登場1年「Suica Light」どう使われてる?デポジット不要&使用期限アリの簡易版「あまり見かけない」ワケ
デポジット不要で利用期限のあるICカード「Suica Light」がJR東日本から発表され、1年が経ちました。この1年でどれだけの利用があったのでしょうか。
どこで使われたのか
2022年1月に導入された交通系ICカード「Suica Light」(画像:JR東日本)。
JR東日本が新たな交通系ICカード「Suica Light」を導入して、1年が経過しました。
「Suica Light」は既存の「Suica」とは異なり、500円のデポジット(預り金)を必要としない代わりに、最大6か月の有効期限が設定されているのが特徴です。これは払い戻しの手間を省き「短期間での利用に対し、多くの Suica を配布したい」というニーズを満たす目的で、2022年1月に導入が発表されました。
一般販売はされず、地方自治体や旅行代理店「びゅうトラベルサービス」など法人に限定して販売される、この「Suica Light」。導入から1年でどれだけ普及したのでしょうか。
JR東日本への取材などで確認できた中で、自治体との取り組みでは、以下の3件があります。
●千葉県四街道市「四街道ふるさとの味お届け便支援事業」
コロナ禍によって帰省が困難となっている県外居住の市出身学生を対象に、市の特産品等の詰め合わせ6000円相当を配布。それとともに1万円分がチャージされたSuica Lightを配布。
●神奈川県「ねんりんピックかながわ2022」
旅行センターを通じて、指定の宿泊を行う選手関係者に、宿泊施設と会場の移動などにかかる実費相当をチャージしたSuica Lightを配布。
●群馬県高崎市「敬老ICバスカード」
高崎市在住の満65歳以上が購入可能で、4000円で購入し5000円分使える。有効期限が「購入時からおおむね4〜5ヶ月程度」と設定されている。Suica Lightを使用。
ほかにも「活用を検討いただいている自治体はございます」(JR東日本広報担当)とのことです。
さらに利用法として、修学旅行生への配布も行われています。SNSでは「Suicaが配られたぞ」といった報告を見つけることができず、JR東日本に学校件数をたずねたところ「旅行代理店が何の案件にどれだけ配布しているかを把握できないため、具体的な数についてはお答えできません。ただ、今年に入ってからも複数お引き合いをいただいております」との回答でした。
この1年についてJR東日本は「想定以上にさまざまなニーズがあり、手ごたえを感じています。引き続き地域活性化とキャッシュレス社会の発展へ貢献していきたいと考えています」と話しました。