高くても売れる交換レンズのワケ、存在感一層高まるサードパーティー【道越一郎のカットエッジ】
このところ特に販売本数シェアが上昇しているのが、シグマとタムロンといったメーカーが手掛けるサードパーティー製レンズだ。現在、交換レンズ全体の販売本数でサードパーティー製が3割から4割を占めており、存在感が高まっている。この10月でも販売本数シェアで純正組を抑えて1位と2位を占めた。1位はシグマで、販売本数シェアは18.9%。2位はタムロンで17.8%だった。やや差が開いて3位に、ようやく純正のソニーが14.5%で登場。以下4位ニコン14.2%、5位キヤノン12.9%で続く。レンズ別で最も売れたのが、シグマの18-50mm F2.8 DC DN Contemporary(FUJIFILM X)。富士フイルムのXマウント用標準ズームレンズで、小型軽量で写りがいいと評判だ。税抜き平均単価が5万6700円。レンズ全体の平均単価よりかなり安いが、そもそもボディーがなければ単体では何もできない交換レンズ。5万円超という価格は決して安くない。交換レンズはやはり、ほかの製品と違う独特の世界なのだ。
レンズのマウント別で販売本数が最も多いのが、ソニーのミラーレスカメラ用のEマウントレンズ。10月現在で36.6%を占める。次いでニコンのZマウント用レンズで14.2%。ミラーレスカメラでトップシェアを走るソニーは、マウント情報を積極的に公開。サードパーティーの参入を認めている。他社がレンズを販売することで自社製レンズの売り上げを奪う恐れはある。しかし、レンズの開発には金と時間がかかる。ラインアップの一部をサードパーティーが担うことで、品ぞろえを短期間で拡充することができる。レンズの選択肢の多さは、カメラの魅力の一つ。ソニー製カメラの売り上げ増にも貢献する。ニコンもソニーに倣い、徐々にマウント情報を開示し始めており、サードパーティーの参入も増えてきた。レンズ市場の活況は、こうしたサードパーティーの貢献が大きいといえるだろう。(BCN・道越一郎)
