広いリビングを実現しようとすると、構造上どうしても柱が必要になることがあります。4年前に2階建ての注文住宅を建てた日刊住まいライターは、「柱になにか機能を持たせたい!」と要望。棚板を設置してオープンシェルフとして活用しています。すると、家族の大切なものが集まるインテリアスペースが誕生。神棚までできました。

広いリビングにするには、構造上「柱」が必要に

筆者は30代夫婦と6歳息子、4歳娘の4人家族です。マイホームを建てる際、こだわったのは一室空間のLDK。とくに、身長が180cm以上ある夫は、のびのび過ごせる広いリビングを希望していました。

その結果、リビングの壁側(上の間取り図、赤マルの部分)に、構造上どうしても柱が必要になったのです。

柱を生かしたオープンシェルフを採用することに

ハウスメーカーの担当者からは、柱を木目調のカバーでおおって、「化粧柱(かざりばしら)」にすることを提案されました。そうすれば、リビングのアクセントになるとのこと。

しかし、この提案にとくにメリットが感じられなかった筆者は、「この柱になにか機能性をもたせられないか?」と相談。柱の位置が壁から近かったことから、最終的に間に板を渡して棚として活用することにしたのです。

柱は10.5×10.5cmの太さです。そこに幅73.5×奥行き10.5cmの棚板を3枚設置しました。南側の大きな窓と窓の間に位置していますが、オープンシェルフにしたので、日差しをさえぎることもありません。

柱と下段は子どもの成長を感じられるスペースに

柱部分には、100均で購入したステッカーを貼り、子どもに向けて身長計にしています。シンプルなデザインのステッカーを選べば、インテリアをジャマしません。

下段の棚には、子どもがつくった作品を飾っています。時期で飾るものを変えれば、季節感の演出も可能。イラストや折り紙は麻ひもでつるすことで、意外にたくさん飾れます。

自信作を飾る子どものうれしそうな姿や、成長を見られる、家族の大切な場所になりました。

中段はお気に入りのインテリアスポットに

中段に飾っているのは、筆者好みのハーバリウムや小物です。夫は部屋にものを置くのがあまり好きではないため、リビングではこの棚にだけ小物を飾ってよいことに。

地震の際などにアイテムが落ちないよう、耐震ジェルで固定しています。「ここだけは自分の好きに飾ってOK」のお気に入りスペースです。

部屋のインテリアが1か所に、スッキリとまとまるところも気に入っています。限られたスペースだけなら、インテリアに詳しくない筆者でも、それなりの飾り方ができるかなと思っています。

上段は神棚として活用

神棚をつくっていなかったわが家。上段を神棚の代わりとして使うことにしました。調べてみると、神棚は北背(南向き)か西背(東向き)に配置するのが好ましいとのこと。そして、家族が集まる清浄な場所の高い位置がいいそうです。そこで、お札は柱側に立てかけ北背に。その前の棚部分には、破魔矢を飾っています。

少し惜しいと感じるところも…

棚をつけたぶん、柱だけにするよりも解放感は減ってしまったかもしれません。しかし、棚板を3枚だけにして、光が入り込むようにしたため、そこまで圧迫感も感じていません。

また、子どもがもぐって、棚に頭をぶつける心配もありました。しかし、棚の下に観葉植物を置き、子どもたちがくぐれないようにすることで、今は頭をぶつける心配もなくなりました。

惜しいと感じるのは、棚の向きです。間取りの関係で部屋の入口から見ると、写真のようにほぼ柱しか見えません。そのため、せっかくのインテリアもわざわざ見に行かないと、視界に入りにくいのが残念ポイント。ただし、ダイニングからは見えるので、よしとしています。