女優の杉咲花が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(毎週月曜22:00〜)第6話が20日に放送される。このほど、野呂佳代、山谷花純、尾崎匠海、中村里帆がコメントを寄せた。

左から山谷花純、野呂佳代、尾崎匠海、中村里帆=カンテレ提供

○■『アンメット』第6話、薬に隠された真実に迫る

週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)連載中で、元脳外科医の子鹿ゆずる氏が原作(漫画:大槻閑人)の同名漫画を実写化する今作は、“記憶障害の脳外科医”という主人公が目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく医療ヒューマンドラマ。

第6話では、ミヤビ(杉咲)が処方されている抗てんかん薬に隠された真実に迫っていく。もし三瓶(若葉竜也)の考えが正しければ、大迫(井浦新)はミヤビにある“重大な嘘”をついていたことに!? 後遺症への理解に乏しい職場に悩む患者のために、ミヤビがとった行動とは、という展開が描かれる。

4人のコメントは以下の通り。

○■野呂佳代 コメント

――野呂さんが思う『アンメット』の魅力や好きなシーンをお教えてください。

ミヤビの症状やこれまでの物語をそのまま受け止めてしまうと、やはり少し暗い気持ちになったりしてしまうかもしれないですが、『アンメット』は、ミヤビの明るく前向きな性格や、ミヤビを囲む周りの仲間達がみんなで同じ方向を向いているところがとてもいいなと思いました。医者や看護師の仲間達ということもあり、みんなで落ち込まずに冷静に見守れるところも、この物語の明るく素敵な魅力的な部分なのだと思います。私が好きなシーンは、よく集まるたかみ(居酒屋)で、ミヤビの病気とも明るく向き合ってる仲間たちとの会話や、あーだこーだと楽しく宴会をしているにもかかわらず、仕事に戻るとみんなが冷静に医療従事者として接しているギャップが、演じていてもとても好きなところです。医療シーンを作るにあたっても、みんなそれぞれ専門の先生から勉強して挑んでいるので、それぞれの役割も注目していただきたいです。

――これまでの放送を終えて、周囲の反応・反響はいかがですか? 麻酔科医・成増を演じるにあたり意識していること、参考にしたことはありますか?

よく視聴者の皆さんには、『安心感』というワードのコメントをしていただいているようで、非常にありがたい限りだなと思います。『アンメット』以外のお仕事現場でも、とっても面白いドラマだねぇと言っていただいております。そして、安心感あるよという言葉をいただきました。私も、麻酔科医 成増貴子さんを演じるにあたり、自分なりに麻酔科医業務内容や、心持ち、どんな人が向いているのかなど調べまして、現場に来てくださっている麻酔科医の先生に毎回教わっている中で、また更に業務内容、所作、心持ちなど教えていただいて、役作りさせていただいてます。父が、病院の中で理美容室をやっていまして、芸能界に入る前によく手伝いをしていました。今でも行ける時は手伝いをしていますが、そこで見かける看護師さん、医療事務の皆さん、先生方の動きを拝見する機会が多く、それも役作りの勉強になっています。



――撮影現場での思い出深いエピソードをお教えください。

みんなとは空き時間に楽しくお話をして、ゲラゲラと笑って過ごしています! はなちゃん、りゅぴっぴ(若葉さん)とは、浅草で大衆演劇を見てご飯食べようという話で盛り上がってます! 若葉さんはたまにグミをくれようとするのですが、必ず手のひら全体でグミをぎゅうっと握りしめて渡してきます。山谷さんは、私のお仕事を褒めてくれて(涙)。とてもうれしかったです。居酒屋のシーンでは、本番以外ではだいたい出ているお料理を食べているなという印象です! バクって効果音をつけていたくらい食べてます。一度食べ過ぎでズボンのホックを緩めていたような、、、けどとっても美人で、笑顔が素敵で、サバっとしていて頼りになる存在です。

尾崎くんは、やはり面白いです。まだまだだな!(笑)と思うところもあれば、振る舞いが大人でえらいなぁと思うことがあります。とても勉強家で、よくみんなの作品を見ては感想を述べたりしています。演技も若葉くんや千葉くんにアドバイスを受けながら、即実践してみる! というところに、素直さと素敵さを感じています。忙しいと思うけれど、なんでも吸収しようという前向きな仕事への姿勢が推せます! ファンの方もきっとそんな尾崎くんを応援しているんでしょうね! 尾崎くんが現場にいるとみんなの張り詰めている気持ちが和らぐと思います。

――『アンメット』の現場で好きなところ、またはここが特別だなと思うところがあればお教えください。

ここは『アンメット』ならではだなと強く感じることは、みんなで縫合の練習をしながらお話しているところです。私は、縫合とは関係のない人物ではありますが、はなちゃんが数ある中の1つのキットを貸してくれて、やってます(笑)。仕事中ではありますが、みんなプライベートも医学生の様な感覚でいられるところが面白いなって思います。本当の医学生は、もっともっと大変だと思いますが。

――視聴者へのメッセージをお願いします!

アンメット毎週楽しみにしてくださっている皆様、ありがとうございます。原作を読んでる方は、成増はイメージが少し違うかと思いますが、読んだことない方も原作も是非読んでもらって両方合わせると面白さが倍増すると思います。今後の物語もお楽しみにしていてください。



○■山谷花純 コメント

――山谷さんが思う『アンメット』の魅力を教えてください。また、ミヤビとの共演シーンで好きなシーン、印象に残ったセリフがあればお教えください。

視聴者の方々を信じているところです。セリフで説明し過ぎず余白の部分をきちんと残しての作り方は、近年のドラマでは珍しいと思いました。だからこそより想像力が膨らみ、言葉に表せない感情が湧き出てくる。今作の大切なテーマ「記憶」に、結びついていると感じます。5話でミヤビの家に泊まったシーンは、とても思い入れがあります。今回、杉咲花も、役の川内ミヤビも、特別扱いせずごく普通の一人の人間として向き合うと自分と約束して現場を過ごしていて。たまに雑に返答してしまい頬っぺたを膨らまされる時もあるのですが、その時間も何故か愛おしくて。レンズに映らない景色や強く残る記憶の積み重ねがあって残せたシーンだったと思います。

――これまでの放送を終えて、周囲の反応・反響はいかがですか?

家族。友人。応援してくださっているファンの方々。沢山の人から作品の感想を頂きました。 花さんと若葉さんが先陣を切って紡いできた想いが届き始めたと実感してすごくうれしかったです。その中でも、理学療法士をやっている妹からの言葉が印象的でした。「アンメットで扱う症例は、ドラマではあまり取り上げられないけど実際多くの方が抱えている症例なの。患者さん側の世界を初めて見られて勉強になる」いろんな見方がある作品なんだなと思いました。

――撮影現場でのエピソードお教えください。

撮影当初、足が子鹿みたいに震えるほど緊張が止まらず。普段ここまで緊張することがない為、自分でも戸惑っていると、若葉さんがそっと寄ってきて「目線とか、やりにくいことがあったら何でも言ってください!」って声をかけて下さいました。少ない言葉で多くの事を汲み取っている事を自然と感じられる、三瓶先生と一緒だって思った瞬間でした。

――『アンメット』の現場で好きなところは?

みんな違ってみんな良い。真面目な性格の人が多く、だからこそ人の気持ちに繊細な空気感が漂っている気がします。役の大小関係なく意見交換をしやすい環境があるのもそこに繋がると思います。それぞれの役への想いがしっかりあるから耳を傾けたくなるし、客観的な意見も知りたくなる。通常、時間に追われがちなドラマの現場とは違う作り方に胸が熱くなります。

――視聴者へのメッセージをお願いします!

この作品が皆様の明日へと繋がるきっかけになればと、キャストスタッフ一同、誠心誠意向き合って撮影を重ねております。通常の台本には、感情を説明するト書きというものが多く書かれているのですが、今作では「ー」横棒だけのページが多く役者に委ねる作りになっています。形はないけれど確かにある心。自分の感情なのか、役としての感情なのか分からないけれど、忘れたくないなぁ、終わりたくないなぁ、ってミヤビの笑顔を見る度に込み上げています。そう思える作品と出会えた事は、少なからず自分にとって明日へ繋がっているのだと思うのです。一人でも多くの方々へこの作品が届き、自分の人生と重ねて見て頂けたらうれしいです。



○■尾崎匠海 コメント

――尾崎さんが思う『アンメット』の魅力や好きなシーンをお教えてください。

色んな医療ドラマがある中で、この作品は、主人公のミヤビ自身が脳に障害をあり日々苦悩しながらも同じ立場から患者さんに寄り添うところがたくさん描かれて、実際に同じ思いを感じている視聴者の方々にも共感して頂ける部分が多くあると思います。僕個人的には、ミヤビが毎朝起きるたびに昨日まで記していた日記を見返すシーンが、自分自身も1年ほど前から日記をつけるようにしていることもあり好きなシーンの一つです。

――これまでの放送を終えて、周囲の反応・反響はいかがですか?

INIのメンバーも何人か見てくれているみたいで、家族からも連絡がありました。他にもまわりのスタッフさんだったりドラマ以外の現場に行っても、色々な人から「見てるよ!」と声をかけてくださったりしてます!



――撮影現場での思い出深いエピソードお教えください。

千葉さん演じる星前先生と一緒にいることが多いのですが、演技のことを聞いたら真剣に考えて教えてくれます。そして、最近のエピソードでいうとピクミンのぬいぐるみを千葉さんから頂きました(笑)。

――撮影を乗り切るためのリラックス方法を教えてください。

ドラマの撮影とINIとしての活動が続くとどうしても足が疲れがちになってしまうので、最近寝る前に足ツボを自分でよく押して、翌日に疲れが残らないように心がけています。

――6話のみどころ・視聴者へのメッセージをお願いします!

ミヤビの記憶障害に関して、前々から疑問を抱いていた三瓶が真実を確かめるために、これまで以上に行動を起こすのですが、それによって周囲の人々も関わってきて回を追うごとに新展開があるので、第6話も見逃せないこと間違いないです! もちろん、僕が演じる風間も登場しますので、ぜひお楽しみに(笑)。



○■中村里帆 コメント

――中村さんが思う『アンメット』の魅力を教えてください。

ドラマを観ているというか、ミヤビ先生をはじめとしたこの作品に出てくる皆さんのドキュメンタリーを観ているような気持ちになるところです。それくらい一人一人の人生や背景が丁寧に描かれていて、毎話最後には温かい涙が流れています。皆さんの生き様から私自身も励まされる事が本当に多く、生きる気力が湧いてくるドラマです。5話の手術シーンは特に印象深いです! 丘陵セントラルチームの一体感を強く感じられ胸が熱くなりました。手術後、ミヤビ先生を見守る医療チームの温かい視線、それをしっかりと焼きつけ感情があふれ出るミヤビ先生を見て、視聴者としても忘れられない大切な景色になりました。

――これまでの放送を終えて、周囲の反応・反響はいかがですか?

『アンメット』に関しては、観たよの報告だけじゃなく熱量のある感想も一緒に伝えてくれる方が多くて、このドラマを愛して大切に観てくださっているんだなと感じることが多いです。看護師の友達からも、本当に丁寧に作られていて毎話引き込まれると言ってもらえてうれしかったです!

――撮影現場でのエピソードお教えください。

6話ではミヤビ先生と森ちゃん先輩と小春の3人だけの日常的な空間が描かれているシーンがあって、そういったシーンが描かれるのはここが初めてでしたし、小春が普段どういう思いを持ってミヤビ先生と接しているのかが少し感じられるシーンだったので、緊張感や不安がいつもの倍ありました。でもその不安を花さんがすぐに察してくれて、撮影直前まで3人でこのシーンに対してどう思っているのか話し合う時間を作って下さり自然と悪い緊張感や不安は消えていきました。常にいい緊張感と共に温かくて優しい空気が流れている、呼吸のしやすい現場です。

――杉咲さんの印象、驚いたことなどありましたらお願いします。

誰1人として絶対に置いていかない包容力、この現場にいる人全員に向ける愛情が本当に深くて、会う度いつもどうしたら花さんみたいな人間になれるの? と、自問自答してしまうほど魅力が尽きません。休憩中も長時間吻合の練習をしている後ろ姿を見た時や、ミヤビ先生と共に生きている花さんを近くで見ると、より一層私も頑張らなければと思わされますし、だからこそ美味しそうにご飯を食べてる姿や誰よりも大きな声で笑っている姿を見ると、本当にこちらも幸せな気持ちになります!!

――視聴者へのメッセージをお願いします!

6話も後遺症を抱えて生きる患者さんに、ミヤビ先生にしか出来ない寄り添い方、向き合い方で救っていく姿に胸を打たれるはずです。そしてミヤビ先生の記憶障害についてもある疑惑が浮かび上がったり、新たな展開が訪れます。是非ご覧ください!

































【編集部MEMO】

過去に脳出血の治療を受けた山本健太郎(鈴之助)が、てんかん発作を起こし運び込まれる。一度発作が起きると今後も繰り返す可能性が高いことから、山本には抗てんかん薬が処方されることに。一方で、抗てんかん薬は一度も発作を起こしたことがない患者への予防投与は推奨されていないが、ミヤビ(杉咲花)は予防投与として、大迫(井浦新)からこの薬を処方されているという。それを聞いた三瓶(若葉竜也)の脳裏には、ミヤビの記憶障害についてある疑惑が浮かぶ。津幡(吉瀬美智子)に頼まれた星前(千葉雄大)が、大迫の部下の綾野(岡山天音)に事情を聞くなどするが、疑惑は深まるばかり。もし、三瓶の考えが正しければ、大迫はミヤビにある“重大な嘘”をついていたことになる。他ならぬ大迫が自分に嘘をつくなどミヤビはにわかには信じられないが、自らの仮説を裏付ける事実を見つけた三瓶は、静かな怒りを燃やしていく。その頃、抗てんかん薬を服用し始めた山本は、十分な睡眠をとるため夜勤を減らしたいと会社に申し出る。しかし、後遺症への理解が乏しい上層部から特別扱いはできないと言われ、日中の仕事もしばらく休むよう通告される。自らも後遺症を抱えながら働くミヤビは、山本のために“ある大胆な行動”に出る。