新タワーのイメージイラスト(上段)と現在の建設予定地周辺(イラスト提供:東武鉄道、撮影:吉川忠行)

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高さ610メートルの「新東京タワー」建設の最終候補地となった墨田区は21日、建設候補地の「押上・業平橋地区」と周辺地区の将来都市像を描く「まちづくりグランドデザイン」の最終報告をまとめた。同日より同区ホームページで公開している(関連リンク参照)。

 同区では7月に中間報告をまとめた後、8月にパブリックコメントを実施し、115件の意見が寄せられた。また、7月と9月には「押上・業平橋地区まちづくりグランドデザイン策定にかかわる有識者懇談会」(委員長・小出治東京大学工学部教授)が各1回ずつ開かれ、防災広場の日常利用や雨水利用に関する意見が委員から出された。

 同グランドデザインの対象地域は、新タワーが建設される「押上・業平橋地区」と、周辺の浅草通りや言問通りなど6つの通りの沿道までを含む約35万平方メートル。パブリックコメントでは、交通機関の整備や下町の良さを生かして欲しいといった要望のほか、企業のための計画ではないかといった批判など、さまざまな意見が寄せられた。また、「(グランドデザインは)総花的で何をやりたいかわからない」との声も少数ながらあった。

 同区では今後、最終報告について地元で説明会を開くほか、同区の都市計画マスタープランの一部を変更する予定。【了】

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墨田区(押上・業平橋地区まちづくりグランドデザイン最終報告)