収納するもののサイズを測ったところ、30cmあれば収まるものが多いと判明したからです。

実際、住み始めると、本や書類などの紙類、薬や化粧品、調味料や食材ストック、お菓子、さらにそれらを入れる収納ケースも、30cmの棚にきれいに収まっています。

パントリー:30cmでも収納ケースや調理家電がすっきり

上は、キッチンの奥につくったパントリーです。壁一面を奥行き30cmの収納スペースにしました。

じつはこの部分、当初は収納ではなく、ただの壁になる予定でした。しかし、どうしてもキッチン収納が欲しいと、なんとか奥行き30cmの収納スペースを、ひねり出してもらったのです。

ちなみにこの場所には以下のものを収納しています。

・100均のプラケース(シンデレラフィット)
・ブルーノのホットプレート(ピッタリ収まる)
・カセットコンロ(ジャストサイズ)
・大きめのホットプレート(少しはみ出るけど収まる)
・炊飯器(少しはみ出すけど置ける)

ちなみにパソコンのデスクとしても、ちょうどよい大きさです(筆者はこのパントリーで、仕事をすることがある)。

こんな感じで、こまごまとした食品類や収納ケース、調理家電が奥行き30cmで収まっています。

畳コーナー:散らかりがちなプリントや書類の収納場所に

こちらはリビング横の畳コーナーにつくった収納です。この場所にはなにを収納するか、明確には決めていません。おもにリビングからあふれたプリントや書類などを、避難させる場所になっています。

今は以下のものを収納しています。

・A4の書類ケース(ほぼピッタリ)
・プリンター(ジャストフィット)
・思い出の品(上段はディスプレイ棚に)

さらにパソコンデスクとして使用することもあります。

この場所は、リビングからは死角になっています。ですから、リビングからあふれたものを収納しても目に入りません。写真のようにプリンターや書類が、奥行き30cmの棚にすっきり納まっています。

本当は推しグッズのディスプレイ棚にしたいと思っていました。それはまだ実現できていませんが、こまごましたものの置き場として活躍しています。

シューズクローク:靴や100均の収納ケースがピッタリ収まる

こちらはわが家のシューズクロークです。靴の収納がメインなので、棚板の奥行きを30cmにしました。

こちらも以下のものがピッタリ収納できて大満足。

・靴類
・100均のシューズケース
・小物の入れる100均の収納ケース
・棚に敷く食器棚シート

シューズクロークの棚板にじかに靴を置くのは、ちょっと抵抗が。そこで食器棚シートを敷いてみたら、これもピッタリでした。

シューズクロークには、靴以外にも園芸用品、ハンカチやティッシュなど外出時に使うもの、靴のケア用品、ペット用品なども、100均の収納ケースに入れて置いています。

30cmという奥行きが、取り出しやすくて片づけやすい、ベストなサイズだったと実感しています。

唯一の後悔はカウンター、30cmでは食事で使えなかった

棚とは別の話となりますが。じつは、軽食をとるためにつくったキッチンカウンターの奥行きも30cmにしました。あまり大きいとジャマになると思い、このサイズにしたのですが…。とても使い勝手が悪くて、食事にはほぼ使えません。

軽くお茶を飲む程度にはよいけれど、食事するには30cmでは窮屈。あとからわかったことですが、ゆったり食事するには奥行き50cmは必要だったようです。

こうしたことは素人ではわからないので、工務店さんや大工さんからアドバイスが欲しかった部分。しかし、「施主さん決めてくださいね〜」という対応だったので、30cmでオーダーしてしまったのでした。

今は、ディスプレイしたり、サイドテーブルとして使ったり…。カウンターを食事以外の用途で使っています。

以上、奥行き30cmの棚の使い勝手についてレポートしてきました。家の大きさや家族構成、もっているものによって、最適な奥行きは変わるでしょう。わが家の例を参考のひとつとしていただけたら幸いです。