鍵山優真、新たなライバルに掻き立てたられた闘争心「今季は“あの2人”に追いつけるように」
11月24日(金)、フィギュアスケート・グランプリシリーズ第6戦日本大会(NHK杯)が開幕する。
シリーズ最終戦となる同大会は、12月7日(木)からはじまるグランプリファイナルの出場を懸けた最後の戦いでもある。
これまで男子シングル3名、女子シングル4名がファイナル進出を決めており、日本勢は三浦佳生、坂本花織、吉田陽菜が進出決定。日本大会の結果で残りの出場者が決定する。
注目は、男子シングルの鍵山優真。
昨シーズン苦しんだ左足首のケガが癒え、2年ぶりにグランプリシリーズに帰ってきた今季。4回転ジャンプに加え、ステップなどの表現面でも一段の成長を見せ、第3戦フランス大会で3位に入った。
しかし試合後、鍵山は復帰の喜びに浸ることなく、2人のライバルについて口にした。
鍵山:「やっぱり刺激のある試合に出られたことがすごく楽しかったし、今シーズンは“あの2人”に追いつけるように頑張りたいなと思っています」
闘争心を抱く1人目は、アメリカの18歳、イリア・マリニン。
鍵山不在の昨シーズン台頭し、“4回転の神”という異名通り、同大会でも圧巻の演技を披露した。
そしてもう1人は、フランスの22歳、アダム・シャオ イム ファ。
フリーで4本の4回転を決めてマリニンに競り勝ち、ともに「300点超え」という超ハイレベルな争いで世界のフィギュアファンを驚がくさせた。
そんな2人を見上げる形で表彰台に立った鍵山。普段は物静かな20歳の心は、激しく揺さぶられた。
鍵山:「2人に比べて自分は何が足りないのかを考えたときに、本当にたくさんの課題が出てきた。今後勝ち抜いていくためには、やっぱり4回転の数もたくさん必要になってくると思います」
4回転の本数は、まだまだ増やせる余地がある――。そう前を向いた鍵山は、次のように決意を語った。
鍵山:「(モチベーションのボルテージは)もう10段階くらい上がりましたね。勝ちたいです! 僕も300点はいけない点数ではないと思ってるので。まだまだ伸ばせたなという部分もたくさんありましたし、そこをしっかり突き詰めていけば300点は見えてくると思います」
2戦目となる日本大会で好成績をおさめれば、頂上決戦・グランプリファイナルへの道が拓く。すでに進出を決めている2人との再戦を目指し、ボルテージ全開で戦いにいく。