冬の寒い時期に冷水でソバの実をさらし、そば本来の甘さを際立たせる「寒ざらしそば」の仕込み作業が17日、日光東照宮で始まりました。

 日光東照宮の境内にある洗心池で行われる仕込み作業は、日光例幣使そば街道推進協議会が毎年行っていて今年で5回目になります。寒ざらしそばは秋に収穫したソバの実を寒さが厳しくなる大寒の時期に冷たい水に浸した後、3週間ほど冷たい風にさらしたそばのことです。こうすることでアミノ酸などが増加して、そば本来の甘さが増すといいます。

 17日は、仕込み作業の安全と、おいしいそばができるように祈願する神事を行いました。その後、白装束を身に着けた日光例幣使そば街道推進協議会の米山慎太郎会長らが用意したソバの実約650キロを袋に入れ、水温が2度の冷たい池の水に浸しました。仕込み作業は今回と「大寒」の20日の2回行われ、合わせて約1.3トンが寒ざらしそばになります。

 冷たい風にさらされたそばは3月下旬ごろ仕上がる予定で、4月以降に「日光例幣使そば街道寒晒し蕎麦」のブランドで協議会に加盟する鹿沼市や日光市のそば店などで販売されます。