ドクタートラストは11月22日、2021年度にストレスチェックの実施を受託した32万人分の集団分析データから年代別、性別、それぞれの「幸福度」を算出した結果を発表した。

同社は、働きがいのある仕事だ」「仕事に満足だ」「家庭生活に満足だ」「仕事をしていると活力がみなぎるように感じる、自分の仕事に誇りを感じる」の4つの設問から、幸福度を算出した。

幸福度は4点〜16点の幅で算出され、数値が小さいほど幸福度が高い(好ましい)傾向にあるという。

分析の結果、10代の若年層と60・70代の高齢層は、20代〜50代の中間層に比べて幸福度が高いことが明らかになった。10代は生活上の自由度が高いこと、60、70代はストレス耐性が他の世代にくらべ強い、また役職定年などにより重責から解放されていることで、50代以降は幸福度が回復する傾向にあると、同社は推測している。

20代〜50代の中間層では、特に30代の不良傾向が目立っている。これについて、30代はライフイベントが多く、プライベートでは結婚・出産・子育てなど、仕事ではキャリア構築が進む中で職務上の責任も増え、それに伴いストレス負荷がかかっていると見られるという。

年代別と性別で見ると、最も幸福度が高かったのは「70代男性」となった。一方、最も幸福度が低かったのは「30代男性」で、次いで「30代女性」となっている。その理由として、以下が挙げられている。

○男性に多い傾向

役職が上がり、下の世代と上の世代の板挟みになる場面が増える(人間関係の配慮や業務量が増える)

結婚や出産、子育てによってより一層責任感が増す

住宅や車等を購入し、経済的な負担が増える

○女性に多い傾向

結婚、出産によってライフスタイルが大きく変化する

育児がうまくいかないことにより悩みを抱えやすくなる

職場復帰後、なかなか周りの環境になじむことができない

人との価値観や考え方の違いに違和感を抱くようになる

また、男女別に高ストレス者率を算出したところ、最も高ストレス者率が高いのは30代男性(17.2%)だったという。

年代・男女別幸福度 資料:ドクタートラスト