“営団のマッコウクジラ”ついに見納め 長野電鉄3500系引退
地方私鉄への移籍は長野電鉄のみでした。
さらばマッコウクジラ 長野電鉄からも引退
長野電鉄は2022年12月21日、同社3500系最後の「N8編成」が引退すると発表しました。これにともない、24日から定期列車で同編成を運行するほか、記念グッズなども販売します。
長野電鉄3500系(画像:写真AC)。
同社の3500系電車は、営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線の初代車両だった3000系を改造したものです。その姿から「マッコウクジラ」との愛称で呼ばれていました。
長野電鉄によると、1993(平成5)年にデビューし、最大14編成28両が稼働。同じく元営団3000系を改造した3600系(2020年引退)とともに、通勤車両の主力として活躍しました。その後、木島線・屋代線の廃止や後継車両の登場により、次第に車両数を減らしていったといいます。
営団3000系は1961年から71年にかけて製造され、1988年に登場した03系に置き換えられました。走行機器類などはいくつかの私鉄に譲渡されたものの、車両の移籍は長野電鉄のみ。今回の引退で、長野電鉄での30年を含む60年近い歴史に幕を閉じます。
ちなみに長野電鉄は3500系の後継として、東京メトロ03系を2020年から3000系電車として導入しています。
3500系N8編成の定期運用は1月17日まで。その後19日(木)をもって完全引退するということです。