2022年10月末にTwitterを買収したイーロン・マスク氏は、Twitterのシステムを改修するために「17歳でiPhone脱獄」「PlayStation 3の脱獄」「後付け自動運転システムの開発」などの偉業で知られる著名ハッカーのジョージ・ホッツ氏を雇い入れました。しかし、このホッツ氏がTwitterを辞職したことが明らかになっています。

PS3 Hacker Hired To Fix Twitter By Elon Musk Just Quit, Yikes

https://kotaku.com/elon-musk-twitter-george-hotz-ps3-hacker-intern-quit-1849923347

ホッツ氏がTwitterで働いていることが明らかになったのは、2022年11月22日に同氏がTwitterアカウントに投稿したツイートからでした。ホッツ氏は「それ(Twitter検索の改修)が、イーロンが私に言い渡した仕事です。私には時間が12週間与えられています」と語り、Twitterの検索システムを改修するために雇われたことを明かしていましたが、他にも複数の仕様を改善するために作業を進めていることも明かしています。

イーロン・マスクがTwitter改善のために「iPhone脱獄」「PS3脱獄」「自動運転システム開発」を成し遂げた伝説的ハッカーを雇う、「検索システムの改修」や「ログインを求めるポップアップの削除」が目的か - GIGAZINE



ホッツ氏がTwitterで働くというアイデアは、ホッツ氏がマスク氏に提案したもの。この際、ホッツ氏は「私は長期的な安定性を必要とするような男ではありません。複雑なコードベースの改修に取り組むことは本当に楽しいので、12週間で1000のマイクロサービスのいくつかを文書化してクリーンアップすることを手伝うことができると思います。リバースエンジニアリング!」とツイートし、自身の雇用期間を「12週間」として、長くTwitterに留まる気はないとしていました。





このツイートの通り、ホッツ氏はTwitterで12週間のインターンシップとして働くこととなっていたのですが、入社からわずか1カ月でTwitterを辞職したことが明らかになりました。ホッツ氏は自身のTwitterアカウントを更新し、「本日をもってTwitterを辞職しました。この機会に感謝していますが、Twitterには私が与えることのできる影響があるようには思えませんでした。その上、私のGitHubが枯れていくことを見るのは悲しかったです。コーディングに戻ります!」とツイートし、Twitterを辞職したことを明かしています。





また、ホッツ氏は「多くの人が心底不安を抱いていると考えてください。Twitterは一晩ではなく、1年か2年で従業員が50人にまで少なくなる可能性があることを理解しています。12週間以内にTwitterの検索を修正し、コードベースのリファクタリングを行うと言ったことは完全に間違いでした。コードを読み始めて『マジかよ』と自分の間違いにすぐに気づきました」「再加熱されたUber Eats、言論の自由への疑わしい取り組み、既存のオフィス政治、機能の推進の間で私がここでできる実質的なことは何もありません。私は20人のエンジニアチームを運営する方法を知っていますが、イーロンは私をはるかに超えるレベルの管理スキルをもっています」ともツイートしており、Twitterの抱える問題はコード以外のところにあることを示唆しています。





なお、ホッツ氏はTwitterを辞職することに決めたことを明かす直前に、マスク氏の「TwitterのCEOを辞めるべきか否か」アンケートを模倣していました。ホッツ氏は「Twitterのインターンを辞めるべきですか?私はこの投票結果に従います。冗談じゃありません」とツイートしたところ、「63.6%」が「No(いいえ、辞めるべきではありません)」と投票していました。





ホッツ氏はTwitterを辞職後も「Twitter 2.0の成功を引き続き応援しています!」と言及しており、辞職後の21日にマスク氏とTwitterスペースで議論を交わしていたことも明らかになっているため、マスク氏との関係が壊れたため辞職したということではないようです。