おうちの中に自分のスペースをつくって、リラックスする自分だけの空間にしませんか?「イスひとつを用意して小さく始めましょう」と提案するのは、元祖・節約主婦として知られ、カウンセラー・エッセイストとして活躍する若松美穂さん。イスの選び方も教えてくれました。

イスをひとつ用意して「自分スペース」に

カウンセリングのお客様や周囲から、「家の中に自分のスペースがあったら…」という声を聞くことがあります。本を読む、お茶を飲む、趣味のことをする、ただぼーっとするでもいい、ほんの少しゆっくりできる空間が欲しい。だからといって、大きく模様替えをしたり、あちこち片づけるのは面倒。ちょっとわがままのようですが、理解ができます。

【写真】イスの座面がカーブしていると心地がいい

そんなときに私がご提案するのは、自分用のイスをひとつ用意すること。まさに「自分が落ち着いて“居”ることのできる“場所”(居場所)」をつくるということです。

ちなみに、私自身は家で仕事をすることが多いので、仕事スペースという居場所はあるのですが、それとは別に、リビングにも居心地のいいスペースを用意することにしました。リラックスはしたいけれど、仕事もすすめたい、家族がいるときには話もしたいし、できればすぐに家事をしたり動き出せる体制でもいたいというのが本音です。

今までは持ち運びのできる、背もたれのない、ただの四角いイスが私の座る場所でした。リラックス感はありません。

そこで今回は、4つの条件を設定して新しい自分用のイスを見つけました。

1:背もたれがついていること

背もたれは背中全体が覆われなくても、腰さえ支えてくれれば、寄りかかるには十分。今回見つけたイスは、背もたれのカーブに包み込まれているような安心感を覚えます。

座面もカーブしているので、「お尻の置き場所はここ!」と言われているようで、心地がいい。

2:そんなに背が高くないこと

背の高い家具はそうでなくても狭い部屋が、さらに狭く感じてしまうからです。

3:くるくる回って立ち上がりやすいこと

イスを引いたり押したりがが面倒なのと、回ることでゆりかご的な感覚に。

回転するイスのよさは、仕事仲間が教えてくれました。足が悪い、体が重いという方も回転するイスの方が立ち上がりやすいとのことです。

イスの脚先は念のためカバーしていますが、イスが回転すれば、イスを引く・押すという作業がなくなるので、イスを引きずって床に傷がつく機会を減らすこともできます。

4:座面がやわらかすぎず、立ち上がりたくならないこと

心地がよすぎるとその後が辛いので、適度な心地よさを求めました。79歳の母も時々座っていますが、お気に入りです。

小さな棚と組み合わせて、さらに愛しい自分スペースに

イスの脇に、自分用のプチ棚をイケアで追加購入。パソコンや本、アクセサリーの一時置きに利用しています。

小さなスペースですが、リビングに「ここ」という自分の居場所があるだけで、心地よく過ごすことができています。