末澤誠也さんと関水渚さんがW主演を務めるドラマ「彼女と彼氏の明るい未来」が、1月11日(木)よりMBSのドラマ特区枠で放映スタート。ある秘密の過去を恋人に知られてしまうヒロインを演じる関水さんが撮影中のエピソードなどを語ってくれた。

 

関水 渚●せきみず・なぎさ…1998年6月5日生まれ。神奈川県出身。2019年映画「町田くんの世界」でヒロインに選ばれ、女優デビューを果たす。2021年「八月の夜はバッティングセンターで。」で連続ドラマ初主演。1月17日スタートのフジテレビ系「婚活1000本ノック」に出演。Instagram

 

【関水 渚さん撮り下ろし写真】

 

役作りはとにかく丁寧に台本を読む

──出演が決まったときの心境はいかがでしたか。

 

関水 今ノリに乗っているいらっしゃる橋爪駿輝監督とご一緒できると聞いてうれしかったです。

 

──原作と台本を読んだ感想を教えてください。

 

関水 原作は谷口菜津子先生で、私、谷口先生の絵柄が大好きなんです。実は私はアニメとマンガが大好きで、特に、谷口先生のような女性をセクシーに描いているタッチの絵が好きなんです。ストーリーも生感があって面白いと思いました。マンガなので盛っている部分もあるけど、現実にありそうだなって。台本になると一層生々しい感じが増して、これは現実でもあり得るだろうなって思えて、そこが自分にとってはすごくツボでした。

 

──今回演じられた佐々木雪歌は、つらい過去を抱えた女性です。関水さんは雪歌をどんな女性と捉えていらっしゃいますか。

 

関水 台本を読んで自分なりに考えてみたのですが、そもそも女性って男性に比べて、自己肯定感が高い人が少ない気がするんです。雪歌は過去にいろいろとトラウマがあることによって、それが明確に表れている気がしました。ただでさえ自己肯定感が低いのに、過去のトラウマが重なり、自分のことが好きじゃない。だから自分は愛されなくて当然だと思っていたんでしょうね。そうだったんだけど、そんな考え方を変えてくれるような彼と出会って、今はとても幸せという状況から始まります。

 

──役作りとして事前にどんな準備をされましたか。

 

関水 マンガ原作ということはあまり意識せず、台本を丁寧に読みました。私のやり方としては、台本を頂いて内容が分かったら、ノートとペンを持ち歩いて、「あそこのシーンの気持ちって、こういう理由なのかも」って思い付いた瞬間に、バーッといつでも書くようにしているんです。そういう感じで、とにかく丁寧に読んで役作りをしていくようにしました。

 

満たされている雪歌の笑顔に注目してもらいたい

──雪歌を演じていかがでしたか。

 

関水 演じていてものすごく幸せでした。自己肯定感が低い人って、どうしても自分では埋められない部分って絶対にあると思うんです。そこは人によってじゃないと埋まらないから。撮影は短期間でしたが、撮影中は末澤(誠也)さんが演じる青山一郎に雪歌の足りない部分を埋めてもらって、本当に幸せでした。こんなに自分のことを好きでいられる自分になれるなんてって気持ちになりました。

 

──一郎役の末澤さんの印象を教えてください。

 

関水 初めて会ったときから「あ、一郎みたいかも」って思ったかもしれないです。実はごあいさつする前、一発目の私の発言が「トイレ行ってきます」だったんです(笑)。衣装合わせと台本読みの日で、扉を開けた瞬間に立ち上がった監督が目の前にいらっしゃって。でもすごくトイレに行きたくて、「本当にすみません。立ち上がっていただいて申し訳ないのですが、ちょっと一瞬トイレに行ってきます」と。「良かった! 末澤さんをお待たせせずにトイレにも行けた」って思いました(笑)。でも実は末澤さんは監督の横で穏やかに立っていらっしゃって、後から「あれ? 末澤さんだ!」って思いまして。原作で雪歌が初対面の一郎に感じた印象が「メガネ汚れてる」と「なんかいい人そう」なんですけど、私の末澤さんの印象も「いい人そう」だったかもしれないです。

 

──一郎と雪歌として撮影して印象的だったシーンは?

 

関水 一郎と過ごした幸せな日々は全部印象的でした。雪歌として、こんなに自分を満たしてくれる人がいるんだってすごく感じました。途中から幸せな毎日が変わり始めるので、監督に「幸せなシーンはここまでだよ」って言われたときは涙が止まらなくて。それぐらい一郎と雪歌のラブラブなシーンには思い入れがあります。一郎といることによって、満たされている雪歌の笑顔に注目してもらいたいなって思います。

 

──心から幸せそうな笑顔をするために意識したことはありますか。例えば原作の雪歌の表情を意識していたとか。

 

関水 それをやってしまうと、表面的なお芝居になってしまう気がしてしまって、どの作品でも内面から出るものを大事にやっていこうと思っています。原作の雪歌に息を吹き込むのが私の仕事だから、あの顔は雪歌として生きて自然に出た笑顔です。

 

過去が見えたら……両親が出会ったときを見てみたい

──雪歌は雑貨屋さんで働いている設定ですが、雑貨屋さんでの撮影中の思い出はありますか。

 

関水 雑貨屋さんでの撮影は1日で、観葉植物がたくさん売られていました。私は観葉植物が大好きなので、すごく大きい観葉植物があって欲しいと思いました。しかも右肩上がりの形で縁起も良さそうで(笑)。2メートルぐらいあるから、これを買ったとしたらどうやって持って帰ろうかって、撮影以外の時間は1日中ずっと考えていました。

 

──この作品には過去が見られるVRマシーンが登場します。もし過去を見ることができたら、誰のどんなところが見たいですか。

 

関水 両親が出会ったときを見てみたいですね。どんなふうに好きになって、どんな恋愛をして結婚したんだろうって、その過程を見てみたいです。

 

──ではタイトルにちなんで関水さんが考える「明るい未来」とは?

 

関水 一生女優がやりたいのと、いっぱいいい役に恵まれることでしょうか。一生、今の仕事を続けたいです。プライベートはマキシマム ザ ホルモンのライブに全部当たったらいいな(笑)。あと、ドラゴンボールの一番くじ、欲しいやつ全部当たりたいです。

 

とにかく「ドラゴンボール」は全部好き!

──先ほど、マンガやアニメが大好きとおっしゃっていましたが、普段はどんな作品を読まれますか。

 

関水 「ハレ婚。」、「チェンソーマン」、あと「ドラゴンボール」! 鳥山明先生は「SAND LAND」、「Dr.スランプ」も好きです。でも……今は「ドラゴンボール」が一番好きかなぁ。でも「ハレ婚。」も好きだな。「ハレ婚。」たまんないなぁ(笑)。

 

──たくさんタイトルが出てきますね(笑)。「ハレ婚。」はどんなところがお好きですか。

 

関水 「ハレ婚。」は一夫多妻制が認められた日本が舞台なんですけど、主人公の小春ちゃんとだんなさんの2人が心で繋がっている感じが好きです。小春ちゃんだけが特別なんだけど、だんなさんが自分の気持ちに気付いていないところもいい! 「ドラゴンボール」は鳥山先生の絵もストーリーもキャラクターも大好きです。アニメは声優さんが本当に素晴らしい! 私はフリーザが大好きで、自分も早く戦闘力53万になりたいです。善バージョンの魔神ブウとチャオズも好きですが、一番好きなシーンは、ご飯の前でピッコロが亡くなるシーンです。あんなに一緒に過ごしてきたのに! って。とにかく「ドラゴンボール」は全部好き!

 

──「ドラゴンボール」を語り始めると止まらない感じですね(笑)。子供の頃からお好きなんですか。

 

関水 マキシマム ザ ホルモンの「F」という曲をライブで聴いて、フリーザって何だよって思ったんです(笑)。こんなに悪役な歌詞で、フリーザって一体どんなキャラクターなんだろうって思ったのがきっかけです。

 

──まさかのマキシマム ザ ホルモンきっかけ(笑)。

 

関水 はい、曲がきっかけです。それで見始めたらすごくハマってしまって! 今は一番くじを引くことに命をかけている(笑)。次は一体何が出るんだろうって楽しみにしています。前回はオレンジピッコロが当たって、でっかい箱を抱えて帰りました。それを男子大学生風の方に見られて、「デカッ!!」と言われまして。すごく恥ずかしくて、静かにサササササッと走って帰りました。

 

私、ハマり性で一度ハマるとすごく熱中します

──もしかして一度ハマると夢中になるタイプですか。

 

関水 私、ハマり性で一度ハマるとすごく熱中しますね。音楽はマキシマム ザ ホルモンとJUDY AND MARYのYUKIちゃん、アカシックというバンドが大好きでよく聴いています。絵を描いたり、陶芸をするのも好きで、手びねりでオブジェみたいなものを作っています、絵は最近水彩にハマっていますね。それから服も大好き。VIVIANOとYanYanというブランドにハマっています。女の子の夢って感じで大好き! YanYanはニットブランドですごく上質な毛を使っているので、繊細なんです。とにかく傷をつけないように気を使っていて、友達に腕を触られたら「YanYanのニットだから触らないで」ってお願いするぐらい大事に着ています(笑)。

 

──フィギュアも大切にしていそうですね。

 

関水 大切にしています。1回置き場所を移動したんですが、そのときはしっかり新聞紙にくるんで、絶対に崩れないように細心の注意を払って移動しました。友達が家に来たときに倒したりした日には、私どうなるか分からない(笑)。

 

──1回ハマったら長く好きになりそうですね。

 

関水 ずっと好きですね。お友達も仲良くなるとずっと好きです。

 

 

ドラマ特区
彼女と彼氏の明るい未来

1月11日(木)スタート MBS 毎週(木)深夜24・59〜
テレビ神奈川、チバテレビ、テレビ埼玉、とちぎテレビ、群馬テレビで順次放送

MBS動画イズム、TVerにてMBS放送後から一週間、無料見逃し配信

【ドラマ「ドラマ特区 彼女と彼氏の明るい未来」よりシーン写真】

(STAFF&CAST)
原作:谷口菜津子「彼女と彼氏の明るい未来」(ビームコミックス/KADOKAQWA刊)
監督:橋爪駿輝、八重樫風雅
脚本:伊達さん、橋爪駿輝
出演:末澤誠也 関水渚
中川大輔、山谷花純、青木瞭、三原羽衣、落合モトキ

 

撮影/映美 取材・文/佐久間裕子 ヘアメイク/井手真紗子 スタイリスト/後藤仁子