家の中でついついたまってしまう紙もの。「必要なときに必要な書類がすぐ探し出せない」「重要書類を紛失してしまった」といったことにならないように、紙の“種類”で判別し、量を減らすことが重要です。ESSEフレンズエディターで、整理収納アドバイザーの宮入京子さんが、紙ものをすっきり片づけるコツを語ります。

家に入ってくる紙ものは3種類に分けられる

書類など紙ものの片づけをする際、「どうファイリングするのか」を考えがち。ですが、まず最初にやるべきは「その紙が必要なものか」判断することです。

家に入ってくる紙類は、下記の3種類に分けられます。
・紙自体が必要なもの
・紙に書いてある情報のみが必要なもの
・紙も情報も必要のないもの

「紙も情報も必要のないもの」はすぐ処分

郵便受けに投函されたチラシやDMなどは、サッと見て「不要だな」と簡単に判断できる紙です。封筒に入っている書類も、広告やチラシと分かる場合はその場であけて判断します。

玄関に紙専用のゴミ箱を置くなどして、捨てる動線をつくっておくとためこまず捨てることができると思います。

「紙に書いてある情報のみが必要なもの」はデータ化がおすすめ

地域や学校行事のお知らせなど、書いてある情報は必要だけれど、紙自体は不要な書類があります。そういった紙類は、写真を撮ったりスキャンしてデータ化し、紙自体を処分します。

ほかにもスケジュールをカレンダーアプリに入力したり、レシートを家計簿アプリに移したり、名刺や取扱説明書なども紙をデータ化するさまざまなアプリが存在します。保険・年金・銀行・クレジットなども紙を残さず、ほとんどがWEBから情報を見ることができますし、劇場や交通機関のチケットもスマホで入場できることが多くなりました。このようにITを活用すれば、紙書類を極限まで減らすことができるのです。

考えてみれば、家庭で増えてしまう紙類は情報だけが必要なものがほとんど。紙にあふれて探せない日常が、散らかった部屋をつくり、重要な情報が見つからない危険性を高くしています。私は大事な情報ほどデータ化してしまった方が安心だと思います。

残すのは「紙も情報も必要なもの」だけ

提出が必要な書類、医療費明細、役所の書類、保険証券、契約書類、保証書、あとでゆっくり確認したい冊子など。これらは「紙ごと残す書類」として、すぐに探し出せるように保管します。

すぐ使うものは一時保管ファイルへ

「紙も情報も必要なもの」は、その性質ごとに2つの場所に分けて収納しています。

提出用紙、選挙のハガキ、払込書、あとでゆっくり確認したい冊子などは「すぐ使う」ラベルをつけた一時保管ファイルで管理。

リビングなど、すぐ手に取れて存在を忘れない場所で保管し、必要がなくなったらすぐ捨てて循環させるようにします。

使用頻度が低いものはラベリングして保存

保険証券、契約書類、保証書など、滅多に使わない書類は無印良品のファイルボックスに収納。種類別にラベリングして保管しておくなど、必要なときにすぐ取り出せる環境をつくります。

保存ファイルも1年に1回は見直して不要書類は処分するようにしています。

紙をためこんでしまうと場所を取り、情報を探すのも大変になります。必要な書類だけ残し、不要な紙をためない習慣を身に着けましょう。